ロシアに最も効果的なのは2次制裁、EU外交トップが検討を示唆

ロシアの戦争遂行能力を抑制するには、同国のエネルギーセクターを標的にした措置や2次制裁が最も効果的だろうと、欧州委員会のカラス外交安全保障上級代表が述べた。

  ロシアがウクライナの首都キーウに対して今週行った攻撃では、同市の欧州連合(EU)代表部の建物も損傷した。この攻撃でロシアに対する圧力を強める理由がまた一つ増えたと、カラス氏は29日、非公式の防衛担当閣僚会合を前にコペンハーゲンで記者団に語った。

  ブルームバーグは今週、ロシアの制裁逃れを第三国が助けることを阻止するための2次制裁や、同国の石油・ガス、金融業界に対する追加措置をEUが検討していると報じた。

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欧州委員会のカラス外交安全保障上級代表(29日、コペンハーゲン)

  カラス氏は「われわれは次の制裁パッケージを準備しており、いくつかの選択肢が検討されている」と説明。「当然、ロシアに最も打撃を与えられるのはエネルギーに対する制裁と、米国が実施したような2次制裁、金融サービスに対する制裁だ」と続けた。

  EU加盟国の外相は30日に会合を開き、2023年に採択されたもののこれまで一度も発動されていない制裁迂回防止措置の活用について議論すると見込まれている。この措置は、制裁回避を支援していると見なされる第三国に対し、特定品目の輸出や供給、輸送を禁止できる。

  この会合では、EUとして19回目の対ロシア制裁パッケージも議論される。ウクライナの子供たちを拉致したロシアの関係者がこの制裁の主な対象になる見通しだ。

  カラス氏はさらに、ウクライナ防衛でEUは「訓練ミッション、軍事ミッション、防衛産業への支援を提供している」と指摘。

  「われわれはきょう、和平合意の成立後に備えて、これら全てのミッションをどう変更すべきかを話し合う」と述べ、それがEUとしてウクライナの安全の保証に対する貢献になると説明した。ウクライナ軍兵士に対する訓練はこれまでのような国外ではなく、同国内で行われることになると付け加えた。

  また、ベルギーのフランケン国防相はコペンハーゲンで、停戦後に同国軍をウクライナに派遣することは可能だとの認識を記者団に対して示した。

  ただし、ロシアとの和平交渉が見通せない現時点では、ウクライナの自衛能力を高めることに引き続き主眼が置かれる。ドイツのメルツ首相は28日、ゼレンスキー大統領とプーチン大統領の会談は実現しない様子だと述べていた。

原題:EU’s Top Diplomat Touts Secondary Sanctions Against Russia(抜粋)

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