「なんていい話」「真のヒーロー」 運河で溺れてもがく犬→美容師の“咄嗟の行動”が5260万回再生。世界から賞賛と感動の声【海外】
アメリカ・カリフォルニア州で起きた1頭の犬の救助劇が、多くの反響を呼んでいます。一連の様子を捉えた動画がSNSに投稿されると、記事執筆時点で再生回数5260万回以上を記録しました。
画像はFacebookアカウント「All Animal Rescue & Friends」からの引用2025年11月19日、カリフォルニア州モーガンヒルにある動物救助ボランティア団体・AARF(All Animal Rescue & Friends: Lost, Found, Rescue)に、「小さな犬が怯えた様子で走り回っている。迷い犬ではないか」という通報が寄せられました。
AARFのボランティアチームが現場に駆けつけると、白いフワフワした毛並みの犬がさまよっていました。メンバーが保護しようと試みたところ、犬は極度に怯えていることが分かり、誰も犬に近づけない状態でした。
一方、その日、美容室「ザ・リチュアル」で働いていた美容師のサマー・ブラウンさんは、普段と変わらない1日を過ごしていました。
──ところが、そこへ突然、1人の客から「美容室の近くで小さな犬が迷っている」という知らせが入りました。サマーさんが店の外へ出ると、犬は運河のそばにいました。
ところが、サマーさんの姿を見て怯えてしまったのか、驚いた犬はその直後、水の中に落ちてしまったのです。
画像はTikTokアカウント「Manduh.s」からの引用運河は急勾配で、水は深く冷たいものでした。犬は激しくパニックを起こし、前足を必死にばたつかせていました。
その様子を見ていたサマーさんは「あの犬は泳ぎが得意じゃないから、きっと自力ではい上がれないだろう」とすぐに悟りました。その瞬間、迷うことなく自分のスニーカーを脱ぎ捨て、無我夢中で水の中に入っていきました。
「ただ、助けなくちゃと思ったの。何も考える余裕はなかったわ。靴だけ脱いで、すぐに犬を救うために水の中へ入ったの」
画像はTikTokアカウント「Manduh.s」からの引用冷たい水の中、犬のもとへ懸命に泳いだサマーさんが両腕でしっかりと抱きしめると、恐怖に震えていた犬は安心したように力を抜いたといいます。
「抱きしめた瞬間、彼女は私の腕の中で安心したことが分かったわ」
サマーさんの同僚が撮影したこのときの映像が、TikTokアカウント(@manduh.s)に投稿されると、再生回数が5260万回に上るほど大きな反響を集めました。
犬を運河から引き上げた後、サマーさんは犬を自分が勤める美容室のヘアタオルで包み、一緒に店の中へ。犬をお店の椅子に座らせると、ヘアヒーターランプのスイッチを入れて、犬を乾かしてあげました。犬の冷え切った体が徐々に温まり、少しずつ元気を取り戻していきました。
幸いなことに、犬の首輪には、連絡先が書かれたタグが付いていました。すぐに飼い主と連絡が取れ、その犬の名前がデイジーであることも判明。飼い主によると、デイジーはその日の早い時間に、自宅から逃げ出してしまっていたそうです。
約10分後、飼い主が美容室のドアを開けて入ってくるのを見たデイジーは、すっかり元気に。飼い主も小さな脱走犯をぎゅっと抱きしめ、何度もキスをし、再会を喜んだそうです。
この出来事は、後にAARFもFacebookで共有。投稿には多くの称賛の声が寄せられました。
投稿では、「コミュニティで支え合うことの大切さ」が強調され、サマーさんの行動とともに、ボランティアたちの粘り強い取り組みにも感謝が述べられていました。
デイジーの命を救ったのは、決して1人の力だけではありません。迷い犬に気づき、通報した人。数時間にわたり保護を試みたボランティア。最後の瞬間に迷わず飛び込んだサマー・ブラウンさん。そのすべてがつながったからこそ、奇跡は起きたのでしょう。
「しばらくは、デイジーの冒険はお休みしてほしいですね」
投稿の最後、AARFはこのように締めくくっています。コメント欄には「サマーさんは真のヒーローだね!」「今度、彼女のお店に髪を切りに行くよ」「犬を助けるために尽力してくれたボランティアの皆さんにも感謝を」「犬が助かって本当によかった」「なんていい話なんだろう」など、たくさんの称賛と感謝のコメントが寄せられています。