「女ぶん殴ってでも、営業メールを送らせろ」“ヤクザが経営するフィリピンパブ”に就職してしまった41歳男性の悲劇(平成24年の凶悪事件)(文春オンライン)

 被害者の中井孝志さん(当時41)は職を転々とした末、多角経営の風俗店グループにたどり着いた。志望の動機は「系列店にフィリピンパブがある」ということだけだった。 「お前、ここに来るということは他に行くところがないんだろ。だったら今日から働けばええ。住むところも食事も用意してやる」  ヤクザ直営店の社長・林丈一郎(同43)の言うことは絶対だった。中井さんはフィリピンパブに配属され、店内の清掃や客席案内を担当することになる。 「女に甘い顔をするなよ。売り上げが落ちたら、オレたちの給料から天引きされるんだ。女をぶん殴ってでも、客に営業メールを送らせるんだ!」  店の実態はすぐに明らかになった。ボーイは様々なノルマを課せられ、やがてペナルティーの罰金が給料を上回るようになり、その罰金を支払うために延々と働かされるのだ。口答えすれば、殴る蹴るの暴行が待っていた。

 ある日、フィリピンパブのホステスたちが集団で逃げ出すという"事件"があった。ホステスたちの寮は部屋の外側から南京錠を付けられ、勝手に外出することもできなかったため、その管理をしていた中井さんが関与を疑われた。  マネジャーの野本慶太(同50)とボーイの武田広幸(同36)は「こいつを追及しておけ」と命じられ、営業時間の合間を縫って中井さんに暴行を加えた。バーカウンターの椅子で殴ったり、電気ドリルの柄で頭を殴ったり、腫れ上がった太股を傘で突いたこともあった。中井さんは病院にも連れて行かれず、毎日のように暴力を振るわれ、日に日に衰弱していった。  野本は中井さんが鼻に詰めていたティッシュにライターで火をつけ、顔面を大火傷させた。武田はそれを見て、暴行する気がなくなり、中井さんをビニールテープで縛り上げ、店内に放置して帰宅した。  10時間後、武田が出勤すると、中井さんが虫の息で失禁していた。野本は「店内を汚したら、またオレたちが罰金を課されるじゃねえか!」と激怒し、中井さんをつかんで投げ飛ばし、隣のキッチンへ引きずって行って、ジュースサーバーのボンベで腹部を殴りつけるなどの暴行を加えた。  ぐったりした中井さんを店の事務所に連れて行き、両手両足をビニールテープで縛って、そのまま店をオープン。途中で武田が様子を見に行くと、中井さんが息をしていないことに気付いた。 「救急車を呼びましょう」 「バカ、勝手なことをするな。社長への報告が先だ」  野本が林に電話をかけ、「中井を殺してしまった」と報告すると、林の指示は驚くべきものだった。 「死体は樹海に捨てろ。車は野本のものを使え。まずコンビニへ行って軍手を用意しろ。アシがつかないように市外のコンビニまで買いに行け」  武田は命じられた通り、翌日未明に中井さんの遺体を樹海に運んだ。  ◆◆◆  41歳男性を殺した男たちにくだされた「罰」とは…この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。

「文春オンライン」編集部/Webオリジナル(外部転載)

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