EV逆風でもトヨタは絶好調! 米国EV市場で見えた“勝者と敗者”
EV市場の失速が指摘されるなか、米国では電気自動車の販売台数は好調とは言えないものの、7,500ドルの連邦税額控除をめぐる制度変更や見直し議論が続くなか、予想ほど悪くはないことがわかった。
スバル ゲッタウェイトヨタEVは北米で急伸
日系メーカーのEV販売で最も勢いを見せたのは、トヨタ自動車だ。
改良型「bZ」は2025年第1四半期比で78.8%増となる1万29台を販売。さらにレクサス「RZ」も前年比3倍超となる4456台を記録した。さらに、新型「C-HR+」や「bZ Woodland」など、新型EV投入も控えており、北米におけるBEV販売は今後も拡大する可能性が高い。
一方で、トヨタブランド全体の電動化モデル(HEV/PHEV/BEV)の第1四半期販売台数は25万2369台に達しており、依然としてHEVを中心とした“多層型電動化戦略”が強さを見せている。
BEV一本足ではなく、HEVやPHEVを含めた柔軟な電動化戦略が、現在の米国市場にマッチしていると言えそうだ。
レクサス RZホンダ、日産は苦戦鮮明に
一方、ホンダは苦戦が目立つ。今年後半に米国投入予定だったアキュラ「RSX EV」計画の見直しを進めているほか、GMと共同開発した「プロローグ」の販売台数は、2025年第1四半期比65.3%減の3319台となった。
アキュラを含むホンダ全体の米国販売台数も4.2%減の33万6830台となっている。
日産自動車も厳しい状況だ。「アリア」の第1四半期販売台数はわずか56台で、前年同期の4148台から大幅減となった。もっとも、これは米国市場でのアリア展開縮小や在庫調整の影響が大きいと見られる。また、「リーフ」の販売台数も前年比71.2%減の668台にとどまった。日産全体では、第1四半期販売台数は7.5%減の24万7068台だった。
スバルは“反撃のEVラインアップ”を準備
今後、日本OEMで期待されるのはSUBARUだろう。
同社はニューヨーク国際オートショーで、新型3列シートEV「ゲッタウェイ」を発表。これにより、「アンチャーテッド」「トレイルシーカー」「ソルテラ」を含め、EVラインアップは4車種体制となる。
現時点でBEV販売規模は大きくないものの、2026年以降の反撃材料として注目される。
海外勢では、ヒョンデが堅調だ。「IONIQ5」は第1四半期に9790台を販売し、前年比14%増を記録。さらに新型3列シートEV「IONIQ9」も1990台を販売している。もっとも、ヒョンデ全体の販売を支えているのは、ソナタやサンタフェなどHEVモデル群であることも見逃せない。
また、GMは、依然としてテスラに次ぐ米国EV市場第2位を維持している。
キャデラックの新型EV「OPTIQ(オプティック)」は2847台、「VISTIQ(ビスティック)」は1902台を販売するなど、新世代EVが販売を押し上げている。
米国EV市場は確かに減速している。しかしその一方で、HEVやPHEVを含めた“現実的な電動化”を進めてきたOEMは、比較的安定した販売を維持している。
トヨタの好調は、その象徴と言えるかもしれない。
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