Xiaomiの最新スマホ“POCO F7”レビュー。5万円台なのに『原神』『P5X』最高画質でも快適! フラッグシップ級の性能を実現してコスパ◎
Xiaomiのサブブランド“POCO”シリーズより、最新スマートフォンの“POCO F7”が2025年7月8日に発売された。54980円[税込]という価格のわりに、ゲームも十分楽しめそうなスペックを秘めていることが特徴。
原神』と『ペルソナ5: The Phantom X』(P5X)を実際にプレイ。最高画質での快適さや発熱などゲーマーとしての使い勝手を中心に紹介していく。
メーカーからお借りした端末で『
“POCO F7”のSoC(※)は8sシリーズの最新“Snapdragon 8s Gen 4”を搭載。8sシリーズは“Snapdragon 8 Elite”など、上位モデルの技術を受け継ぎつつ、コストパフォーマンスに優れた調整が施されている。実際にどれぐらいの性能かAnTuTu(ベンチマークテストアプリ)で計測してみた。
※SoC:System on Chipの略。スマホのCPU(プロセッサー)やGPUなどを集約したチップセットのこと。 結果は187万点を記録。公称スコアの208万点には届かなかったものの、このスコアは最新の重い3Dゲームを快適にプレイできる十分な性能を示している。また、AnTuTuのスコアランキングでは“8 Elite”の前モデル“8 Gen 3”搭載のPOCO F7 Pro(190万点)よりひとつ下の順位だった。 参考程度ではあるものの“8s Gen 4”はひと世代前のフラッグシップチップと同等に近い性能を持っているといえるだろう。
スコアやランキング順位は6月30日計測時点での数値となる。
それでは実際にゲームでも性能を確かめてみよう。今回は『原神』と『P5X
』をプレイ。 まず、ゲームに関する機能紹介から。本機種には“ゲームターボ”が搭載されており、GPU設定では下記の5項目から設定可能。
ほか録画やスクショ、ボイスチェンジャー、タイマーなどさまざまな項目も用意されている。
バッテリー消費量と発熱について。『原神』で30分プレイして検証してみた。ゲーム内設定は最高画質(カスタム)、端末本体の明るさも最大にしている。
バッテリーは100%→92%で8%消費なので単純計算で6時間くらいは稼働できそうだ。CPU温度は約39℃→約53℃という少々高めの結果となった。クーラーが効いているとはいえ、夏の環境下ということもあるが発熱はしやすいようだ。 一方で、50℃を超えていてもfpsの低下などなく高いパフォーマンスを維持し続けていた。ただ、長時間プレイする場合は画面の明るさを落とすか、ゲーム内設定を一段階下げてみるのもアリだ。
ロード時間は平均して約5秒ほどと非常に速い。フレームレートは探索・戦闘時でもほとんど60fpsをキープしていた。 また、パフォーマンス設定にある“強化されたビジュアル”では、フレーム補間やゲームHDRをサポートしたビジュアルスタイルの調整を行うことができる。フレーム補間では120fpsまで引き上げられるので、よりヌルヌル動かしたい場合は設定しよう。
個人的にはビジュアルスタイルの調整がお気に入り。スクショでは反映されなかったのでどう変化するのかカメラで撮影してみた。 明るさと彩度の調整を適応すると、一目瞭然。自動で山や草木、空の色など画面全体が色鮮やかに。『原神』と相性バツグン、モチベーションも上がる。
『P5X』もプレイ。6月26日にリリースされたばかりの『ペルソナ』シリーズの最新作にして、初のモバイル&PCゲームだ。家庭用ゲーム機向けのタイトル同様に3Dキャラクターによる戦闘や、街のフィールド探索要素もあるゲームだ。
推奨は準高画質となっているが、今回は最高画質(カスタム)に設定。30分プレイしたところ『原神』と同じくCPU温度が50℃を超えて上昇したが、処理落ちなどパフォーマンスの大きな低下は見られなかった。 3倍速のオート戦闘でも必殺技“ハイライト”を発動してもサクサク。画面が大きいので『ペルソナ』シリーズの雰囲気をしっかり味わうことができて満足。
『ペルソナ5』主人公ジョーカーと『P5X』主人公とのバトンタッチが熱い。
ゲームは十分遊べることがわかったので、端末のデザインや特徴もチェック。今回お試しした端末カラーは“ホワイト”、ほかにもブラックとサイバーシルバーエディションの3色で展開されている。サイズは約163.1mm(高さ)×77.9mm(幅)×8.2mm(厚さ)、重量は約215.7gとなる。
IP68の防塵・防水性能に対応しているので多少濡れても問題ない。
ベゼル(枠)は1.9mmと非常に細いのが特徴。最上位モデルの“POCO F7 Ultra”と同じ細さになっており、画面いっぱいに映像やゲームを映し出してくれる。
ディスプレイは、POCOシリーズ最大の6.83インチの1.5K有機ELディスプレイ(AMOLED)を採用。 リフレッシュレートは120Hzまで対応しており、スクロールなどの動作もスムーズだ。
右側面。アルミニウム製のフレーム採用により耐久性も高められている。
底面。SIMスロットはデュアルSIM(nanoSIM×2)に対応。イヤホンジャックとmicroSDスロットは搭載されてない。
初期OSはAndroid15ベースのXiaomi HyperOS 2。メモリは12GB、内蔵ストレージは256GB/512GBとなっている。 バッテリーは6500mAhで、90Wの急速充電により30分で80%まで回復可能だ。また、ほかのスマートフォンを充電できる22.5Wリバース充電にも対応。iPhone16なら30分で47%まで充電できるとのこと。 OSやセキュリティ面は、4世代にわたるAndroidOSのアップデートと6年間のセキュリティパッチの配布が保証されている。長期間スマートフォンを使い続けたい方にはありがたいサポートだ。Felicaは非対応となる。
カメラはリアカメラ(2眼)構成。ネオンフレアデコという緑色の2本線がアクセントになっていてカッコいい。
公式によれば炎のキラメキのような光をイメージしているという。
5000万画素のメインカメラと800万画素の超広角(ウルトラワイド)カメラを搭載。ズーム性能は0.6倍~最大10倍まで。光学式の手ぶれ補正機能を搭載し、イメージセンサーにはソニーのIMX882が採用されている。 実際に撮影した写真も見ていこう。まずは1倍で撮影した昼景と夜景を比較していく。昼景は遠近により遠くのビル群が薄くなっているところまで鮮明に写っているほか、雲の形もくっきりしていて立体感がグッド。 夜景は白飛びせずにちゃんと光(ライト)の形や周りのディテールが残っている。補正により空が明るくなっているものの、夜の光源に関しては色味が自然に近い印象だ。
なお、プロモードも用意されており、ISO感度やフォーカス設定など本格的な撮影体験を味わうこともできる。タイムラプスやスローモーション、パノラマといった機能で撮影することも可能だ。
つぎは1倍と2倍を家で収穫したプチトマトで比較。全体的にコントラストが濃いのか、トマトの赤色が強く出ている。また、2倍の写真では小さな毛(毛状突起)なんかも鮮明に写っている。
つぎは1倍と0.6倍(超広角)で撮影したビルの写真を比較。0.6倍は1倍と比べて空の色など全体的に色のトーンが落ちているものの、歪んでいる様子はない。
ちなみに、ビルを10倍で撮るとこんな感じ。10倍だとさすがに荒っぽさもあるが、窓ガラスのフレームが補正できれいに仕上がっている。5万円台ということを考えればカメラ性能は十分すぎるほど。
まず驚いたのが、5万円台なのに最高画質の『原神』や『P5X』をいっさいカクつくことなく快適にプレイできたこと。“Snapdragon 8s Gen 4”の性能がいかに高いのか改めて実感できた。“ゲームターボ”により、GPU設定やフレーム補完などパフォーマンスを引き上げる設定が豊富なのもゲーマーとしてはうれしい。 カメラ性能も5000万画素のメインカメラを搭載し、昼夜問わず鮮明な写真を撮影できるなど、この価格帯としては十分すぎるほどで写真撮影のモチベーションも上がりそうだ。OSやセキュリティも、4世代にわたるAndroidOSのアップデートと6年間のセキュリティパッチの配布が保証されており、長期間使い続けられるのがポイント。 最後に販売情報。POCO F7の価格は256GBモデルが54980円[税込]、512GBモデルが64980円[税込]。カラーはホワイト、ブラック、サイバーシルバーエディションの3色展開となる。画面保護シールは貼り付け済み、今回試せなかったが実際にはスマホカバーも付属しているので、別途アクセサリーを用意せずに済むのはありがたい。
- OS:Android15ベースのXiaomi HyperOS 2
- プロセッサー:Snapdragon 8s Gen 4
- メモリ:12GB
- ストレージ:256GB / 512GB
- ディスプレイ:6.83インチ1.5K超高輝度ディスプレイ(2772×1280)
- リフレッシュレート:最大120Hz
- ピーク輝度:3200ニト
- 本体カラー:ホワイト、ブラック、サイバーシルバーエディション
- 本体寸法:約163.1mm(高さ)×77.9mm(幅)×8.2mm(厚さ)
- 本体質量:約215.7g
- バッテリー駆動時間:16時間以上(継続使用)、20時間以上(動画再生)、15時間以上(音楽再生)
(C)COGNOSPHERE
(C)Perfect World Adapted from Persona5 (C)ATLUS. (C)SEGA.
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