マイクロソフト、サポート対象PCに「Windows 11 24H2」の自動インストールを開始

Lance Whitney (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 佐藤卓 吉武稔夫 (ガリレオ)

2025-01-22 09:55

 Microsoftは、すべてのサポート対象PCに対する「Windows 11 24H2」の自動インストールを段階的に開始した。ユーザーが望むと望まざるとにかかわらずだ。

 Microsoftは、Windows 11 24H2の「既知の問題と通知」ページで最新情報を公開し、バージョン24H2の段階的ロールアウトが新しいステージに達したと発表した。今後は、「Windows 11」のバージョン「23H2」と「22H2」の「Home」および「Pro」エディションを実行しているすべての対象PCが、バージョン24H2に段階的にアップデートされることになる。

 この自動インストールは、IT部門によって管理されていない個人向けPCのみが対象だ。ユーザーはインストール時期を変更または延期できるものの、そうすると、バージョン24H2だけでなく、すべての更新プログラムのインストールが一時停止される。ユーザーは遅かれ早かれ、インストールを受け入れざるを得なくなるだろう。2024年10月にバージョン「21H2」と「22H2」のサポートが終了したように、23H2と22H2もいずれサポートされなくなるからだ。

 ここで問題となるのは、Windows 11 24H2が明らかなバグや問題のあるアップデートであるという事実だ。「Windows」のメジャーアップデートには少なくともいくつかのバグが含まれているものだが、24H2はこれまでにリリースされたメジャーアップデートと比べてもひどい状況だ。致命的な問題は今のところないが、問題の数が多すぎるため、Microsoftは影響を受けるPCへのアップデートを延期せざるを得なかった。

 数々のバグを修正しようと、Microsoftはこれまでに3回パッチを提供している(1回目は10月下旬、2回目は11月中旬、3回目は12月)。10月の更新プログラムでは、いくつかのバグが修正されたものの、複数の新たなバグが発生した。11月の更新プログラムでは、さらにいくつかの問題が修正された。12月の更新プログラムでは、特定のUSB接続のスキャナーやデバイスに影響する問題が修正されている。だが、Windows 11の最新バージョンに存在するその他の問題については、修正に手間取っているのが現状だ。

 Windows 11 24H2の「既知の問題と通知」ページを見ると、1月時点で「解決済み」となっている問題は1つしかない。この問題は、Ubisoft Entertainmentの複数のゲームとの競合に関するものだった。このページに掲載されているその他の既知の問題は、ステータスが「確認済み」または「軽減」となっている。「確認済み」とは、Microsoftが問題を再現できたが修正できていないことを意味する。「軽減」とは、同社が何らかの回避策を提示しているだけで、完全な解決策がまだないことを示すものだ。

Screenshot by Lance Whitney/ZDNET

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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