欧州のEV販売、1月は37%急増-メーカーが排ガス規定強化に対応

Stefan Nicola

  • プラグインハイブリッド車とガソリン車、ディーゼル車の需要は減少
  • EV販売を強化しなければ罰金の恐れ、欧州委の救済措置に期待
Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

欧州で電気自動車(EV)販売台数が1月に前年同月比37%増えた。欧州自動車工業会(ACEA)が25日発表した。今年から強化される排ガス規制に対応するため、自動車メーカー各社がEV販売に軸足を移した。

  ACEAによれば、ドイツや英国、イタリアなどでEV納車が急増。一方、プラグインハイブリッド車やガソリン車、ディーゼル車の需要が減少したため、欧州市場の新車販売総数は2.1%減の99万5271台となった。

  欧州の自動車メーカーは、欧州連合(EU)の厳しい排ガス規制に直面し、EV販売を増やさなければ罰金を科せられる可能性がある。中国での販売低迷や、トランプ米大統領による追加関税の脅威にもさらされている。

Registrations were up and down throughout last year

Source: European Automobile Manufacturers’ Association

  ただ、業界はEUの行政執行機関、欧州委員会から若干の救済措置を得られる可能性もある。ブルームバーグは24日、フランスがEUに働きかけ、今年の排出ガス規制順守について柔軟性を認めるよう求めていると報じた。  

  仏ルノーの幹部は先週、欧州委が域内メーカーを守るためにルールを緩めると「100%確信している」と述べた。

  EU域内のメーカー各社は数カ月前から、EUの排ガス規制目標を達成できない場合、合わせて数十億ユーロの罰金を科されるリスクがあると警告

  欧州委は業界と協議を重ねており、行動計画を3月5日に発表する。複数年にわたるコンプライアンス(法令順守)期間の導入や、メーカーに二酸化炭素(CO2)クレジットの借り入れや貯蓄を数年認めるなどの選択肢が検討されている。  

How major automakers fared in January

Source: European Automobile Manufacturers’ Association

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原題:Europe EV Sales Jump 37% as Carmakers Push for Laxer CO2 Rules(抜粋)

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