24人のトリコロール戦士たちがサウジアラビア現地でトレーニング。 パトリック・キスノーボが叫ぶ声はグラウンドの外まで響き渡る [練習レポート]

来たる決戦に備えて現地入りしている舩木渉記者が練習レポートを寄稿してくれた。

冒頭15分のみ公開のトレーニングから見えたものとは。

暑熱対策や環境適応もアル・ナスル戦のポイントになりそうな気配が漂っている。

文・ジェッダ現地写真:舩木渉

ひと足先に日本の夏を過ごしているような感覚とでも言おうか。

AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)ファイナルズの開催地、サウジアラビアのジェッダに入って2日目。横浜F・マリノスはまとわりつくような暑さの中で練習を行った。

開始とともに日没を迎えたが、それでも暑い。気温は30℃以下でも湿度が非常に高く、体感温度はもっと高い。練習を終えた選手たちのウェアは汗でびっしょりと濡れている。

ただ、日本の選手たちにとって蒸し暑さはさほど大きな問題ではないかもしれない。永戸勝也の「気温は(今の)日本より高いですけど、そんなに嫌な感じはしない。(試合まで)時間があるので、しっかり調整できると思います」という言葉は、日本の酷暑を経験しているからこそのものだろう。

現地423日の練習には24人の選手が姿を見せた。U-22 Jリーグ選抜の活動に参加していた望月耕平が同日から遅れてチームに合流し、さっそく練習にも参加。報道陣に公開された冒頭15分間で別メニュー調整が確認できたのは、420日に行われた浦和レッズ戦を欠場していた井上健太のみだった。

非公開となって以降は戦術面の確認や練度向上を図るメニューが中心だったようだ。暫定的に指揮を執るヘッドコーチのパトリック・キスノーボが叫ぶ声はグラウンドの外までよく聞こえ、選手たちも盛んにコミュニケーションを取っている様子もうかがえた。ACLE準々決勝を3日後に控え、熱のこもった強度の高い練習ができたのは間違いなさそうだ。

アル・ナスルとの大一番に向けた準備のヒントは、永戸の言葉の中にもあった。

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