Windows標準ブラウザ「Edge」で各種UIの挙動が平均40%の高速化、Googleのパフォーマンス指標で記録更新
Microsoftが、ウェブブラウザのEdgeでブラウザ機能の挙動が平均40%も高速化し、応答性が大きく向上したと自社ブログで発表しました。Microsoftによれば、ブラウザの読み込み速度の指標である「First Contentful Paint(FCP)」で300ミリ秒を切ることができたとのことです。
Microsoft Edge sets a new standard for speed and responsiveness - Microsoft Edge Blog
https://blogs.windows.com/msedgedev/2025/07/07/microsoft-edge-sets-a-new-standard-for-speed-and-responsiveness/Microsoft’s Edge browser now loads sites even faster | The Verge https://www.theverge.com/news/699783/microsoft-edge-browser-speed-rendering
FCPは、Googleが2017年にChromeで導入した指標で、ユーザーがページに移動した後、ブラウザが最初のDOMコンテンツをレンダリングするまでに要する時間を測定します。Googleは、PC向けのウェブブラウザの場合だと0~900ミリ秒で「高速」、900ミリ秒~1600ミリ秒で「中程度」、1600ミリ秒以上だと「遅い」というスコア判断基準を示しています。
Microsoftは、「業界調査によると、最初のコンテンツの表示に300~400ミリ秒以上かかると、ユーザー満足度に大きく影響する可能性がある」と述べています。FCPが300ミリ秒未満になることで、最も使用頻度の高いブラウザ機能がほぼ瞬時に表示され、ユーザーがより早くコンテンツにアクセスできるようになるとのこと。Microoftは、ブラウザに搭載されている13種類の機能で平均40%も読み込み時間を短縮し、応答性も向上したとアピールしています。高速化したブラウザ機能の例は以下の通り。
・設定
ブラウザ設定をより素早く読み込んで遷移し、ブラウザエクスペリエンスをカスタマイズできるようになりました。・読み上げ
起動時間が短縮され、再生がスムーズになり、AIを活用したウェブページの読み上げをより多くの言語、アクセント、音声で体験できます。・分割画面
ほぼ瞬時のナビゲーションと少ない読み込み遅延により、タスクとウィンドウを簡単に切り替えることができるようになりました。 ページを開いた瞬間からタスクの応答性が向上し、直感的に操作できるようになり、すぐに作業に取り掛かることが可能になります。 Microsoftは2025年2月にリリースしたMicrosoft Edge 132から、Edgeの複数の機能で大幅なパフォーマンス向上を実現するための「WebUI 2.0」アーキテクチャに移行しています。このWebUI 2.0アーキテクチャにより、UIの初期化中に実行される JavaScriptコードの量を最小限に抑えることができるとのこと。Microsoftは、Edgeで設定UIの読み込みが実際にどれだけ速くなったかを示す以下のムービーを公開しています。
Microsoft Edge settings page's load speed improvements - YouTube
Microsoftは「私たちはこれらの進歩を誇りに思っていますが、私たちの取り組みはまだ終わっていません。今後数カ月以内に、印刷プレビューや拡張機能など、さらに多くの機能でパフォーマンスのさらなる向上が期待できます」と述べています。
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