ダブルス戦といえば岩井ツインズ? 自信を持って「どの組よりも“ワンチーム”」
◇米国女子◇ダウ選手権 事前(25日)◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6287yd(パー70)
2019年にスタートしたツアー唯一のダブルス戦に姉妹が出場するのは、岩井明愛と千怜のツインズで4例目になる。2021年にはモリヤとアリヤのジュタヌガン姉妹(タイ)が優勝も飾った。
ダブルス戦で2人が組んだ時の強さは2023年の国内ツアー対抗戦「Hitachi 3Tours Championship」で証明済みだ。この大会と同じフォアボール(各自のボールをプレーして良い方のスコアを採用)とフォアサム(1つのボールを交互に打ち合う)がミックスされたフォーマットで、ツインズは2連勝でチームの優勝に貢献。明愛がMVPに輝いた。
今週は同じ国同士、国が違っても仲のいい選手でタッグを組んだチームも多いが、明愛は「ほかのプレーヤーよりも、言葉がなくても大丈夫な感じ。もう20何年も一緒にいるので、いい意味で気を遣わなくていいですよね」と年季の入った絆の深さに自信をみせる。普段から練習ラウンドをほぼ一緒に回り、お互いの優勝も目に焼きつけてきた。それぞれのプレーに対する理解なら、ほかの誰にも負けない。
今季はマーク・ウォリントン、アーロン・ランドリーという2人のキャディを姉妹の間でスイッチしながら戦ってきた。今週も両キャディにバッグを預けるとあって、ロープ内には長い時間を共有してきた仲間が集う。千怜は「言葉にするのは難しいけど、まとまり感、雰囲気…どの組よりもワンチームっていう団結力はあると思います」とうなずく。
チーム名は「Aki&Chizzy75」。それぞれのニックネームをつなげつつ、「75」の数字には米女子ツアー創設75年目へのリスペクトと、2人の誕生日である7月5日への思いを込めた。テーマ曲は幼少期によく見ていたという映画「カーズ」で挿入歌として流れる「Life is a Highway」。曲を選んだ千怜が「明愛の意見が出なかったというか、出してはくれたんですけど、使うとしたらあんまりアレだな…って感じだったので」と笑った経緯からも、姉妹ならではの遠慮のなさが垣間見える。
「ミスしたら『ごめん!』って言いそうになるけど、チームなので、なるべく言わないように」と決めたルールを貫き、目指すのはもちろん2人でタイトルを勝ち取ること。千怜は「優勝したいなっていう気持ちは強いですけど、空回りしないように、いつも通りでプレーしていきたい」とポイントを挙げた。(ミシガン州ミッドランド/亀山泰宏)