「世界最強パスポート」ランキング、日本は韓国に抜かれ3位に 米はトップ10から脱落

ビザなし渡航できる国・地域の数で米国は12位。写真はゴールデンゲートブリッジ/bluejayphoto/iStockphoto/Getty Images via CNN Newsource

(CNN) ビザなしで渡航できる国と地域の数を比較した「世界最強パスポート」の最新ランキングで、シンガポールが首位に立った。日本は韓国に抜かれて3位に後退。米国は20年の同ランキング史上初めてトップ10から脱落した。

同ランキングの「ヘンリー・パスポート指数」は英コンサルティング会社ヘンリー・アンド・パートナーズが国際航空運送協会(IATA)のデータをもとにまとめている。今回調査対象とした227カ国・地域のうち、ビザなしで渡航できるのはトップのシンガポールが193、2位の韓国は190、3位の日本は189だった。

日本は3位にランクを下げた。写真は富士吉田市から眺める富士山/Witthaya Prasongsin/Moment RF/Getty Images

米国は180で12位に後退し、マレーシアと並んだ。2014年のランキングで1位だった米国は、今年7月の時点では10位以内にとどまっていた

しかしブラジルが今年4月、相互主義の欠落を理由に米国、カナダ、オーストラリアからの渡航者に対するビザ免除措置を取りやめた。一方、中国はドイツやフランスなど欧州を中心とする数十カ国を対象にビザ免除措置を開始。しかし米国は対象とならなかった。ベトナムのビザ免除措置でも米国が除外された。

ヘンリーの発表では「開放と協調を受け入れる国は躍進する一方で、過去の特権に頼る国は取り残されている」と指摘する。

15年に首位だった英国も、今年7月のランキングで6位、今回は8位へと順位を下げた。

同率8位はクロアチア、英国、UAEなど6カ国。写真はクロアチアのブラチ島にある町/Dreamer4787/iStockphoto/Getty Images

一方で中国は15年の94位から今年は64位へと急浮上。ビザなしで渡航できる国・地域はこの間に37増えた。

アラブ首長国連邦(UAE)も過去10年で42位から8位へと躍進している。

最下位の106位にとどまったアフガニスタンは、ビザなしで渡航できる国・地域がわずか24だった。

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