午前の日経平均は反落、米株安と円高を嫌気 一時800円超安

 3月7日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比696円50銭安の3万7008円43銭と反落した。写真は株価ボードのそばを通る人々。都内で2022年6月撮影(2025 ロイター/Issei Kato)

[東京 7日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比696円50銭安の3万7008円43銭と反落した。米国市場での株安や為替の円高を嫌気した売りが優勢となり、一時800円超安に下げ幅を拡大した。一方、米株先物のプラス推移が投資家心理の支えとなって下げ渋った。

日経平均は506円安で寄り付いた後も徐々に水準を切り下げ、一時847円安の3万6857円13銭に下落した。ドル/円が前日の大引け時点の148円後半から約1円、円高方向となり、輸出関連株を中心に重しになった。米フィラデルフィア半導体指数が4%超下落したことが嫌気され、寄与度の高い半導体関連株は総じて軟調で始まった。

一方、朝方には米半導体大手ブロードコム(AVGO.O), opens new tabが市場予想を上回る2─4月売上高見通しを示し、時間外取引で株価が上昇。半導体関連株の一角は、売り一巡後に下げ幅を縮小したりプラスに転じた。

市場では「日経平均先物が売られたが、TOPIXは(日経平均に比べて)相対的に下げ渋りがうかがわれ、日本株全体を売るほどの弱気ではなさそうだ」(りそなアセットマネジメントの戸田浩司ファンドマネージャー)との見方が聞かれた。

日本時間の今晩に米雇用統計の発表を控えており、後場にかけては模様眺めになりやすいと見込まれている。

TOPIXは1.27%安の2716.56ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆3338億3500万円だった。東証33業種では、値上がりは石油・石炭製品や鉄鋼、ゴム製品など8業種、値下がりはその他製品や精密機器、電気機器など25業種だった。

ファーストリテイリング(9983.T), opens new tabや東京エレクトロン(8035.T), opens new tab、アドバンテスト(6857.T), opens new tab、ソフトバンクグループ(9984.T), opens new tabといった寄与度の高い銘柄群が下落し、4銘柄で日経平均を280円程度押し下げた。一方、ディスコ(6146.T), opens new tabはしっかり。三菱重工業(7011.T), opens new tabは上場来高値を更新した。日産自動車(7201.T), opens new tabは朝安後に切り返し、堅調となった。11日に取締役会を開き、内田誠社長の交代案や新たな経営体制を協議するとの報道が手掛かりになった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが451銘柄(27%)、値下がりは1133銘柄(69%)、変わらずは54銘柄(3%)だった。

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