Nintendo Switch 2のストアでは“迷惑な売り方”の取り締まり強化との報道。バンドル乱造・過度な性的表現などに対策
Nintendo Switch 2(以下、Switch 2)のニンテンドーeショップでは、ゲームの販売者向けガイドラインに新たな規定が設けられているという。米IGNが報じている。
今回米IGNは複数の開発者への取材を通して、ニンテンドーeショップでゲームを販売する際に適用される、日本・アジア向けのガイドラインが更新されたことを報道している。同誌によると、新ガイドラインではまずバンドル販売に関して新たな規定が設けられており、ゲームの発売後に最初の1年間でセットにできるバンドルは最大5種類までに制限。1年経過後は販売年数ごとにセットにできるバンドルが1種類ずつ増加し、最大でも8種類までになるという。
Nintendo Switch(以下、Switch)においては一部作品において、DLCの組み合わせを変えたバンドル版が乱造されるといった状況もみられた。ニンテンドーeショップ上での露出を増やす目的があると思われるものの、ユーザーにとってはストアが閲覧しにくくなる弊害があり、批判的な声も聞かれていた。Switch 2での新たなガイドラインは、そうした販売方法への対策として設けられたとみられる。
*RedDeer.Gamesがパブリッシングする『Hentai Girls』においてかつて販売されていたバンドルの一部。なおこれらのバンドルは現在存在せず、同社が自ら配信停止したとのこと(関連記事)また米IGNによると、新ガイドラインではセンシティブなコンテンツについても改めて規定として明記。子どもの性的描写や過度な性的表現、差別やヘイトのほか、犯罪行為の教唆、政治的な主張などがセンシティブなコンテンツとして規定されているそうだ。あくまで参考として挙げられているものの、そうした表現を含む場合には任天堂側がニンテンドーeショップでの配信を拒否する権利を留保していることが示されているとのこと。これまでにも同様のコンテンツを含む作品は規制されていたとみられるものの、改めて規定として明記されたのだろう。
さらに新たなガイドラインでは、ゲームの内容について不正確な説明をおこなうことが禁止。たとえば実装される見込みのない機能を、開発中と称して説明することは禁じられているという。このほか、大幅なアップデートなどの正当な理由がないままゲームタイトルを変更することは禁止されており、ストアページ公開後の情報の変更も制限。ゲーム要素を含まないアプリケーションを配信する場合には任天堂の担当者との事前相談が必要なことなども規定されているそうだ。
なおガイドラインに違反した場合には、任天堂は当該作品の販売拒否や、修正の要求などをおこなう可能性があるとされる。またニンテンドーeショップなどでの販売停止あるいは、ページ上での非表示化などを実施することがあると明記されているという。
Switch 2のニンテンドーeショップにおいては先月6月19日、Pakotimeが同日に発売した『Hentai Girls: Charming Chef』が、ストアの「新着ソフト」ページにおいて表示されていないことが話題となっていた(関連記事)。Switchのニンテンドーeショップでは同作が新着ソフトとして表示されていたため、Switch 2のニンテンドーeショップで新たな制限が設けられた可能性も推察されていた。ちなみにPakotimeはこの事態を受けてか、『Hentai Girls』シリーズの名称を『Kawaii Girls』に改題すると表明していた。
今回の米IGNの報道を見るに、少なくとも日本・アジア向けのSwitch 2のニンテンドーeショップでは、新たな販売者向けガイドラインによりさっそく取り締まりが強化されている可能性がありそうだ。バンドルの乱造やセンシティブな表現の使用、ゲーム内容の不正確な説明など、一部ユーザーから問題視されていたような販売方法について、さまざまな対策がとられているのかもしれない。