米議会調査局が対イラン作戦で被った損害を報告、航空機の損害は81機に増加
国防総省監察総監室は議会に初めて提出した対イラン作戦=エピック・フューリー作戦の報告書の中で「52機の航空機が破壊もしくは損傷した」と明かしたが、米議会調査局は5日に出した報告書の中で「81機の航空機が破壊もしくは損傷した可能性がある」と言及し、特にMQ-9の損失は30機から45機に増加した。
参考:U.S. Aircraft Combat Losses in Operation Epic Fury: Considerations for Congress
国防総省監察総監室(DoD OIG)は対イラン作戦=エピック・フューリー作戦に関する初めての報告書を議会に提出し、この中で「6月29日までに費やした戦費は334億ドル=約5.1兆円で、ここには消費した弾薬費用223億ドル、装備損失額37億ドル、米中央軍の通常作戦経費を超過した費用74億ドルが含まれる」「イランとその代理勢⼒は地域諸国、商船、米軍基地及び艦艇に対して数千発のミサイルと自爆型無人機を発射し、6月30日までに兵士14人が死亡し、417人が負傷した」「さらに7月の戦闘で兵士4人が死亡した」と報告した。
出典:Department of War Office of Inspector General
米軍が被った損害についても公式に「F-15E×3機が友軍からの誤射で破壊され、もう1機が敵の攻撃で破壊された」「F-35A×1機がイラン上空での敵の攻撃で損傷した」「A-10×1機が戦闘捜索救難任務からの帰還中に損傷して機体を投棄した」「KC-135×2機がイラク上空で衝突して1機が損傷し、もう1機は墜落した」「KC-135×5機がサウジアラビアでイランの攻撃により損傷した」「E-3×1機がサウジアラビアでイランの攻撃により損傷した」「HH-60W×1機が戦闘捜索救難任務で損傷した」「MQ-4C×1機が墜落した」「AH-6×4機が戦闘捜索救難任務中に回収不可能と判断して自ら破壊した」「AH-64×1機がホルムズ海峡上空で撃墜された」「MH-60×1機がアラビア海上空で墜落した」「MQ-9×最大30機が様々な状況下において破壊された」と報告し、9月16日時点で破壊もしくは損傷した航空機の数は52機だった。
米議会調査局(CRS)は5日に議会へ提出した報告書の中で「81機の航空機が破壊もしくは損傷した可能性がある」「損傷した航空機の一部は既に復帰している可能性がある」と言及し、81機の内訳はF-15E×12機、F-35A×1機、A-10×2機、KC-135×7機、E-3×1機、MC-130J×2機、HH-60W×1機、MQ-4C×1機、AH-6×4機、AH-64×1機、MH-60×1機、MQ-9×45機、MQ-1×3機で、DoD OIGの報告に追加されたのはヨルダンのムワファク・サルティ空軍基地で損傷したF-15E×8機とA-10×1機、さらにMC-130J×2機の破壊とMQ-1×3機の撃墜とMQ-9の破壊数が30機から45機に増えたことだ。
出典:Congress.gov
CRSの報告は国防総省と中央軍の声明、国防総省監察総監室の報告、報道された内容をまとめたもので、81機という集計結果は国防総省が認めた数字ではないものの、議会はCRSの報告に基づいてトランプ政権や国防総省が要求する戦費補填や失われた装備の補充を検討する可能性があり、同時に議会は「エピック・フューリー作戦でどれだけの損失を被ったのか」を説明するよう軍に要求するだろう。
ちなみにCBSニュースは国防総省監察総監室の報告書が登場した直後「独自に入手した写真により、イランのミサイルやドローンの攻撃を受けた中東各地の米軍拠点の損傷と破壊が初めて明らかになった」「これらの画像は軍の厳格なメディア規制を理由に匿名の現役兵士から提供されたものだ」「兵士はCBSニュースの取材に『これは国民に伝えられていない我々の基地に対する重大な被害だ』『我々は目をつぶって立たされたまま顔面を殴られているような状態だ』と語った」と報じており、トランプ政権は中間選挙前にイランへの攻撃を再開することも検討しているため米軍の損失もまだまだ増える可能性が高い。
そして上院歳出委員会のクリス・クーンズ上院議員は9月30日「国防総省、すなわち軍首脳部や国防長官府は財政調整措置(義務的支出のこと)によって3,500億ドルを獲得できると主張し続けているがそうはならない。また彼らは補正予算で1,000億ドル以上(イラン戦争の戦費補填のこと)を確保できるとも主張し続けている。だが戦争が続く限りその可能性は極めて低いと見ている。」と述べており、共和党が中間選挙で敗北すればイラン戦争を継続する資金が尽きる恐れがあり、誰がどう見てもトランプ政権と共和党は四面楚歌だ。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by Airman 1st Class William Rio Rosado