話題株ピックアップ【昼刊】:ユーグレナ、伊勢化、ファナック

ユーグレナ <日足> 「株探」多機能チャートより
■太平洋工業 <7250>  2,136円  +375 円 (+21.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ  太平洋工業<7250>は続急騰。同社は前週末25日の取引終了後、MBOの一環として、太平洋工社長で創業家の小川哲史氏が代表取締役を務めるCORE(岐阜県大垣市)が同社株の非公開化を目指しTOBを実施すると発表した。太平洋工の株価はTOB価格の1株2050円へサヤ寄せする格好になった。買付予定数の下限は3584万1900株(所有割合62.02%)で、上限は設定しない。買付期間は7月28日から9月8日を予定している。なお、前週末25日の終値は1761円とストップ高水準だった。太平洋工株はTOBが成立した場合、所定の手続きを経て上場廃止となる予定。東京証券取引所は同社株を25日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■ホギメディカル <3593>  4,660円  +700 円 (+17.7%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率2位

 ホギメディカル<3593>がストップ高の水準となる前営業日比700円高の4660円でカイ気配となった。同社は28日、マージャーマーケットの有料会員向け英文記事において、非公開化を検討していると前週末25日に報じられたことを受け、コメントを開示。ホギメデは「非公開化の検討を含めた企業価値向上に向けたさまざまな可能性を検討しているが、現時点で決定した事実はない」と表明している。株式市場では、株価にプレミアムを上乗せしたTOB(株式公開買い付け)が行われるとの思惑が広がり、買いが集まったようだ。なお、ホギメデは25日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比3.6%減の93億7500万円、最終利益は同27.2%減の7億3200万円だった。

■ユーグレナ <2931>  492円  +65 円 (+15.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

 ユーグレナ<2931>が商いを膨らませ4連騰している。前週末25日の取引終了後、25年12月期の連結業績予想について、売上高を480億円から500億円(前期比5.0%増)へ、営業利益を12億円から24億円(同8.0倍)へ上方修正しており、これを好感した買いが殺到している。子会社のキューサイやサティス製薬における売り上げが想定を上回って推移していることに加えて、キューサイの直販における広告宣伝投資効率の改善が寄与する。また、前期から取り組んでいる売上原価や販売費削減の取り組みの効果も想定を上回っているとしている。

■伊勢化学工業 <4107>  28,890円  +3,490 円 (+13.7%)  11:30現在

 伊勢化学工業<4107>が急反騰している。前週末25日の取引終了後に発表した6月中間期連結決算が、売上高192億8200万円(前年同期比25.7%増)、営業利益48億3200万円(同41.8%増)、純利益33億1700万円(同47.7%増)と大幅な増収増益となったことが好感されている。主力のヨウ素製品の販売数量が増加したことに加えて、ヨウ素の国際市況が引き続き堅調に推移したことが業績を牽引した。なお、25年12月期通期業績予想は、売上高375億円(前期比12.7%増)、営業利益80億円(同4.4%増)、純利益54億円(同6.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■イーグル工業 <6486>  2,255円  +270 円 (+13.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位

 イーグル工業<6486>が急反発し、1月23日につけた年初来高値2138円を一気に更新してきた。前週末25日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を1700億円から1710億円(前期比1.7%増)へ、営業利益を90億円から106億円(同24.8%増)へ、純利益を85億円から92億円(同88.6%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各50円の年100円から中間・期末各55円の年110円(前期100円)に引き上げたことが好感されている。自動車・建設機械業界向け事業や舶用業界向け事業が想定を上回る見込みとしている。

■東光高岳 <6617>  2,744円  +228 円 (+9.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位

 東光高岳<6617>は大幅高で5日続伸。連日で年初来高値を更新した。前週末25日取引終了後に4~6月期(第1四半期)連結決算を発表し、売上高は前年同期比2.5%減の231億円、営業利益は同28.9%増の14億7300万円だった。主力の電力機器事業が一般向けプラント物件の増加で増収増益となり、特に利益面で全体を牽引した。主力以外の事業が振るわず売上高は小幅減での着地となった。会社側では第1四半期として過去最高の営業利益を達成したとしており、これを好感した買いが優勢となっている。

■GMO-FH <7177>  860円  +47 円 (+5.8%)  11:30現在

 GMOフィナンシャルホールディングス<7177>は物色人気を集めている。前週末25日取引終了後、これまで非開示としていた25年12月期上期(1~6月)の連結業績予想について売上高を前年同期比2.9%増の268億9300万円、営業利益を同97.7%増の97億7600万円と発表した。店頭FXが好調だった一方、CFD収益やタイでの信用取引サービスの終了に伴い売上高は小幅な増加にとどまった。利益面では前年同期にタイの証券事業に関する貸倒引当金繰入額を計上した反動が出た。大幅増益見通しが好感されている。

■メタウォーター <9551>  2,484円  +127 円 (+5.4%)  11:30現在

 25日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は赤字縮小で着地」が好感された。

 メタウォーター <9551> [東証P] が7月25日大引け後(15:30)に決算を発表。26年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は6.6億円の赤字(前年同期は16.6億円の赤字)に赤字幅が縮小した。

  ⇒⇒メタウォーターの詳しい業績推移表を見る

■ファナック <6954>  4,438円  +218 円 (+5.2%)  11:30現在

 ファナック<6954>は急反発。同社は前週末25日の取引終了後、これまで未定としていた26年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は前期比1.2%増の8070億円、営業利益は同0.4%増の1595億円、最終利益は同3.1%減の1430億円とした。業績予想は8月1日から適用される米国関税率15%を考慮し算出した。トランプ関税による業績へのネガティブな影響が懸念されていたなか、営業増益予想を示し、買い戻しが優勢となった。なお、第2四半期が始まる7月から期末までの為替レートは1ドル=140円、1ユーロ=160円を想定する。あわせて発表した26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は売上高が前年同期比0.6%増の1963億6300万円、営業利益が同28.7%増の424億2800万円、最終利益が同31.4%増の378億4400万円だった。地域別売上高の前年同期比は米州や欧州が落ち込んだものの、中国・アジアの増収で補うことができた。地域別受注高は前年同期比で欧州や国内、中国を除くアジアが減った一方、中国と米州が増え、全体は4.0%増で着地した。前四半期比では中国を除くアジアと米州、国内での減少が響き、中国や欧州での増加で補えず、全体では2.6%減となった。

■ミガロホールディングス <5535>  960円  +15 円 (+1.6%)  11:30現在

 ミガロホールディングス<5535>が続伸している。前週末25日の取引終了後、システム受託開発事業を展開するユー・システム・クリエイション(東京都千代田区)の株式の80.0%を9月30日付で取得し子会社化すると発表しており、好材料視されている。ユー・システムの優良顧客の共有や、優れたエンジニア・技術・ノウハウ・事例データなどを活用することで、グループのDX推進事業の成長はもちろん、グループにおける最適なDX推進とそれを通じた顧客価値の最大化が可能になると判断したという。取得価額は非開示。なお、26年3月期業績への影響は軽微としている。

■ジェコス <9991>  1,277円  +16 円 (+1.3%)  11:30現在

 ジェコス<9991>が6連騰。2018年2月以来、およそ7年5カ月ぶりの高値圏に浮上している。同社は前週末25日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高が前年同期比0.8%増の271億8200万円、営業利益が同23.8%増の16億9100万円、経常利益が同37.9%増の18億9600万円、最終利益が同43.8%増の12億9600万円となった。通期計画に対する経常利益の進捗率は約27%となり、大幅増益で堅調なスタートとなったことを評価した買いが入った。ジェコスは建設仮設材のリースで最大手。主力の重仮設事業で工事の進捗が順調だった。同社はあわせて持ち分法適用関連会社であるFUCHI(シンガポール)の第三者割当増資を引き受け、連結子会社にすると発表した。

■アドバンテスト <6857>  10,630円  -865 円 (-7.5%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位

 アドバンテスト<6857>が急落した。前週末の米国市場でナスダック総合株価指数は連日で最高値を更新したものの、エヌビディア<NVDA>は小幅安となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は横ばい圏と半導体関連は盛り上がりを欠く展開となった。アドテストは29日に第1四半期(4~6月)の決算を発表する予定。その内容に注目が集まっているが、前週末25日には欧州系証券がアドテストの投資判断を「売り」に引き下げており、これに反応した売り注文がかさんだ。アドテストの急落は全体相場にも波及。米国とEU(欧州連合)の関税交渉の合意というニュースが舞い込みながらも、同社株の下げにより日経平均はマイナス圏での推移を余儀なくされることとなった。

■スクリン <7735>  11,380円  -840 円 (-6.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率4位

 SCREENホールディングス<7735>は大幅安。前週末25日取引終了後、4~6月期連結決算を発表した。売上高は前年同期比1.2%増の1357億8500万円、営業利益は同12.2%減の243億8600万円だった。減益での着地となったことが嫌気されている。主力の半導体製造装置事業は台湾向けが増加した一方、中国や米国向けが減少し、セグメント売上高はやや減少。ただ、グラフィックアーツ機器事業など他事業の貢献があり、全体では小幅に増収を確保した。利益面では固定費の増加が重荷となった。通期の減収減益見通しに変更はない。

■エスコン <8892>  1,002円  -30 円 (-2.9%)  11:30現在

 エスコン<8892>は5日ぶり反落。前週末25日取引終了後に4~6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比7.9%減の175億8100万円、営業利益は同33.6%減の21億8300万円だった。住宅分譲事業が堅調だった一方、不動産開発事業が物件売却数の減少で振るわず全体の足を引っ張った。通期で増収増益を見込んでいるだけに失望売りを誘ったようだ。

■Hmcomm <265A>  1,304円  +300 円 (+29.9%) ストップ高   11:30現在

 Hmcomm<265A>が大幅続伸している。同社は25日取引終了後、東京科学大学が開発した国産大規模言語モデル(LLM)「Swallow」を中核技術に据えた、完全オンプレミス(システムの稼働やインフラの構築に必要となるサーバーやネットワーク機器、ソフトウェアなどを自社で保有し運用するシステムの利用形態)型議事録自動化ソリューション「オンプレZMEETING」を発表。これが材料視されているようだ。このソリューションは、「日本語特化型AIで会議情報を価値に変える」「完全オンプレミスで最高水準のセキュリティー」「柔軟なセキュリティー対策とデータ保護」が特徴。同社は東京科学大学が開発した日本語特化型LLMを活用しながら、精度の向上と実用性の強化を継続的に進めるとしている。 ●ストップ高銘柄

 ブランドT <7067>  1,538円  +300 円 (+24.2%) ストップ高   11:30現在

 unbanked <8746>  430円  +80 円 (+22.9%) ストップ高   11:30現在  FLネット <9241>  2,365円  +400 円 (+20.4%) ストップ高   11:30現在  FRONTEO <2158>  1,044円  +150 円 (+16.8%) ストップ高   11:30現在  など、6銘柄 ●ストップ安銘柄  なし 株探ニュース

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