国際ニュース:AFPBB News
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【6月5日 AFP】米連邦捜査局(FBI)は4日、カリフォルニア州パームスプリングスの不妊治療クリニックで先月起きた爆発事件(容疑者死亡)に関与したとして、人間は存在すべきではないと信じる米国人の男を逮捕したと発表した。
ダニエル・パク容疑者(32)は、ポーランドからニューヨーク都市圏の空港に到着したところを、実行犯に爆発物を送った疑いで拘束された。
爆発では、クリニックの建物に穴が開き、近隣の建物の窓やドアも吹き飛んだ。
実行したガイ・エドワード・バートカス容疑者(25)は死亡、他に4人が負傷したが、クリニックに保管されていた胚は無事だった。
ビル・エッサリ連邦検事は、爆発事件の捜査によって、バートカス容疑者が「死を肯定し、出生を否定し、中絶を容認する過激な思想」を持っていたことが明らかになったと述べた。
司法省の声明によれば、バートカス容疑者は「人間は本人の同意なしに生まれるべきではない、そして存在しないことが最善だ」と信じていた。
エッサリ検事によると、パク容疑者もこの思想を共有しており、「手製爆弾の製造によく使われる爆発物の原料である硝酸アンモニウム約82キロをバートカス容疑者に送った」容疑がかけられている。
パク容疑者とバートカス容疑者は1~2月、バートカス容疑者が住むカリフォルニア州トゥエンティナインパームズで一緒に実験を行っていたという。
米国人でワシントン州シアトル在住のパク容疑者は事件の数日後、ポーランドに逃亡したが、FBIの要請を受けた現地当局に拘束された。
FBIのアキル・デイビス氏は、法執行機関は米国における小規模なニヒリスト(虚無主義)運動を認識しており、数年にわたり追跡してきたが、この2人は捜査対象には入っていなかったと述べた。
デイビス氏は記者団に対し、「彼らは人間が存在するべきだとは考えていない」「反出生主義、死を肯定する主義、虚無主義といった言葉が氾濫している。これらすべてが絡み合い、彼らの信念体系が作り上げられている」と説明した。
パム・ボンディ司法長官は、今回の爆発事件は「われわれが共有する人間性の核心を突く、残酷で忌まわしい犯罪」だと述べた。
ボンディ氏はソーシャルメディアに、「この男を米国に送還する手助けをしてくれたポーランドのパートナーに感謝する。われわれは法の及ぶ限り最大限訴追していく」と投稿した。(c)AFP