ウクライナと欧州が弾道ミサイル迎撃連合を設立、ラファール取得も動きだす
ウクライナはデンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、英国と弾道ミサイル迎撃連合の設立を正式に発表、ウクライナのラファールF4取得も正式に動き出し、AASM、ASTER30、SCALP-EGのライセンス生産も開始される。
参考:Joint Declaration on the Establishment of the Integrated Anti-Ballistic Missile Coalition. 参考:First Meeting on Implementing the FREYJA Anti-Ballistic Missile Program Took Place in Paris 参考:In Paris, Coalition of the Willing Participants Identified Priorities for Continued Support for Ukraine 参考:Украина получит французские Rafale и лицензии на ракеты SCALP, – Макрон 参考:L’Ukraine compte acquérir 16 avions Rafale et des batteries antiaériennes SAMP/T NG, annonce Emmanuel Macron
ウクライナとロシアの長距離攻撃能力には当初「絶対的な差」が存在していたが、ウクライナ製の自爆型無人機(FP-1、FP-2、UJ-22、UJ-25、UJ-26、Lyutyi、パリャニツャなど)や巡航ミサイル(FP-5や対地攻撃用のネプチューン)の量産が軌道に乗り始めるとロシア領内への長距離攻撃が徐々に増加し、2025年7月からは月間攻撃数が1,000機を下回ることがなくなり、2025年12月には月間攻撃数が5,000機を超えて長距離攻撃能力の格差が急速に縮まった。
2026年1月から2026年7月13日まで両軍が発射した自爆型無人機の数 月 ウクライナ軍発射数 ロシア軍発射数 1月 推定1,000機~2,000機 4,442機 2月 推定1,500機~3,000機 5,059機 3月 7,347機 6,462機 4月 9,372機 6,583機 5月 8,973機 8,150機 6月 11,999機 5,438機 7月13日時点 5,548機 2,207機 7月のウクライナ軍発射数はロシア国防省発表を管理人が集計した数字、ロシア軍発射数はウクライナ参謀本部発表を管理人が集計した数字2026年3月からは4ヶ月連続でウクライナが発射した自爆型無人機の数がロシアを上回り、7月もウクライナがロシアの2倍のペース(1日平均426機)で自爆型無人機を発射しているため、このペースが続くと7月も1万機以上の自爆型無人機を発射する計算で、一方のロシアは1日平均169機のペースが続くと7月の自爆型無人機の発射は6,000機台を割り込む計算だ。
ロシアは自爆型無人機以外にも7月13日までに誘導ミサイル(Kh-59/Kh-69)を27発、対艦ミサイル(ツィルコン/オニクス)を10発、対レーダーミサイル(Kh-31/Kh-31P)を9発、巡航ミサイル(Kh-101/カリブル)を81発、弾道ミサイル(イスカンデルM/S-400の迎撃ミサイル=48N6シリーズ)を62発発射し、誘導ミサイル、対レーダーミサイル、巡航ミサイルの大部分は目標に届かなかった(計117発中105発=迎撃率89%)だったが、対艦ミサイルは10発中10発(迎撃率0%)、弾道ミサイルは62発中58発(迎撃率6.5%)が着弾。
出典:Mil.ru/CC BY 4.0
ウクライナ空軍のイグナット報道官は弾道ミサイルを迎撃できない理由について「パトリオットシステムの迎撃ミサイルが不足しているためだ」と、フェドロフ国防相の顧問を務めるベスクレストノフ氏も「我々にはミサイルが全くない」「弾道ミサイルに対抗できる手段は何もない」「弾道ミサイルのほぼ全てが目標に命中した」「このままではウクライナの重要インフラ全て破壊されるだろう」と、ゼレンスキー大統領も「我が軍は巡航ミサイルと自爆型無人機の迎撃において優れた働きを見せたが、残念ながら弾道ミサイルの迎撃はできなかった。その理由は迎撃ミサイルの供給不足にある」と述べている。
パトリオットシステムで使用する迎撃ミサイルには「レイセオンが製造する弾頭の爆風・破片効果で目標を破壊するMIM-104E PAC-2 GEM-T」と「ロッキード・マーティンが製造する直撃方式の運動エネルギーで目標を破壊するMIM-104F PAC-3 MSE」の2種類があり、PAC-2 GEM-Tは旧型のMIM-104C/D PAC-2をアップグレードして戦術弾道ミサイルの迎撃に最適化したものだが、これはあくまで「PAC-2に比べて戦術弾道ミサイルへの対応能力が向上した」という意味であり、複雑な軌道で目標に接近してくるイスカンデルMの迎撃には根本的に向いていないため航空機や巡航ミサイルを阻止するための迎撃ミサイルだ。
出典:Lockheed Martin
本ブログの読者に説明する必要はないと思うが、イグナット報道官、ベスクレストノフ顧問、ゼレンスキー大統領が言及しているパトリオットシステムの迎撃ミサイル不足とはPAC-3 MSEのことを指しており、ロッキード・マーティンの生産率は日2発(年約650発)に過ぎず、これを年2,000発に引き上げるための取り組みが始まったものの、年2,000発の生産率を達成するのは7年後の話で、現在の650発という生産枠を米国、同盟国、パートナー国、ウクライナが奪い合っているためPAC-3 MSEの供給には全く余裕がない。
7月のNATO首脳会談後、米国(数量不明)とポーランド(5発)が備蓄分からウクライナにPAC-3 MSEを供給すると約束し、トランプ大統領がゼレンスキー大統領に約束した「ウクライナでのパトリオット迎撃ミサイル生産」も具体的な内容(PAC-2 GEM-TなのかPAC-3 MSEなのかなど)は不明で、ゼレンスキー大統領は「弾道ミサイルを迎撃可能なPAC-3 MSE不足に対する唯一の選択肢はPAC-3 MSEの代替手段確保だ」「今後数週間、あるいは1週間以内にでも対弾道ミサイル防衛連合に参加している国々を召集しようと考えている」「彼らは我々の対弾道ミサイルシステム=FREYA(フレイヤ)の部品を製造している」と述べた。
出典:Denys Shtilierman
FREYAとはFIRE POINT製の弾道ミサイルをベースにした低コスト弾道弾迎撃ミサイル=FP-7.xをコアにした防空システムのことで、シンプルに言えばFP-7.xに欧州製のセンサー(ヘンソルトのTRML-4D、サーブのGiraffe 4A/8A、タレスのGround Master 400)、欧州製の射撃管制・照射レーダー(ワイベルのGFTR-2100/48、レオナルドのKRONOS LAND)、欧州製の指揮統制(コングスベルグのFire Distribution Center)、NATO規格のデータリンク(Link16)を組み合わせたものになる。
FP-7.xはPAC-3 MSEと同等の能力を備えた迎撃ミサイルではなく「PAC-3 MSEの数分の1のコストで弾道ミサイルを迎撃可能なミサイル」で、PAC-3 MSEと比べて70%の能力だったとしても数で補えるというアプローチになり、2027年末までにFP-7.xの迎撃テストを実施するのが目標だ。
出典:President of Ukraine
ウクライナのゼレンスキー大統領は13日にパリを訪問し、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、英国の首脳、欧州理事会のコスタ議長、欧州委員会のフォンデアライエン委員長、NATOのルッテ事務総長、英国のリチャード・ナイトン国防参謀総長、ドイツのヤン・シュトス国防省次官、各国の国家安全保障補佐官や国防相、コングスベルグ、タレス、サフラン、MBDA、ユーロサム、サーブ、ディール・ディフェンス、ウェイベル・サイエンティフィック、ファイアポイント、ヘンゾルト、セネル、レオナルドと共に弾道ミサイル迎撃連合の設立を正式に発表した。
ゼレンスキー大統領は「我々は現在、FREYA(ウクライナ側の表記はFREYJA)計画の最終調整を行っている。他国にはレーダー等の重要コンポーネントがある。だからこそ我々が真に力を合わせることが重要だ。協力の意志を示してくれた各企業には感謝している。今日、首脳レベルにおいてFREYA計画が我々の共通のプロジェクトであることを政治的に確認できたことは極めて重要である」と述べた。
出典:President of Ukraine
“ロシアは我が国民の心を折り、ウクライナの自衛を阻止するために都市や村落への弾道ミサイル攻撃に最後の望みを懸けている。イラン政権も同様の手法で戦っている。またロシアと北朝鮮の協力関係が北朝鮮製ミサイルの性能向上をもたらしている。FREYA計画は実現すれば欧州は自ら欧州域内にシステムがいくつ必要で、どこに配備すべきかを決定できるようになるだろう。これにより戦略的に全く新たな状況が生まれる。欧州の各システムがそれぞれの強みを付加し、欧州の各地域に防衛のための戦略的基盤をもたらすことになる。今後12か月以内にFREYAが実稼働することを期待している”
さらに興味深いのは、フランスのマクロン大統領が「昨年11月17日に署名したこれらの意向を具体化することができた。最初の防空システムの出荷、近代化、そしてウクライナによるラファール攻撃機の取得だ。最初の機体は2028年から2029年の間にウクライナの空を飛ぶことになるだろう」と述べたことだ。
出典:Zelenskiy Official
ゼレンスキー大統領とマクロン大統領は2025年11月17日「仏製装備品取得に関する意向書に署名した」と発表、この意向書にはラファールF4×100機、AsterB1-NTとGF300を含むSAMP/T-NG×8セット、AASM×600発、対ドローンシステムなどの購入が含まれていたが、この仏製装備品取得には「誰が資金を供給するのか」というアイデアが欠けていたため、多くのメディアは「今のところ実現性が疑わしい計画だ」と見なしていたものの、EUのウクライナ支援融資900億ユーロのうち2026年分(450億ユーロ)を阻止してきたハンガリーのオルバン首相が4月の選挙で大敗したため資金問題が解消した。
オルバン首相から政権を引き継いだマジャル首相がEUのウクライナ支援融資を承認し、ウクライナとスウェーデンは5月28日「グリペン調達に向けた防衛協定の締結」を発表、6月30日にグリペンE購入に関する正式な協定も締結、サーブも「ウクライナ向けグリペンE×16機に関する契約を約22億ユーロで受注した」と発表し、無償提供のグリペンC/Dも2027年初頭に引き渡される予定だ。
出典:Президент України
EUが支援する資金をスウェーデン製戦闘機の購入に割り当てたため、バランスをとるため「2025年11月に署名した仏製装備品取得に関する意向書に含まれるラファールF4購入にも同額の資金を割り当てる可能性が高い」と予想していたが、やはりラファールF4購入にもEUが支援する資金を割り当ててきた。
フランスメディアのfranceinfoも「フランスとウクライナは16機のラファール調達を規定するロードマップに合意した」「今後数週間以内に次世代のSAMP/Tミサイルシステム=SAMP/T-NG(AsterB1-NTとGF300を含む)の第一陣がウクライナに配備される」「この合意にはウクライナ国内におけるAASM(誘導爆弾)、ASTER30(SAMP/Tで使用する対空ミサイル)、SCALP-EG(巡航ミサイル)のライセンス生産も含まれている」と報じている。
The reality in Ukraine right now is that sometimes we do not have the missiles needed to intercept ballistic missiles. That is why we launched a new Anti-Ballistic Missile Program that includes coordination across the political, governmental, and industrial dimensions and can… pic.twitter.com/Sq7m0fTxnl
— Volodymyr Zelenskyy / Володимир Зеленський (@ZelenskyyUa) July 13, 2026
FP-7.xをコアにした弾道ミサイルを迎撃可能な防空システム開発の公式化、ラファールF4×16機の購入・導入に向けたロードマップの合意、イスカンデルMを迎撃できる可能性を秘めたSAMP/T-NGとAsterB1-NTの配備、AASM、ASTER30、SCALP-EGのライセンス生産など13日の会合結果はかなり盛りだくさんで、これらが実現に向けて一気に動きだしたのは「誰が資金を供給するのか」が確定したからだ。
ウクライナとロシアとの戦争は資金供給の戦いで、2025年はトランプ大統領の再登板による直接的なウクライナ支援の停止、ハンガリーのオルバン首相によるEU支援の阻止がウクライナの戦争継続を危うくしてきたものの、ドイツの強力な資金供給が2025年の危機的な状況を乗り越えるに役立ち、特にウクライナの自爆型無人機を使用した攻撃はロシアを完全に上回るようになり、ロシアに残された非対称の優位性は弾道ミサイル分野のみしかない。
Вітаємо FP7) pic.twitter.com/FxgCHVHMET
— Denys Shtilierman (@DenShtilierman) February 27, 2026
それもFP-7(弾頭150kg/射程200km~300km)の投入が間近に迫っているため、早ければ2026年中に弾道ミサイル分野の格差も緩和される可能性が高く、来年にはFP-9(射程850km)の投入も予想されているためモスクワも弾道ミサイルの脅威に晒される可能性があり、FP-7とFP-9の実用化と量産体制が整えばあとは資金供給が多い方が優位性を獲得するだろう。
EUやNATO加盟国によるウクライナへの軍事支援は2027年まで約束されており、その総額1,400億ユーロ=約26兆円に達し、ロシアは2026年に14.9兆ルーブル=約1,688億ユーロ(GDP比6.3%)を国防支出として拠出予定だが、ロシア軍はウクライナ侵攻に全戦力を割くわけにはいかず、ウクライナとの消耗戦に不向きなハイエンドの装備品開発や調達、核抑止能力の維持や拡張にも大金を注ぎ込まなければならないため、戦争を継続するための資金供給でロシアは相当苦しい立場だ。
出典:Dmitry Chushkin/CC BY-SA 3.0
ちなみに弾道ミサイルの迎撃体制が限定的な間にウクライナ国民の心を折るような戦果、産業基盤を完全に破壊するような決定打を与えられるかどうかは謎だが、イスカンデルMの生産量は月50発前後なので投射火力量は約24トン(弾頭重量480kg×50発)で、同じ投射火力量をSu-34で換算すると3機分、自爆型無人機シャヘド(改良型の弾頭重量は90kg)なら267機分に過ぎず、ウクライナ全土を焦土化するには投射火力量が全く足りない。
1万機のシャヘドが全機着弾しても投射火力量は900トン、これを1年間継続しても10,800トンに過ぎず、第二次世界大戦時にドイツ本土を焦土化するのに投下された爆弾の総量は約136万トン(欧州戦域全体では約270万トン)、日本本土を焦土化するのに投下された爆弾の総量は約16万800トンなので、シャヘドの大半が撃墜されている状況を考えるとウクライナ全土を焦土化するのは夢物語だ。
出典:Efrem Lukatsky
これはウクライナ側も同じことで、1万機のFP-1(標準的な弾頭重量は100kg)が全機着弾しても投射火力量は1,000トン、これを1年間継続しても12,000トンに過ぎず、FP-1の大半が撃墜されていると仮定するとロシア全土を焦土化するのも夢物語に過ぎないため、どれだけの有効打が相手の経済力を疲弊させられるかが自爆型無人機の作戦効率になり、EUの援助を受けられるウクライナは長距離攻撃による経済力の疲弊に対してロシアよりも回復力が高く、ロシアがウクライナを追い詰めるには長距離攻撃とEU支援の遮断の両方が揃わないと厳しいだろう。
逆にロシアは外部からの経済支援を受け入れていないため、長距離攻撃による経済力の疲弊が戦争継続の資金供給に直接影響するため、イスカンデルMでウクライナの自爆型無人機生産をどこまで妨害できるかが重要になり、自爆型無人機の重要な生産拠点がどこにあるのか、産業基盤上の重要なインフラがどこにあるのかを把握する能力=目標の選定能力が攻撃結果を大きく左右する。
出典:Міністерство оборони України
ウクライナが弾道ミサイルの迎撃体制を整えるまで時間を稼ぐには「長距離攻撃によるイスカンデルMの生産妨害」が、ロシアが長距離攻撃による経済力の疲弊を緩和するには「弾道ミサイルの迎撃体制が整うまでに自爆型無人機や弾道ミサイルの開発・生産拠点をどこまで破壊できるか」が鍵となり、この戦いを優位に進めたほうが2027年の戦場で有利になる可能性が高い。
ロシアにとって一番効果的なのはEU資金のウクライナ流入阻止だが、今のところロシアの代理人になってくれそうなEU加盟国の首脳はいないため、2026年の戦いは戦場での前進よりも長距離攻撃の成否が重要になってくるはずだ。
関連記事:ウクライナが正式なグリペンE購入協定に署名、2029年に引き渡し開始 関連記事:実現性が疑わしいウクライナのラファール調達、誰が費用を負担するのか? 関連記事:仏メディア、ウクライナへのラファール売却は資金調達のアイデアが欠けている 関連記事:ゼレンスキー大統領、フランスでラファール100機購入に関する意向書に署名 関連記事:ポーランドがPAC-3弾をウクライナに譲渡、NATOと米国が見返りを約束 関連記事:ウクライナでのパトリオットミサイル生産、実現には数年単位の時間が必要 関連記事:トランプ大統領、ウクライナにパトリオットミサイル製造のライセンスを与える 関連記事:日本のパトリオットミサイル輸出、シーカー不足で増産に数年かかる見込み 関連記事:ウクライナはパトリオット迎撃ミサイルが枯渇、弾道ミサイルの迎撃が不可能 関連記事:ロシア製ミサイルの調達コスト、高価と批判される米国製ミサイルと同レベル 関連記事:ロシアが北朝鮮での自爆型無人機製造を支援、KN-23も性能を劇的に改良 関連記事:ロシアのShahed生産は1年前なら月300機程度、現在は同数を3日以内で出荷 関連記事:ロシア軍は空からの攻撃手段を多様化、ミサイルが枯渇することはない 関連記事:ロシアはミサイルを1950発以上、自爆型無人機や囮無人機を計1.2万機保有 関連記事:ウクライナ諜報機関、ロシアが射程350km以上のミサイルを月115発製造 関連記事:ウクライナ諜報機関、制裁下にも関わらずロシアのミサイル生産量は増加 関連記事:ウクライナ国防相、ロシア軍が保有する精密誘導ミサイルの残数は609発 関連記事:ロシア軍のミサイル兵器の備蓄量は侵攻前の45%以下、イスカンデルは20%以下 関連記事:ロシア、制裁の影響下で弾道ミサイルや精密誘導ミサイルを288発製造 関連記事:米メディア、ロシアはマイクロチップの備蓄を大量に持っている可能性 関連記事:ロシアの武器生産は制裁下でも拡大、巡航ミサイルの生産は月26発から50発に増加
※アイキャッチ画像の出典:Volodymyr Zelenskyy