加熱式たばこ誤飲した赤ちゃんの腸から金属片、シーシャで一酸化炭素中毒…たばこの事故、消費者庁が注意喚起
世界禁煙デーである5月31日から始まる1週間は厚生労働省が定める「禁煙週間」。喫煙習慣は健康上の問題をもたらすが、消費者庁にはそれ以外にも「たばこ」が原因の事故情報が寄せられている。同庁のHPでは「たばこ」に関する事故、特に「たばこの誤飲」と「水たばこ(シーシャ)」の事故情報について具体的事例を紹介している。
たばこの誤飲事故
・「こどもがソファに放置された金属片を含む加熱式たばこ1本を食べた。嘔吐、元気がない、泣かない、ぐったりしているなどの症状に加え、咳があり、レントゲン検査で腸内に金属片が確認され、入院した。」(0歳)
・「灰皿代わりにしていた缶に入っていたたばこ(加熱式たばこ)を誤飲した。加熱式たばこに含まれる金属片の有無を確認するため、内視鏡検査を実施した。」(20歳代)
たばこの誤飲事故を防止する対策として消費者庁は、子どもは保護者がそばにいても、ほんの少し目を離した隙に口に入れてしまう場合があるので注意が必要と指摘。子どもの目の前で吸わないことはもちろん、吸い殻も含め、子どもの目に触れる場所や手の届く場所に置かないよう呼びかけている。吸い殻を捨てるときは、直接捨てずにビニール袋などに入れて密封するなど、容易に取り出せない工夫も重要としている。
また飲料缶やペットボトルなどを灰皿代わりに使用して誤飲するケースもある。ニコチンが溶け出した液体は身体に吸収されやすくなるため特に危険だ。たばこを誤飲してしまった可能性がある場合は、口の周りや口の中を確認する。たばこが浸っていた液体を飲んでしまった場合や普段と違う様子がある場合は、何も飲ませず、直ちに医療機関を受診することを推奨している。金属片が内蔵された製品もあるため、可能な限り、銘柄名やたばこのパッケージなどを持参し、どのような種類のたばこか医師などに伝えるといい。
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水たばこ(シーシャ)による事故
・「飲食店において、水たばこを利用した客が、一時意識不明となり、救急搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。」(30歳代)
水たばこ(シーシャ)は、たばこの一種で、炭で燃やしたたばこ葉の煙を水にくぐらせて、専用の喫煙具を用いて吸い込んで喫煙する。古くから中東諸国などで親しまれており、近年、国内でも水たばこ(シーシャ)を提供する専門店や飲食店が開業するなど、認知度が高まっている。
水たばこは、喫煙時間が1時間前後と他のたばこと比較すると長くなり、燃やしたたばこ葉や炭などから発生する一酸化炭素による中毒に注意が必要だ。利用する際は、換気が十分にされていることを確認し、意識障害・頭痛・吐き気など体調に異変を感じたら、すぐに利用を中止すること。燃焼した炭や高温になった器具でやけどをしないよう、器具の扱い方をスタッフに聞くなど安全のために注意を怠らないよう求めている。
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