トランプ関税が世界経済に「不確実性もたらしている」-ECB副総裁

Macarena Munoz Montijano、Mark Schroers

  • 供給ショック引き起こし、物価への影響ますます不透明になると指摘
  • デギンドス氏、欧州に貿易戦争回避のため米国との交渉を求める

欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は10日、米国の通商政策が世界経済に大きな摩擦を引き起こしていると述べた。スペイン公共放送TVEとのインタビューで語った。

  デギンドス氏は、米国のトランプ大統領が鉄鋼、アルミニウム輸入に25%の関税を課す方針を示したことについて「地政学的なリスクは別として、米国の新政権の政策が明らかに大きな不確実性の状況を作り出していると思う」と述べた。

  デギンドス氏は、関税の発動は、世界経済の拡大に「根本的な」影響を与える「供給ショック」を引き起こすと警告した。また、生産への打撃となり、物価への影響は「ますます不透明になる」と述べた。

  ユーロ圏は、トランプ政権の関税によって、2025年の緩やかな経済拡大への期待が打ち砕かれる事態に備えている。ECBは利下げの途上にあり、複数の当局者が欧州経済の先行きに懸念を示している。

  デギンドス氏は「貿易戦争の回避が非常に重要。貿易戦争は即座に世界経済の活動低下につながり、最終的には誰もが損失を被る」と述べ、欧州は米国と交渉しなければならないと述べた。

原題:ECB’s Guindos Says US Trade Policy Causes ‘Huge Uncertainty’(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE

関連記事: