米国株式市場=S&P・ナスダック急落、エヌビディア8%超安 経済指標も重し
米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合が大幅に下落して取引を終えた。2021年1月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)
[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種(.SPX), opens new tabとナスダック総合(.IXIC), opens new tabが大幅に下落して取引を終えた。前日に決算を発表した半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabの下げが重しとなった。米景気減速を示唆する経済指標も意識された。
ナスダックは2.78%安と、1カ月ぶりの大幅な下げを記録した。
エヌビディアは8.5%急落し、時価総額が2740億ドル減少した。同社が26日に公表した第1・四半期(2─4月)の売上高見通しは市場予想を上回ったものの、粗利益率の見通しは予想を下回った。 もっと見る
サーチュイティのスコット・ウェルチ最高投資責任者は「エヌビディアの決算は良好だったが、同社がここしばらく達成してきたような驚異的な内容ではなかった」と述べた。
ハイテク株が下げる一方、エネルギー株(.SPNY), opens new tabは原油高を受けて上昇した。
米労働省が発表した週間の新規失業保険申請件数が予想以上に増加し、米商務省経済分析局(BEA)が発表した昨年第4・四半期の実質国内総生産(GDP)改定値が前期から減速したことも投資家心理の重しとなった。 もっと見る
過去1週間に発表された経済指標も景気の減速を示唆していた。シンプリファイ・アセット・マネジメントのチーフストラテジスト、マイケル・グリーン氏は「インフレ懸念が成長懸念に取って代わられつつあり、その結果、株価は良くても横ばい、場合によっては下落する可能性がある」と述べた。
貿易面では、トランプ大統領が27日、メキシコとカナダに対する25%の関税措置を予定通り3月4日に発動させると表明した。また、今月4日に発動した中国に対する10%の追加関税にさらに10%を上乗せする措置も3月4日に実施すると述べた。 もっと見る
顧客管理ソフト大手セールスフォース(CRM.N), opens new tabは4%安。2026年度の売上高見通しが予想を下回った。
一方、データ分析のスノーフレーク(SNOW.N), opens new tabは4.5%高。26年度の製品売上高見通しが予想を上回った。
ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD.O), opens new tabも4.8%上昇。ストリーミング事業の利益が今年、倍増するとの見通しを示したことを好感した。
S&P500(.AD.SPX), opens new tabでは値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.7対1の比率で上回った。
米取引所の合算出来高は158億株。直近20営業日の平均は153億株。
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります ※米国株式市場
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab