トランプ氏、貿易協議は3-4週内で終了-日本と合意「非常に近い」
トランプ米大統領は関税引き下げをめぐる貿易相手国との協議について、近く合意に達する見通しだと述べた。
25日に公開された米誌タイムとのインタビューで、交渉は「3-4週間以内に終わると思う。それで終わりだ」と語った。「もし一部の国が後から調整を求めてくるなら、それは検討する」が、「基本的には、十分に状況を把握したうえで準備万端ということになるだろう」と付け加えた。
これとは別に、トランプ氏は同日に記者団に対し、「日本とは非常にうまくやっている」と語り、合意は「非常に近い」と続けた。イタリアのローマで行われるフランシスコ教皇の葬儀に出発する前の発言。
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タイムとのインタビューでは、市場を動揺させ各国政府をワシントンへと駆けつけさせた自身の貿易政策を改めて擁護。ただ、中国との協議状況については矛盾した発言があった。
トランプ氏は「中国とは会談している。どの国とも順調だ」と述べる一方で、「習近平国家主席が先に連絡してこない限り、自分からは電話しない」とも述べた。その後、習氏からの「電話はあった。それが弱さの表れだとは思わない」と語った。詳細には触れなかった。
中国は米国との交渉が進行中であることを否定している。
トランプ氏は今月初め、60カ国以上の貿易相手国に対する関税引き上げを発表。ただしその直後、交渉のための3カ月間の猶予措置を設け、暫定的に10%の関税率を維持すると表明した。
これを受けて外国政府の使節団が次々とワシントンを訪問し交渉を希望する一方、中国は強硬姿勢を崩していない。
ベッセント財務長官とラトニック商務長官が関税の延期を進言したと報じられているが、トランプ氏はこれを否定。 「彼らが言ったわけではない。私が決めた」と明言。 また、「債券市場がびくついていたが、私はそうではなかった」と語った。
インタビューでトランプ氏は、ウクライナ情勢についても発言。ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟については、その希望を捨てるべきだとの政権の姿勢をあらためて表明し、「ウクライナがいつかNATOに加盟できるようになるとは思わない。私は当初から、戦争が始まったのはウクライナがNATO加盟を口にし始めたからだと考えている。もしそのような話が持ち上がらなければ、戦争が起きなかった可能性はずっと高かっただろう」と論じた。
原題:Trump Sees Trade Deals Getting Done in Three to Four Weeks (1)、Trump Doesn’t Think Ukraine Will ‘Ever Be Able to Join NATO’ (1)(抜粋)