堅調な米経済、FRBの金利据え置きを支持へ-29日政策決定

Vince Golle、Craig Stirling

  • 24年10-12月の米GDP、前期比年率2.7%増へ-エコノミスト予想
  • 米国とは対照的に欧州経済は伸び悩みか、ECBは利下げの公算

米経済は昨年年10-12月(第4四半期)に堅調な個人消費に支えられ順調なペースを維持したもようで、世界の主要国との差をさらに広げたとみられる。

  ブルームバーグが調査したエコノミストの予測では、昨年10-12月期の米国内総生産(GDP)速報値は前期比年率2.7%増と見込まれている。その前2四半期は3%程度の伸びが続いていた。

Fourth-quarter growth driven once again by robust consumer spending

Source: Bureau of Economic Analysis, Bloomberg

  30日のGDP統計発表の前日には、米連邦準備制度理事会(FRB)による今年初の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で政策決定が行われる。堅調な需要と根強いインフレを背景に、当局は政策金利を据え置くと広く予想されている。昨年12月の会合で当局者らは今年の利下げが2回にとどまる見通しを示唆していた。

  GDP統計では、労働市場の好調を追い風に、財およびサービスの個人消費が2四半期連続で年率3%を上回ったと予想されている。

  米国とは対照的に欧州で今週発表される数字は、24年10-12月にフランス経済が停滞し、ドイツ経済も若干縮小したことを示す見通し。30日に発表予定のユーロ圏全体のGDP統計も、ほとんど成長が見られず、数年にわたる低迷傾向が続いたことを示すと予想されている。

  欧州中央銀行(ECB)は、30日の政策委員会での0.25ポイントの利下げ決定がほぼ確実視されている。スウェーデン中銀も29日に0.25ポイント利下げを行う可能性がある。

  北米では、カナダ銀行(中銀)が29日に0.25ポイントの利下げを実施する見通し。2会合連続での0.5ポイント利下げを行っていたカナダ中銀はトランプ米大統領の関税の脅威による大きな不確実性が生じる中、金融緩和ペースを減速させるとみられる。

  アジアでは、29日に中国や香港、韓国などで春節(旧正月)迎えるため、比較的静かな1週間となる見込み。

原題:US Economy on Solid Footing Backs Fed Rate Hold: Eco Week Ahead(抜粋)

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