【欧州市況】ドイツ債下落、利回り11月半ば以来の高水準-株上昇
The trading floor at the Frankfurt Stock Exchange, operated by Deutsche Boerse AG, in Frankfurt, Germany, on Tuesday, Sept. 3, 2024. The DAX index has surged 13% this year. Photographer: Alex Kraus/Bloomberg
27日の欧州債は引けにかけて売られ、利回りが上昇した。相場を動かす明確な材料はなかったが、祝日・休日のはざまで流動性が薄く、値動きが増幅された。
ドイツ10年債利回りは一時7bp(ベーシスポイント、1bp=0.01%)上昇して2.40%と、11月18日以来の高水準を付けた。短期金融市場は欧州中央銀行(ECB)の来年の利下げを完全に4回織り込むとともに、5回目がある確率を約50%としている。先週はこの確率が80%に上っていた。
「極めて薄商い」の中での動きだったと、みずほセキュリティーズの欧州・中東・アフリカ地域(EMEA)マクロ戦略責任者ジョーダン・ロチェスター氏は指摘。債券相場の下落には、天然ガス価格の上昇も寄与しているかもしれないとの見方を示した。
ロシアのプーチン大統領がウクライナ経由の欧州向けガス供給維持の見通しに否定的な見解を示し、ガス先物は一時5%上昇した。
ガス価格の上昇がインフレを押し上げるなら、ECBの利下げ余地は狭まるかもしれないと、ロチェスター氏は述べた。
株式はクリスマス休み明けの取引で上昇。週間でも3週ぶりに上げた。
ストックス欧州600指数は0.7%高で取引を終了。出来高は少なかったが、1カ月ぶりの上昇率だった。自動車と銀行、金融が買われた一方、小売りが軟調だった。
個別では、ドイツの食品宅配会社デリバリー・ヒーローが一時9%下落。同社が台湾で行っている食品配達事業を米ウーバー・テクノロジーズが約9億5000万ドル(約1500億円)で買収する計画を台湾当局が却下した。
原題:European Stocks Post Weekly Gain While Delivery Hero Slumps(抜粋)
Bonds Fall as Year-End Trading Remains Muted: End-of-Day Curves、Bonds Fall as Thin Year-End Trading Compounds December Selloff(抜粋)