【直前インフォメーション】J1-24[H] FC町田ゼルビア戦のポイント(25.7.20)

卓越した技術と戦術眼の持ち主である齋藤功佑。

J1第24、14位の東京ヴェルディ(勝点28/7勝7分9敗 得失点-8)は、7位のFC町田ゼルビア(勝点37/11勝4分8敗 得失点+8)と18時から味の素スタジアムで対戦する。第3節のアウェーでは東京Vが1‐0の勝利。雪辱に燃える町田を返り討ちにしてくれよう。

■見えなかったもうひとつの選択肢

試合後のミックスゾーンでは、ポイントとなったシーンを振り返ることがメインとなる。どういった意図に基づくプレーだったのか。なぜあの選択肢をチョイスしたのか。プロ選手の深遠な思考、発想に触れ、そうだったのかと合点がいくのはこの仕事の面白さのひとつだ。

ところが、たまに選手の解説を聞き、さらに映像を見返してもわからないことがある。

天皇杯3回戦のサガン鳥栖戦(1‐0○)、69分の染野唯月の決勝ゴール。食野壮磨からボールを引き出した齋藤功佑が、反転しながらスルーパスを放つ。裏に抜けた松橋優安がグラウンダーのクロスを入れ、染野が左足で蹴り込んだ。

松橋の裏に抜けるタイミングとクロス、染野のフィニッシュ、いずれもすばらしかった。だが、あの一連の流れで白眉と言えるのは、やはり齋藤のスルーパスだ。

「ボールを引き出したとき、ローテーションした優安があそこにいるのはわかっていたので、あとはどっちにボールをつけるのかという判断。最後まで相手を見られたことがよかったと思います」と齋藤は言った。

問題は、「どっち」が指すもうひとつの選択肢。染野に直接ボールを届けるパスコースがあったようには見えなかった。仮にあったとしても、その場合はボールを「つける」という言い方はしない。

後日、あらためて齋藤に訊ねることになった。

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