トランプ氏、製薬17社に書簡 処方薬価格引き下げ迫る

トランプ米大統領は、製薬大手17社の最高経営責任者(CEO)に書簡を送り、処方薬の価格引き下げを要求した。2024年6月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ワシントン 31日 ロイター] - トランプ米大統領は、製薬大手17社の最高経営責任者(CEO)に書簡を送り、海外と同水準になるよう米国の処方薬の価格を引き下げるよう要求した。ホワイトハウスのレビット報道官が31日明らかにした。

トランプ氏は5月、薬価引き下げに向けた大統領令に署名。医薬品メーカーが政府の期待に応えない場合、政府は規則制定により薬価を国際基準まで引き下げるか、もしくは海外からより安価な医薬品を輸入するなど、一連の措置を取ると警告した。 もっと見る

トランプ氏は書簡で「この重大な問題を『解決』するためにわが政権が受け取った提案のほとんどは、同じことの繰り返しだ。責任を転嫁し、業界への何十億ドルもの補助金支給につながる政策変更を要求するものだ」と語った。

きょうの株式市場では、ファイザー(PFE.N), opens new tab、イーライリリー、ギリアド・サイエンシズ(GILD.O), opens new tabがそれぞれ約2%下落。NYSEアーカ・ファーマシューティカル指数(.DRG), opens new tabは3%下落した。

トランプ氏は低所得層向けの公的医療保険「メディケイド」への最恵国待遇(MFN)の適用や、米国の患者や納税者への海外での過剰収益の還元などを求めているものの、その詳細は明らかにしていない。

各社に対して、これら条件に9月29日までに回答するよう要請した。

米国の患者は、処方薬に支払う費用が他の先進国の3倍近くと、圧倒的に高い。医薬品メーカーは、大幅な価格引き下げは技術革新を阻害すると主張している。

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