日産が追浜工場の生産終了へ、湘南への委託も 今後の活用「複数と交渉中」
アイテム 1 の 2 7月15日、経営再建中の日産自動車は追浜工場(神奈川県横須賀市)での生産を2027年度末に終了し、同工場での車両生産を日産自動車九州(福岡県苅田町)へ移管・統合すると発表した。写真は日産のロゴ。5月、横浜市内の本社で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[1/2] 7月15日、経営再建中の日産自動車は追浜工場(神奈川県横須賀市)での生産を2027年度末に終了し、同工場での車両生産を日産自動車九州(福岡県苅田町)へ移管・統合すると発表した。写真は日産のロゴ。5月、横浜市内の本社で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
日産は5月に国内外で7工場を削減する方針を表明しており、今回の移管・統合はその一環。ロイターの取材では、稼働率の低い追浜工場は閉鎖対象の1つだった。
日産は湘南工場での商用車「AD」の委託生産を25年10月に終了することもすでに発表しており、湘南工場での日産車の生産はなくなる。湘南工場の活用については上場している日産車体が決めることになるが、ロイターの取材では、湘南工場も閉鎖検討の対象となっている。
経営再建計画の進捗について、エスピノーサ社長は「計画通りに進んでいる」と指摘。日産としての「国内での車両生産の合理化は追浜で終わる」と明言。国内では栃木と九州の工場が残ることになる。パワートレイン工場については「お話できることはない」と述べた。
現在、追浜工場で生産している小型車「ノート」と派生車「ノートオーラ」、今後生産を始めるスポーツ多目的車(SUV)「キックス」の新型車は、27年度末以降は日産自動車九州で生産する。日産によると、国内工場の稼働率は平均60%にとどまっており、統合後の日産自動車九州の稼働率は100%に達する見込み。追浜工場に関連する取引先への支援は「個別に対応する」(エスピノーサ社長)とした。
追浜地区にある総合研究所やテストコースのGRANDRIVE、衝突試験場、専用ふ頭などの機能は今後も継続する。
追浜工場の従業員約2400人は、27年度末まで同工場での勤務を続け、その後の雇用や勤務は方針が決まり次第、従業員に通知し、組合との協議を始める。工場以外の追浜地区の機能や他工場への異動などを従業員には提示する予定。
追浜工場での生産終了に伴う費用は現在評価中で、30日の第1・四半期(4━6月期)決算発表時に開示する予定。
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