これが次期マーチ!??? 「新型マイクラ」欧州仕様登場!! 日本は出ないけど…メッチャうらやましい……
/ コラム
2025年10月31日から11月9日まで東京国際展示場で開催された「ジャパンモビリティショー2025」に、日本ではかつて「マーチ」として親しまれた人気コンパクト「マイクラ」の新型モデルが出展されました。バッテリーEVに生まれ変わった欧州市場向けの新型「マイクラ」ですが、その完成度の高さとかわいらしいデザインによって、来場者の注目を集めていました。
文:吉川賢一/写真:NISSAN、エムスリープロダクション
【画像ギャラリー】うらやましすぎる完成度!! BEVに生まれ変わった日産新型「マイクラ」(13枚)日産「マイクラ」は、日本で「マーチ」として販売されてきたグローバルコンパクトの欧州名です。日本では2022年8月末にK13型をもって販売終了となりましたが、欧州では2016年登場の5代目(K14型)を経て、2025年5月21日にバッテリーEVとなった6代目「マイクラ」が発表となりました。
欧州で発表された新型「マイクラ」。丸みを帯びたデザインとモダンなディテールが融合した、新世代のコンパクトBEVだ
ロンドンの「日産デザインヨーロッパ」が手がけた新型マイクラのデザインは、「かわいい×モダン」といった印象。上下に半円を描くデイタイムランニングライトとふっくらとした丸目ヘッドライトがK12型マーチ(2002〜2010年)を彷彿とさせ、バンパーやサイドシルといった下回りやフェンダー部分のブラック塗装などによって、小型のクロスオーバーSUV風に仕立てられているデザインがとてもお洒落です。
なかでも注目したいのが、ドアロック解除時にヘッドライトがウインクするように左右に脈動する「ウェルカムウィンク」機能。こんな遊び心と愛嬌ある機能を取り入れるとは、日産もなかなかやるなと感じさせます。リアにも丸目テールランプを採用し、「NISSAN」ロゴが入ったブラックガーニッシュが全体を引き締めており、「マーチ(マイクラ)」というモデルがもつ愛嬌と先進性を見事に両立させた、素晴らしいデザインなのではないでしょうか。
ボディサイズは全長3974mm×全幅1830mm×全高1499mm、ホイールベース2540mm。K13型マーチ(3870×1690×1500mm)と比べて明確にワイド&ローで、同社の「ノートオーラ」(4100×1735×1540)よりも全長と全高はコンパクト。実車を前にすると「マーチよりひとクラス上」の風格を感じます。足もとには18インチホイールが標準装備され、高級感と重厚感を醸し出していました。
上下に半円を描くデイライトと丸目ヘッドライトが印象的。どこか懐かしくも新しい、愛嬌たっぷりのフロントマスクだ
新型マイクラは、ルノー・日産・三菱アライアンスが共同開発した小型BEV専用プラットフォーム「AmpR Small(アンプRスモール)」を採用しています。バッテリー容量は40kWhと52kWhの2種類が設定され、航続距離はそれぞれ約308km/408km(WLTP)。新型リーフ(55kWhと78kWh)と比べると小容量ですが、これだけあれば日常使用のほとんどはカバーできるでしょう。急速充電は最大100kWに対応し、15%→80%まで約30分で完了します。
フロント左フェンダーに設けられた充電ポートは、充電の状況が色や形で示すギミック付き。V2L(Vehicle-to-Load)機能も備わっており、キャンプで電動自転車や家電に給電できるなど、BEVならではの利便性を最大限に活かせる仕様となっています。
Cピラー周りの柔らかな曲線デザインや、丸目のテールランプなど、リアまわりも可愛らしい印象の新型マイクラ。ブラックルーフと水色の2トーンカラーはヨーロッパらしい雰囲気があって、とてもお洒落だ