サヴィオ→金子でピッチ縦断!! 圧巻の“100m爆速カウンター弾”沈めた浦和、監督不在の広島破って破竹の4連勝
J1リーグは25日、第12節を各地で行い、浦和レッズがサンフレッチェ広島を1-0で破った。後半12分、自陣右サイド深くでボールを奪ったFWマテウス・サヴィオを起点にピッチを縦断し、敵陣深くまで走り込んだFW金子拓郎が仕上げる移動距離約100mのカウンター弾が完結。これが決勝点となり、破竹の4連勝で暫定3位に浮上した。一方の広島はまさかの3連敗。10位に転落している。
ホームの浦和は3連勝の勢いを持続させるべく、先週の3連戦と同じスターティングメンバーを起用。一方の広島はミヒャエル・スキッベ監督が審判に対する暴言で2試合ベンチ入り停止処分中のため、迫井深也ヘッドコーチが指揮を執り、システムを3-5-2に変えた。また先発もMF東俊希とMF中野就斗に代わってDF菅大輝とMF中村草太が起用された。[スタメン&布陣]
先にチャンスを迎えたのは広島だった。前半5分、右ウイングバック起用の中村が鋭い出足からドリブルで前進し、中央のFW加藤陸次樹を経由して左サイドに渡すと、菅が左足を振り抜く。これはDF石原広教にブロックされたが、直後に菅の左CKに加藤がヘディングで合わせ、惜しいシュートとなった。直後には中央に絞った中村が積極的なシュートも放った。
一方の浦和はそこから主導権を握り、速攻を主体に攻撃を組み立てる。前半18分にはM・サヴィオがMF渡邊凌磨とのワンツーから左サイドを抜け出すと、マイナス方向のクロスにMFサミュエル・グスタフソンが反応。左足シュートはDF荒木隼人にブロックされ、跳ね返りを再び狙ったが、GK大迫敬介の正面に飛んだ。また同24分にはまたも左に抜けたサヴィオのクロスからFW松尾佑介が狙うも、大きく枠を外れた。
広島は前半25分、FWジャーメイン良がスルーパスに抜け出すも、浦和の石原が良い反応でカバーリング。するとそこからは再び浦和が攻め込み、同44分にはグスタフソンの縦パスを松尾がつなぎ、石原がゴール前へ。だが、これは菅に阻まれると、同アディショナルタイム1分には渡邊のスルーパスから松尾が抜け出すも、DF塩谷司に足を出されてシュートに至らず、0-0のままハーフタイムを迎えた。
後半最初のビッグチャンスは広島。7分、MF田中聡がノールックで右斜め前への縦パスを出し、これにMF川辺駿が抜け出すも、右足シュートはわずかに左へ外れる。そして同10分、広島は菅と塩谷に代わって東、中野を投入した。
すると後半12分、浦和が圧巻のカウンター攻撃から先制した。広島の右CKが反対サイドに流れ、M・サヴィオが中村からボールを奪うと、敵陣に向かって猛烈なスプリントを開始。M・サヴィオは中村を振り切って約60mを走り、ゴール前にスルーパスを出すと、こちらも凄まじいスピードで走っていた金子が反応し、最後はGK大迫をかわして無人のゴールに決め切った。金子はこれが加入後初ゴール。ホームのサポーターの前でド派手なガッツポーズを見せた。なおも攻める浦和は後半20分、右サイドで獲得したFKを金子がファーサイドに送り込むと、DFダニーロ・ボザが反応。ヘディングシュートをゴール左隅に狙ったが、これは大迫のスーパーセーブに阻まれる。さらに同21分、M・サヴィオのパスから松尾がペナルティエリア左で受け、今度はゴール右隅に狙うも、これも大迫の横っ飛びで防がれた。
その後は広島が敵陣で試合を進めたが、浦和が鬼気迫るシュートブロックや西川のパンチング、そしてD・ボザのゴールカバーなどで最後まで守り切り、そのままタイムアップ。浦和が4連勝を果たした。一方の広島は今季初の3連敗となった。 (取材・文 竹内達也)赤に吠えたスピード感溢れるカウンター
最後に決めたのは #金子拓郎
明治安田J1第12節浦和×広島