テスラ株波乱でも手放さないで、マスク氏が全社会議で社員に呼びかけ
Kara Carlson
- 株価は年初来40%安、トランプ政権でのマスク氏の役割に反感強まる
- テスラの車や充電施設の放火相次ぐ、FBIは事件を捜査
電気自動車(EV)メーカー、米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は20日、テキサス州オースティンで開催された予告なしの全社会議で、自社の株価が「波乱の時期」にあるものの保有株を「手放さない」よう従業員に呼びかけた。会議はマスク氏が自身のソーシャルメディア、Xでライブ配信した。
マスク氏は現地時間午後10時を過ぎても続いたこの会議で従業員らに「ニュースを読めば、まるでアルマゲドンのような気分になるだろう」と述べ、「テレビの前を通るとき、テスラ車が燃えているのを見ない日はない。当社の製品を買いたくないという気持ちは理解できるが、燃やす必要はない」と語った。
連邦捜査局(FBI)は、テスラの充電施設やディーラーが被害に遭ったネバダ州ラスベガスやミズーリ州カンザスシティーなどでの放火事件を捜査している。こうした行為はトランプ政権でのマスク氏の役割に対する反発の高まりを映している。販売台数は減少し、ショールームや充電施設の前などで抗議活動が繰り広げられている。
テスラの株価は今年に入り40%余り急落しておりトランプ米大統領就任後の株価急騰は帳消しとなっている。
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マスク氏は全社会議で「波乱の時期や嵐のような時期もあるが、私は皆さんに、未来は明るくワクワクするものだと伝えに来た」と話した。さらに、ペダルもハンドルもない未来の自律走行車「サイバーキャブ」の生産規模を「新たな高み」に引き上げることを目指していると語った。
原題:Musk Asks Tesla Employees to Hang On to Stock Despite 40% Drop(抜粋)
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