サウナがカギに? 予防医療のエンタメ化で行動変容もたらす

サウナが大好きな救急医・三谷雄己さんは、サウナの研究は一筋縄にはいかない側面があり、日本のサウナ文化に即した検証論文は限定的だと日々感じています。サウナは健康に寄与するのか、病気の予防につながるのか――医学的根拠をもとに発信することはできるのでしょうか。サウナドクターこと、サウナ学会代表理事で慶應義塾大学医学部腫瘍センター特任助教の加藤容崇氏を直撃、サウナ研究の現在地についてインタビューしました。加藤先生、日本のサウナ研究はどう進むのですか?

>前編 「日本人に合うサウナの入り方」…探求は続く

熱中症対策にサウナが役に立つかも?

広島大学病院・三谷雄己氏(以下、敬称略):高齢者がサウナを楽しむにも注意点がいくつもあると思います。救急に従事していると、高齢者は熱に対する感覚が鈍くなっていると実感することが多いです。実際、今夏でも熱中症で搬送される高齢者はとても多かったです。

 熱中症は暑い屋外でのスポーツや労働の場面で発生するイメージですが、それは若年者なんです。高齢者の多くは、屋内で熱中症になっています。暑いという感覚が鈍くなっていて、高温になっていてもエアコンを付けないのです。

 そこでサウナは、「刺激」になり得るのではないかと思うのです。無理をしすぎてはいけませんが、リラクゼーションや自律神経のトレーニングにもなりますし、暑い環境に慣れるということにつながると思うのです。

 2024年に発刊された「熱中症診療ガイドライン2024」でも暑熱環境に体を慣らすことが熱中症の予防になるとされています。ガイドラインを作っている先生方からもサウナは熱中症対策に使えるのではないかという意見も出ていて、救急医としては、そういった視点でサウナの研究ができたらいいなと考えています。

 加藤先生はサウナと熱中症対策についてはどう思われますか。

慶應義塾大学医学部腫瘍センター特任助教・加藤容崇氏(以下、敬称略):サウナに入ると、汗をかきやすくなります。汗のかきやすさの度合いを示す「スウェットレート」という数値があるのですが、サウナではこれが上がっていきます。サウナに毎日入っているとスウェットレートが徐々に上がっていき、4日目ぐらいで最大値に到達し、その後はあまり変わらなくなるという論文があります。

 実際に汗をかきやすくなると、体温の上昇が抑えられるようになります。サウナ利用により、0.4度ほど抑えられるという論文もあります。

 余談ですが、サウナに入っていて、逆に暑さに弱くなったと言う人がたまにいます。汗をかきやすくなっているからでしょう。ちょっとしたことで汗をかくようになるので、暑さに弱くなったと勘違いしてしまうのだと思います。びっしょりになるのと引き換えに、体温は上がっていないと思います。

三谷:スマートウォッチの「サウォッチ」、次の展開は計画していますか。

加藤:次のバージョンで、熱中症対策のために深部体温を測る機能を付けたいですね。まだ研究開発段階なのですが、計測した体温でサウナの入り過ぎを検知するのです。熱中症リスクが上がっていないか、下げられるかというところも自動的にデータを取得できればいいと思っています。

 ただ、アルゴリズムが難しい。深部体温を測るのも、非常に難しい。

三谷:そうですね。体腔(たいこう)の内部温度を反映できるのは直腸温などですね。経皮的に深部体温を測るのはなかなか難しいですね。

加藤:芝浦工業大学で生体伝熱工学などを専門とする古川琢磨先生が、高温環境下における体の中心部の温度を推測するアルゴリズム理論を研究されていて。古川先生に協力いただいて、体表温度から深部体温を推測できるようなアルゴリズムを作りたいと考えています。サウナ室が高温で測定機器が制限されることが問題ですけどね。

 頑張ってデータを集めて、救急の先生方にも協力いただいて、熱中症予防につながる臨床研究を進めていきたいと考えています。

三谷:聞いているだけでわくわくしますね。僕自身も来年から大学院での研究を始めたいと考えています。温浴施設に関連した救急搬送の実態把握や臨床研究も進めたいです。

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サウナが大好きな救急医・三谷雄己さんの連載。サウナの効能や誰もが安全にサウナを楽しむための知識を医学的に解説します。ときどきサウナ愛を語ります。

三谷雄己(みたに ゆうき) 広島大学病院救急集中治療医学所属

サウナや温泉を愛好する傍ら、「Preventable Sauna Death(防ぎ得たサウナ関連死)」をゼロにすべく、サウナと体の仕組みを医学の視点から深掘りする発信を続けている。救急科・集中治療科専門医。サウナ・スパ健康アドバイザー。「ととのえ隊」という日本サウナ学会公認キャラクターを監修している。 X → @totonouqq インスタグラム → @totonouqq

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今、医療や健康関連で注目すべきトピックスは? 気になる病気の新しい治療薬や治療法、その特徴は? 日経グッデイと日経ヘルスのコラボによるこの連載では、医療・健康に関する最新情報について、分かりやすく解説します。

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花粉が飛散する季節を控えて、2026年の花粉症対策についてまとめた。治療は、花粉が本格的に飛散する前に開始することがお勧め。治療薬のバリエーションが広がっており、より自分に合った治療法を選びやすくなってきた。

>前編 インフルかかりやすい人5つのタイプが明らかに 2026年新株の特徴は

(写真:PIXTA)

治療の開始は 花粉飛散の「1~2週間前」

 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会による『鼻アレルギー診療ガイドライン-通年性鼻炎と花粉症-2024年版改訂第10版』によるとアレルギー性鼻炎は年々増加し、現在では約50%の有病率。なかでもスギ花粉症の有病率は38.8%と高く、その約7割が重症または最重症に分類される。

アレルギー性鼻炎の重症度分類

重症度は1日のくしゃみ発作または鼻漏の回数と、鼻閉の程度で診断される。(鼻アレルギー診療ガイドライン2020年版より)

 「それにもかかわらず、毎年、症状がある程度出始めてから薬を出してくださいと慌てて診察に来る人が多い」とクリニックフォア飯田橋院の院長、田島敬也氏は指摘する。「アレルギーは、一度症状が出てしまうとそこからどんどん敏感になって症状が加速してしまう。花粉シーズンを少しでも快適に乗り切るには、初期治療で症状をしっかり抑えておくのが重要なカギ」(田島氏)

 初期治療とは、少しでも鼻がムズついたり、目のかゆみが出始めたら治療を始めることだ。「これまでの研究からは、本格的な飛散の2週間前から抗アレルギー薬などの服薬を始めると、症状の悪化が抑えられることが分かっている」田島氏は言う。

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寒さが増すにつれ、インフルエンザやマイコプラズマなどの感染者数に関するニュースが増えてきました。この冬はどのような感染症が流行しているのでしょうか。

>後編 花粉症対策は飛散前に! 注射薬・点鼻薬・塗り薬…新薬も登場

新株の流行が早かったインフルエンザ

 今冬もインフルエンザが猛威を振るっている。インフルエンザの主な症状は発熱や頭痛、筋肉痛、倦怠感などだが、急激な症状の悪化が特徴だ。

 「今シーズンは通常より1カ月ほど流行が早く、流行しているのはサブクレードKと呼ばれるインフルエンザウイルスA型の変異株。症状は従来のA型インフルエンザとほぼ同じだが、ワクチンによる抗体の効果が例年と比較してやや低い可能性があり、その影響もあり、感染が拡大してしまっている可能性がある」とクリニックフォア飯田橋院の院長、田島敬也氏は話す。

インフルエンザ、かかりやすい5つのタイプ

 2025年11月、弘前大学・京都大学・大正製薬の共同研究チームは、インフルエンザにかかりやすい5タイプについて発表した。

 血液検査や生活習慣、体組成などの3000項目以上のデータを感染履歴と照らし合わせたところ、「血糖が高い」「肺炎にかかったことがある」「多忙・睡眠不足」「食事のバランスが偏っており、野菜の摂取が少ない」「アレルギーがある」という人がかかりやすかったという。

インフルエンザにかかりやすい人 5つのタイプ

弘前大学などが実施している大規模健康調査「岩木健康増進プロジェクト健診(IHPP)」のデータを活用。特に「肺炎」「血糖」「多忙・睡眠」といった複数の特徴を持つグループでは発症リスクがほかの約3.6倍だった。

  • 多忙・睡眠不足 水分不足で疲労の回復が十分でないと、体力の低下やストレス蓄積により抵抗力が低下しやすい
  • アレルギーあり アレルギー検査値が高く、花粉症などのアレルギーがあると、慢性的な炎症によりバリア機能が低下しやすいとも
  • 血糖高め 血糖が高い状態が続くと免疫細胞の働きが鈍り、ウイルスへの抵抗力が弱まるとされる
  • 肺炎の既往あり 肺炎を経験したことがあると、肺組織からウイルスなどの病原体が入りやすい。もともと抵抗力が弱い可能性も
  • 栄養不良 食事バランスが偏っていたり野菜の摂取が少ないと、体力や免疫力が低下しやすい

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せっかく温泉旅行を計画するなら、「泉質」に着目してみませんか。温泉水にどんな成分が含まれているかによって、適応症が異なり、体への刺激も異なります。自分の体調に合う温泉を選べば、より大きな効果を期待できるでしょう。取材に基づいたおすすめ温泉地を紹介します。

>前編 温泉旅行が「湯治」に! 医師が教える、効果を高める入り方

 湯治目的で温泉に行くのであれば、自分の体調に合った温泉を見つけるといい。体への刺激がマイルドな泉質、体への刺激が強めの泉質をそれぞれ分類してみた。浴用時・飲用時の適応症が泉質によって異なる。2つ以上の泉質に該当する場合、該当するすべてが適応症になる。

泉質によって体への刺激が異なる

 体への刺激がマイルドな泉質は、単純温泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、二酸化炭素泉の5種。体への刺激が強めなのは、含鉄泉、酸性泉、含よう素泉、硫黄泉、放射能泉の5種だ。

 体への刺激がマイルドな泉質であれば、温泉初心者でも安心して楽しめるが、東京都市大学人間科学部教授で温泉療法専門医である早坂信哉氏によれば、実はマイルドな泉質でも、場所によって違いがあるという。

 「元気であれば、どこに行ってもいいでしょう。でも、体調がすぐれないときや高齢者は、刺激の強いお湯だけでなく、1000メートル以上の山の上や朝晩の寒暖差が激しい場所は避けたいところ。湯疲れする原因になるからです。逆に、海の近くや森の中の温泉は、よりリラックス効果が高まります」(早坂氏)

 では、10の泉質の温泉地を紹介していこう。

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「健康Q&A」では、日経Goodayの連載や特集でおなじみの医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートの方々が月替わりで登場。あなたの疑問やお悩みに答えます。2025年3月の回答者は、男性の性機能障害に詳しいプライベートケアクリニック東京 東京院院長の小堀善友先生です。

プライベートケアクリニック東京 東京院院長の小堀善友先生Q&A

前編 ←今回

  • Q 1 射精しても快感がなくなりました 答え
  • Q 2 セックスしても射精に至りません 答え
  • Q 3 勃起はするけれど硬さが足りません 答え
  • Q 4 ED治療薬の使用で気をつけることは? 答え
  • Q 5 ED治療薬をのんでも途中で萎えてしまいます 答え
  • Q 6 AGA治療薬をやめたら勃起力は回復しますか? 答え
後編
  • Q 7 心臓病、前立腺肥大がある場合のEDの改善方法は? 答え
  • Q 8 PSAの数値が高い人が注意することはありますか? 答え
  • Q 9 DHEAの性機能障害への効果は? 答え
  • Q10 性器が小さくなってきたのは男性更年期のせいですか? 答え
  • Q11 適切なオナニーの頻度を教えてください 答え
  • Q12 夫とのセックスレスに悩んでいます 答え

(写真:PIXTA)

編集部:プライベートケアクリニック東京 東京院院長の小堀善友先生は、ED(勃起障害)や射精障害など男性の性機能障害に詳しいエキスパートです。日経Goodayでも「男性不妊症の実態と治療法」という記事にご登場いただいています。そんな小堀先生に向けて読者からの質問を募集したところ、たくさんのお悩みが寄せられました。小堀先生の回答を、前編・後編の2回に分けてお届けします。

小堀氏(以下敬称略):よろしくお願いします。

編集部:では、さっそく最初の質問です。

射精の快感がなくなった原因は?

Q 1 あるときから射精しても快感がなくなりました。何が原因でしょうか?(69歳男性)

編集部:年をとると勃起力が落ちますが、射精の快感も弱くなることが多いようですね。

小堀:そうですね。精液量も加齢とともに減少することが分かっています

編集部:どんなことが原因でしょうか?

小堀:例えば糖尿病など、原因がはっきりしている場合もありますが、いろいろな要因が絡んでいるので一概には言えません。「ED診療ガイドライン第3版」にはEDのリスクファクターが12個挙げられています。「加齢」「糖尿病」「肥満と運動不足」「心血管疾患および高血圧」「喫煙」「テストステロン(男性ホルモン)低下」などです。

EDのリスクファクター

「ED診療ガイドライン第3版」を基に作成。

編集部:なぜ糖尿病になると性機能が衰えるのですか?

小堀:糖尿病というのは「血管がボロボロになっていく病気」ですから。血管と神経に障害が起こるのですが、それによって勃起や射精に関わる血管と神経も影響を受けるわけです。

編集部:高血圧や喫煙がいけないのも血管障害を進めるからですね。

小堀:射精には3つの段階があります。第1の段階が「エミッション(Emission)」。これは拳銃に弾を込めるようなイメージで、要は精液がギュッと分泌されて前立腺に送られるわけです。2番目の段階が「膀胱頸部の閉鎖」で、膀胱に精液が逆流しないようにします。3番目が「エジャキュレーション(Ejaculation)」で、狭い意味での射精です。平滑筋が律動的に動いて尿道から精液を放出します。3つのうち、どこが障害を受けるかによって、治療方針が変わってきます。

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「健康Q&A」は、医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートの方々が月替わりで登場、あなたの疑問やお悩みに答える連載です。

 特定の季節や気候の変化に伴い出てくる頭痛や肩こり、ストレスや不安が増したときに伴い現れるめまいのようなちょっとした不調に悩んだり疑問を抱いたりしている人もいるのではないでしょうか。明らかな病気というわけではないため医療機関に相談に行くべきか躊躇する、でも出てくるとつらい「なんとなく不調」は、放っておくとどんどん悪化してしてしまう可能性があります。

 そんな原因のよく分からない「なんとなく不調」に関することでご質問・疑問がある人は、この機会にせたがや内科・神経内科クリニック院長の久手堅 司先生に質問してみませんか。久手堅先生は、ひとりひとりの症状に真摯に向き合い、クリニックに自律神経失調症、気象病、寒暖差疲労の専門外来を設置。『自律神経 これ1冊ですべて整える』(東洋経済新報社 )、『気象病ハンドブック── 低気圧不調が和らぐヒントとセルフケア』(誠文堂新光社)など著書も出されています。回答は「健康Q&A」コーナーで掲載いたします。匿名で質問できますので、ぜひお悩み・疑問をお寄せください!

<質問例>(似たような質問でもかまいません)

・天気の悪い日に頭痛がしたりだるくなってしまいます。どうしてでしょう ・夜布団に入っても体がほてってなかなか寝付けません。何かいい方法がないでしょうか ・精神的に浮き沈みが激しくなった気がします。自律神経が関係するのでしょうか。 ・寒さが増すと血圧が上がる気がします。なぜでしょうか ・イライラしたり怒ってばかりいると便秘になってしまうのはなぜでしょうか。

 以下のページからご質問をお寄せください。回答記事は2026年2月下旬に掲載します。(日経Goodayマイドクター会員(有料)の記事として公開します)

自律神経の乱れからくる不調のエキスパート・久手堅 司先生への質問・相談大募集! (質問募集期間:2025年12月22日~2026年1月18日、早めに募集を終了することがあります)

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 特定の季節や気候の変化に伴い出てくる頭痛や肩こり、ストレスや不安が増したときに伴い現れるめまいのようなちょっとした不調に悩んだり疑問を抱いたりしている人もいるのではないでしょうか。明らかな病気というわけではないため医療機関に相談に行くべきか躊躇する、でも出てくるとつらい「なんとなく不調」は、放っておくとどんどん悪化してしてしまう可能性があります。

 そんな原因のよく分からない「なんとなく不調」に関することでご質問・疑問がある人は、この機会にせたがや内科・神経内科クリニック院長の久手堅 司先生に質問してみませんか。久手堅先生は、ひとりひとりの症状に真摯に向き合い、クリニックに自律神経失調症、気象病、寒暖差疲労の専門外来を設置。『自律神経 これ1冊ですべて整える』(東洋経済新報社 )、『気象病ハンドブック── 低気圧不調が和らぐヒントとセルフケア』(誠文堂新光社)など著書も出されています。回答は「健康Q&A」コーナーで掲載いたします。匿名で質問できますので、ぜひお悩み・疑問をお寄せください!

<質問例>(似たような質問でもかまいません)

・天気の悪い日に頭痛がしたりだるくなってしまいます。どうしてでしょう ・夜布団に入っても体がほてってなかなか寝付けません。何かいい方法がないでしょうか ・精神的に浮き沈みが激しくなった気がします。自律神経が関係するのでしょうか。 ・寒さが増すと血圧が上がる気がします。なぜでしょうか ・イライラしたり怒ってばかりいると便秘になってしまうのはなぜでしょうか。

 以下のページからご質問をお寄せください。回答記事は2026年2月下旬に掲載します。(日経Goodayマイドクター会員(有料)の記事として公開します)

自律神経の乱れからくる不調のエキスパート・久手堅 司先生への質問・相談大募集! (質問募集期間:2025年12月22日~2026年1月18日、早めに募集を終了することがあります)

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  • 首・肩・腰の痛みを減らすインナーマッスルの鍛え方

    首や肩のコリや痛み、腰痛などがあるとき、マッサージや湿布など「外側からのケア」に頼っていませんか。実はこれらの症状は、体の奥深くにある「インナーマッスル」を正しく使えていないことから起こっている可能性があります。

  • 不整脈とはどんな病気 突然死を引き起こすこともあるって本当?

    さまざまな種類がある不整脈。その1つ、心房細動では心不全や脳梗塞を引き起こすことがある。心室細動では、全身の血液供給が止まり、数秒で意識がなくなり死につながるという。本記事では、不整脈の種類とその対策について解説する。

  • 新国民病の「逆流性食道炎」、気づきにくい「食道がん」

    「逆流性食道炎」は近年、患者数が急増しており、今や「新国民病」と呼ばれるほど、年齢を問わず多くの人を悩ませている。自覚症状がなく気づきにくい「食道がん」は、進行すると手術の難易度が高くなり、患者への負担も高くなる。今回は身近なようで実は知らない「食道」の病気について解説していく。

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「健康Q&A」では、日経Goodayの連載や特集でおなじみの医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートの方々が月替わりで登場。あなたの疑問やお悩みに答えます。2025年3月の回答者は、男性の性機能障害に詳しいプライベートケアクリニック東京 東京院院長の小堀善友先生です。

プライベートケアクリニック東京 東京院院長の小堀善友先生Q&A

前編

  • Q 1 射精しても快感がなくなりました 答え
  • Q 2 セックスしても射精に至りません 答え
  • Q 3 勃起はするけれど硬さが足りません 答え
  • Q 4 ED治療薬の使用で気をつけることは? 答え
  • Q 5 ED治療薬をのんでも途中で萎えてしまいます 答え
  • Q 6 AGA治療薬をやめたら勃起力は回復しますか? 答え
後編 ←今回
  • Q 7 心臓病、前立腺肥大がある場合のEDの改善方法は? 答え
  • Q 8 PSAの数値が高い人が注意することはありますか? 答え
  • Q 9 DHEAの性機能障害への効果は? 答え
  • Q10 性器が小さくなってきたのは男性更年期のせいですか? 答え
  • Q11 適切なオナニーの頻度を教えてください 答え
  • Q12 夫とのセックスレスに悩んでいます 答え

編集部:プライベートケアクリニック東京 東京院院長の小堀善友先生にお答えいただく今月の「健康Q&A」。後編最初の質問は、前立腺肥大症に関するお悩みです。

心臓病、前立腺肥大症がある人のEDは改善できる?

Q 7 心臓病を持ち、前立腺肥大もあります。数年前は朝立ちしていましたが、ここ1~2年はまったく機能せず、セックスレスです。将来の排尿障害も心配です。どうすれば改善するでしょうか?(68歳男性)

編集部:心臓病と前立腺肥大症があり、ED(勃起障害)にもなったとのことです。

小堀氏(以下敬称略):前立腺肥大症に使うザルティア(商品名)という薬があるのですが、有効成分はタダラフィルで、要するにED治療薬のシアリス(商品名)とまったく同じものなんですよ。

編集部:すると、ザルティアをのめば、前立腺肥大症とEDのどちらも解決する可能性があるということでしょうか。

小堀:はい。前立腺肥大による排尿障害が改善しておしっこもスッキリ出るようになりますし、勃起もするようになります。

 ただ、この質問者さんは心臓病があるということです。心臓病の種類によってはザルティアが使いづらい場合もあるので、そこは主治医と相談していただくのがいいと思います。

編集部:ザルティアが使いにくい心臓病というと、何が考えられるのでしょうか?

小堀:虚血性心疾患ですね。狭心症などでニトログリセリンのような硝酸薬を使っている場合、ザルティアは使えません。併用すると血圧が下がりすぎてしまうのです。

編集部:その場合はどうしたらいいですか?

小堀:現状、EDの薬物治療は難しいです。ただ、排尿障害だけであれば、アルファブロッカーなど一般的な前立腺肥大症の治療薬を使えばいいと思います。狭心症であっても、ステントを入れている、バイパス手術をしたなど、硝酸薬を使っていなければザルティアを使える場合も十分にあります。

A 7 ザルティアという前立腺肥大症の薬はED治療薬のシアリスと同じタダラフィルが使われているので、前立腺肥大症とEDの両方に効果が期待できます。ただし、虚血性心疾患でニトログリセリンのような硝酸薬をのんでいる人はザルティアを使えないので、主治医に確認しましょう。

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  • 首・肩・腰の痛みを減らすインナーマッスルの鍛え方

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  • 新国民病の「逆流性食道炎」、気づきにくい「食道がん」

    「逆流性食道炎」は近年、患者数が急増しており、今や「新国民病」と呼ばれるほど、年齢を問わず多くの人を悩ませている。自覚症状がなく気づきにくい「食道がん」は、進行すると手術の難易度が高くなり、患者への負担も高くなる。今回は身近なようで実は知らない「食道」の病気について解説していく。

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「健康Q&A」では、日経Goodayの連載や特集でおなじみの医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートの方々が月替わりで登場。あなたの疑問やお悩みに答えます。2025年12月の回答者は、「骨粗しょう症」研究で世界的に知られる東京慈恵会医科大学整形外科主任教授の斎藤充先生です。

東京慈恵会医科大学整形外科主任教授の斎藤充先生Q&A

前編

  • Q 1 男性の骨粗しょう症が話題にならないのはなぜ? 答え
  • Q 2 一度減ってしまった骨密度はどこまで上げられますか 答え
  • Q 3 骨粗しょう症予防にお勧めの運動を教えてください 答え
  • Q 4 背骨やひざなど、いろいろな所に骨棘(こつきょく)が見つかります 答え
後編 ←今回
  • Q 5 10年間で4.5cmも身長が低くなってしまいました 答え
  • Q 6 圧迫骨折を起こしてから、ときどき腰に痛みがあります 答え
  • Q 7 骨密度を大きく改善するには、やはり薬が欠かせませんか 答え
  • Q 8 骨粗しょう症の治療を中断しました 答え
  • Q 9 一生骨粗しょう症の治療を続けなければいけませんか 答え
  • Q10 糖尿病と骨粗しょう症には関係がありますか 答え
  • Q11 ホルモン抑制療法で骨密度が下がっています 答え

編集部:東京慈恵会医科大学整形外科主任教授の斎藤充先生にお答えいただく今月の「健康Q&A」、後編最初の質問は、身長の縮みに悩む読者からです。

毎年コンスタントに身長が縮んでいく

Q 5 毎年コンスタントに4~5mmくらいずつ身長が縮んでおり、この10年間で4.5cmも低くなってしまいました。加齢によるもので仕方ないと思っているのですが、このまま放置しておいても大丈夫でしょうか?(66歳男性)

編集部:毎年コンスタントに身長が縮み、この10年で4.5cmも低くなったそうです。

斎藤:椎間板がつぶれて縮んでいるのか、いつのまにか骨折(椎体圧迫骨折)なのか、姿勢が悪いだけなのか、レントゲンを撮らないと分かりません。背骨がじわじわとつぶれるように骨折するいつのまにか骨折の場合、3分の2は痛みを伴わないといわれるので注意が必要です。

 20代の頃と比べて2cm以上身長が低くなった場合は「いつのまにか骨折」の可能性があり、4cm以上低くなっていたら赤信号です。この質問者さんは4.5cm低くなったということですから、すぐに整形外科に行き、レントゲンを撮って判断してもらってください。

20代の頃より身長が2cm以上縮んでいたらいつのまにか骨折の可能性がある。特に、4cm以上低くなっていたら「赤信号」だ。(写真はイメージ:PIXTA)

編集部:ちなみに骨折によって身長が縮んだ場合、その縮んだ分は治療しても取り戻せないでしょうか?

斎藤:取り戻せません。姿勢が悪いだけなら戻りますが、骨がつぶれた部分は元に戻らないですから。

編集部:「いつのまにか骨折を防ぐにはどうすればよいでしょうか?(64歳女性)」という質問も来ています。

斎藤:それは、すなわち骨粗しょう症の治療です。骨が強くなれば折れなくなります。先日も90代の患者さんが「転びました」と言ってやって来ましたが、骨折していませんでした。しっかり治療を続けていれば、転んでも折れないほど強い骨になるのです。

A 5 いつのまにか骨折ではなく、単に椎間板がつぶれただけや姿勢が悪いだけかもしれません。しかし20代の頃から4cm以上身長が低くなっている場合はいつのまにか骨折の可能性があります。すぐに整形外科を受診して、レントゲンを撮って調べてもらいましょう。

編集部:続いて、腰椎の圧迫骨折を起こした人のお悩みです。

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  • 首・肩・腰の痛みを減らすインナーマッスルの鍛え方

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健康長寿のために「適度な運動」の習慣が大切だということは広く知られる。しかし、「運動が体にどのように働いているのか、分子・細胞レベルではほとんど分かっていません」と国立障害者リハビリテーションセンター 病院臨床研究開発部部長の澤田泰宏氏は話す。澤田氏は、運動によって細胞に加わる物理的な刺激「メカニカルストレス」によって運動効果が説明できるという。「上下動するイス」を使ったユニークな高血圧介入研究と、驚くべき結果について聞いた。

わが国で運動習慣のある人は3割前後にとどまる

 「運動が体に良い」ということは、数多くの研究によって示されている。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、「身体活動・運動の量が多い者は、少ない者と比較して循環器病、2型糖尿病、がん、ロコモティブシンドローム、うつ病、認知症などの発症・罹患リスクが低い」と、運動の意義を説く(*1)。

 一方で、わが国で運動習慣のある人の割合は、決して多くはないのが現実だ。厚生労働省の「国民健康・栄養調査」では、運動習慣のある人は残念ながら男性で36.2%、女性で28.6%にとどまる(*2)。なお、ここで言う「運動習慣のある人」とは、1回30分以上の運動を週2回以上実施し、それを1年以上継続している人を指している。

(写真:NDABCREATIVITY/stock.adobe.com)

*1 「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/001194020.pdf *2 令和5年(2023年)「国民健康・栄養調査」の結果(厚生労働省)

 適度な運動の習慣が大切だということを裏付ける研究は続けられている。「Exercise is Medicine(運動は薬)といわれるように、運動は、脳・神経、心・血管、筋肉、骨など体の各所であたかも万能薬のように働きます」と話すのは、国立障害者リハビリテーションセンター 病院臨床研究開発部部長の澤田泰宏氏だ。

 運動効果のメカニズムの解明は世界中で行われている。細胞から分泌され、生理機能を調節する液性因子では、筋肉から分泌されるマイオカインをはじめとし、骨や臓器などから分泌されるエクサカインなどの研究も進んでいる。「しかし実際のところ、どのようなメカニズムで体を健康にしているのか、分子や細胞レベルではほとんど解明されてきませんでした。運動の効果を説明するに足る証拠は、そろってはいません」(澤田氏)

なぜ運動は万能? 「メカニカルストレス」で説明できるか

 そこで澤田氏は、運動の万能性、つまり全身のありとあらゆるところに効く背景には、シンプルかつ普遍的な共通メカニズムがあるのではないかと考えた。照準を絞ったのが「メカニカルストレス」だ。メカニカルストレスとは、日常生活や運動を通じて、細胞や組織に伝わる“物理的な刺激”のことをいう。

 もともと整形外科医であった澤田氏は、骨が力学的刺激に応答して形を変えるという「ウォルフの法則(*3)」として知られるメカニズムをもとに、「運動の効果も、細胞に加わる力というメカニカルストレスによって説明できるのではないか」と考えた。そこで、細胞はどのように力を感じているのか、という問いから研究を始めたという。

*3 ウォルフの法則とは、ドイツの解剖学者ウォルフ博士が提唱した、「正常にせよ、異常にせよ、骨はそれに加わる力に抵抗するのに最も適した構造を発達させる」という法則のこと。博士は、骨の走行は骨に伝わる力学的な方向に沿って形成されることを導き出した。

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人生100年時代に突入した現代、「老化は病気」という概念が打ち出され、アンチエイジング研究は日進月歩で進んでいる。本連載では、さまざまな角度から「アンチエイジング」に役立つ最新研究の知見を紹介し、健康長寿の秘訣を探っていく。

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日本人の3人に1人が「高血圧」。身近な国民病だが、実は静かに進行する恐ろしい病気でもある。自覚症状がないため放置しがちだが、それは危険だ。本連載では日本高血圧学会の協力の下、高血圧対策・治療の最前線を紹介する。

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気になるあの疾患、今はどんな治療や選択肢があるのでしょうか。本連載では、専門医への取材を通じて、さまざまな領域の疾患の治療法と選択肢を紹介します。各治療のメリットやリスク、受診の目安などの実践的情報をお届けします。

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早期発見が難しく、見つかったときには進行していることが多い「膵(すい)臓がん」。罹患(りかん)者数・死亡率ともに増える今、私たちは膵臓がんにどう立ち向かえばいいのか。本記事では膵臓がんの特徴について、富山大学附属病院膵臓・胆道センター長の藤井努氏に聞いていく。発見のきっかけとなるサインや診断につながる検査への理解を深め、早期発見に備えよう。

極めてタチの悪い膵臓がん 罹患者数も死亡率も上昇

膵臓がんは「がんの王様」と呼ばれています。どんな性質からそういわれるのでしょうか。

藤井氏(以下、敬称略):一口にがんといってもさまざまで、タチの良いものもあれば悪いものもあります。膵臓がんはがんの中でも極めてタチが悪く、悪性度が高いがんです。具体的にいうと、進行が早い転移しやすい薬物療法が効きにくい手術をしても再発率が高い、この4つが分かりやすいかと思います(表1)。

表1 膵臓がんの悪性度が高い主な理由

  • 進行が早い
  • 転移しやすい
  • 薬物療法が効きにくい
  • 手術をしても再発しやすい

膵臓がんの患者さんや亡くなる人は増えているのでしょうか。

藤井:膵臓がんと診断される人は、年々右肩上がりで増加しています。しかし、理由は不明です。どんながんも高齢になるにつれて患者さんが多くなりますが、なぜ膵臓がんが増えているのか明確には分かっていません。

 膵臓がんは死亡率も上がっていて、ここ数年で胃がんの死亡率を上回りました(図1)。とはいえ、有効な薬物療法が登場し、少しずつですが手術成績は改善しつつあります。

図1 部位別がんの死亡率の推移(男女計、全年齢)

膵臓がんは肺がん・大腸がんとともに増加している。ここ数年で、かつて死亡率第1位だった胃がんを上回るようになった。(がん情報サービス 地域がん登録によるがん死亡率データより)

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気になるあの疾患、今はどんな治療や選択肢があるのでしょうか。本連載では、専門医への取材を通じて、さまざまな領域の疾患の治療法と選択肢を紹介します。各治療のメリットやリスク、受診の目安などの実践的情報をお届けします。

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    「逆流性食道炎」は近年、患者数が急増しており、今や「新国民病」と呼ばれるほど、年齢を問わず多くの人を悩ませている。自覚症状がなく気づきにくい「食道がん」は、進行すると手術の難易度が高くなり、患者への負担も高くなる。今回は身近なようで実は知らない「食道」の病気について解説していく。

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室温と血圧の間には密接な関連がある。特に動脈硬化が進んでいる人は冬の室温が低いと脳心血管病のリスクが高まる。自治医科大学循環器内科学部門・同附属病院臨床研究センター企画開発部教授の星出聡氏に聞いた。

暖かい部屋から寒い場所に移動すると、血圧が上がることがある。(イラスト:新倉サチヨ)

10℃以上の温度差をつくらず、室温を「高め一定」に

 前回、入浴時などの温度の急な変化が体に与える「ヒートショック」に要注意であることをお伝えした 「ヒートショック」から身を守る 冬の血圧安全対策 。自治医科大学循環器内科学部門・同附属病院臨床研究センター企画開発部教授の星出聡氏によれば、ヒートショックは「温度差」に対する血管の反応で起こるという。

 「暖かい部屋から寒い場所に移動したときなどに、血管がキュッと収縮して、自律神経のうち交感神経の亢進が起きて血圧が上がります。入浴時のヒートショックに限らず、こうした血圧の変動は日々さまざまな場面で起きていて、これが繰り返されると脳卒中などの循環器疾患の発症につながるリスクになります」(星出氏)

 屋内でも、10℃以上の温度差があると血圧が変動し、体に負担がかかるリスクが高まると考えられている。また室温が低いと血圧が上がる傾向があることも分かっている。冬は住宅内でなるべく温度差をつくらないように室温を「高め一定」に保つことを心がけたい。

WHOは冬の室温18℃以上を推奨

 では室内の温度を何℃くらいに保てばよいのだろうか。世界保健機関(WHO)は科学的根拠を基に18℃以上を推奨している(*1)。

 欧米では家全体を暖めることが一般的で、冬の平均室温が18℃を超えていることが多いようだが、2019年の「住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査」(国土交通省スマートウェルネス住宅等推進事業)では、日本の住居の冬の平均室温は居間16.7℃、寝室12.6℃、脱衣室12.8℃と18℃を大きく下回っていた(*2)。日本では使っている部屋だけを暖めるという習慣があるほか、最近は改善が進みつつあるものの、断熱性能や気密性が低い住宅がまだ多いのが主な理由だ。

 室温が低くてもその環境に慣れ、「冬は室内でも寒いのは当然だ」と思っている人も少なくないかもしれない。だが、「寒い家は危険だという認識をもっと多くの人に持ってもらいたい」と星出氏は話す。

日本の部屋の冬の平均温度は18℃に大きく足りない

(原画:PIXTA)

*1 「WHO Housing and health guidelines」(2018年) *2 Indoor AirActions. 2020 Nov;30(6):1317-1328.

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日本人の3人に1人が「高血圧」。身近な国民病だが、実は静かに進行する恐ろしい病気でもある。自覚症状がないため放置しがちだが、それは危険だ。本連載では日本高血圧学会の協力の下、高血圧対策・治療の最前線を紹介する。

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ビジネスでも、プライベートでも、「酒」が同席する機会は少なくない。ましてや日本の文化に「酒」はなくてはならないもの。祝い酒、嬉し酒、やけ酒、涙酒…。「アルコールはガソリン!」という“超・左党”たちから、「アルコールとは時々仲良し」という“準・左党”たちまで、皆に役立つ酒と健康の最新科学を贈る! (タイトル題字:葉石かおり)

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 日経Goodayでは日々、新しい健康・医療情報をお届けしています。その中で、読者のみなさまが今、最も気になっているテーマ、例えば、「大腸がん」「脂肪肝」「痛風・尿酸値」「男性ホルモン」などに関する多数の記事の“エッセンス”をすばやく知りたい――。そんなニーズにお答えする新サービスを開始します。

 それが「テーマ別特集」です。毎月、読者のみなさまの関心が高かったテーマをチョイスし、特に好評だった記事のポイントを編集部でピックアップしてお届けします。そのテーマ、ジャンルについて知っておくべきことが、この記事を読むだけですべて把握できます。さらに、そのテーマに関する記事一覧もご用意しました。ご活用ください。

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首や肩のコリや痛み、腰痛などがあるとき、マッサージや湿布など「外側からのケア」に頼っていないだろうか。実はこれらの症状は、体の奥深くにある「インナーマッスル」を正しく使えていないことから起こっている可能性が高い。症状軽減のポイントは、インナーマッスルを正しく使い、体の動きの「質」を高めることだ。インナーマッスルを活性化する方法をこれまでの人気記事を基に紹介する。

テーマ別特集「インナーマッスル」この記事の主な内容 インナーマッスルが先に動くことで関節が安定する 首の痛み対策:起床後の1分で頸長筋のスイッチを入れよう 肩の痛み対策:「肩甲骨寄せ」で、菱形筋を刺激しよう 肩こり持ちが姿勢で気を付けることは? 腰の痛み対策:腹横筋と多裂筋を刺激する体操

(写真:PIXTA)

 首が重だるくて痛みがある、五十肩で腕が上がらない、腰痛がなかなか治らない…。年齢を重ねるほど、こうした首、肩、腰のトラブルに悩む人が増えてくる。こんなとき、マッサージや湿布に頼る人は多いだろう。筋肉を鍛えて増やし、首、肩、腰にかかる負荷を減らせばいいのではないか?と思う人もいるだろうが、早稲田大学スポーツ科学学術院教授の金岡恒治氏は、そうしたことよりも、「筋肉を正しく使うことで『動きの質』を変えることのほうが重要です」と話す。

 金岡氏は体幹研究のスペシャリストで、競泳日本代表チームのチームドクターを務めた経験も持つ整形外科医だ。トップアスリートから高齢者まで、さまざまな患者の首、肩、腰の痛みを診てきた金岡氏は、「これらの症状の多くは、『体の正しい使い方』ができていないことに起因しています」と指摘する。

 「体を正しく使う」とは一体どういうことか。キーワードは、「インナーマッスル」だ。インナーマッスルはその名の通り、体の奥深い場所で骨とつながっている筋肉のこと。このインナーマッスルを正しく使えていないと、首、肩、腰に負担がかかり、痛みやコリの原因となってしまうのだと金岡氏は言う。

 体の中にはたくさんのインナーマッスルが存在するが、首、肩、腰の症状に関連するのは、主に以下の4つの筋肉だ。首の「頸長筋(けいちょうきん)」は頸椎(首の骨)の前面にくっついている筋肉。肩の「菱形筋(りょうけいきん)」は頸椎の付け根と肩甲骨をつなぐ筋肉だ。腰には下腹部を広く覆う「腹横筋」と、背中側で背骨に沿って存在する「多裂筋」というインナーマッスルがある。

 これらのインナーマッスルはいずれも、首、肩、腰をスムーズに動かすための土台の役割を担っている。では、これらの筋肉を正しく使えていないというのは一体どういうことなのか? なぜインナーマッスルが正しく使えていないと首、肩、腰の痛みが起きるのか? これらの疑問について、金岡氏に解説していただくとともに、不調を改善し、インナーマッスルを正しく使えるようになるための1分でできる体操を首、肩、腰の部位別に紹介しよう。

インナーマッスルが先に動くことで関節が安定する

 まず、インナーマッスルとは何かについてもう少し詳しく見ていこう。インナーマッスルは、体の奥深くにある筋肉で、「深層筋」とも呼ばれる。これに対して、体表面から近い場所にある筋肉がアウターマッスルだ。アウターマッスルは「表層筋」とも呼ばれる(図1)。

図1 インナーマッスルとアウターマッスルの違い

 インナーマッスルとアウターマッスルは、骨とのつながり方も異なる。インナーマッスルは、1つの関節だけをまたぐようにして骨につながる。これに対しアウターマッスルは、複数の関節をまたいでいる。例えば肩を動かすときは、肩甲骨と上腕骨を直接つなぐインナーマッスル(肩甲下筋や棘上筋など)が先に働くことで関節が安定し、体を動かす準備態勢に入る。次いで、背骨から上腕まで、複数の関節をまたいで広範囲をつなぐアウターマッスル(三角筋や僧帽筋など)が働くことで、腕を大きく回すなどのダイナミックな動きができる。

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