英人口、32年までに7250万人に増加の見通し 移民が底上げ=統計局

英国立統計局(ONS)は28日、英国の人口が2032年半ばには7250万人に増える見通しだと公表した。写真は2024年7月、英ロンドンで撮影(2025年 ロイター/Hollie Adams)

[ロンドン 28日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)は28日、英国の人口が2032年半ばには7250万人に増える見通しだと公表した。22年半ばから10年間の人口増は、490万人の純移住者数(入国者数と出国者数の差し引き)によるものと予測している。

英人口は23年半ば時点で1年前から1%増の6830万人。移民増が主な押し上げ要因で、純移住者数は23年6月までの1年間に90万人を超え、過去最多だった。今回の見通しは、公共サービスが人口増に対応できるかどうかや、経済をけん引する外国人労働者の必要性に関する議論に拍車をかける可能性がある。

シンクタンクのレゾリューション財団のチーフエコノミスト、アダム・コーレット氏は「労働年齢人口の増加は、経済規模の拡大や労働人口の増加、税収増を意味し、10年後には年間50億ポンド程度、財政の底上げをもたらすはずだ」と述べた。

ONSは22-32年に、出生数と死者数は同程度になると予測。出生数が若干増加する一方、1945年以降の20年間に生まれた層の高齢化に伴い、死亡者数も増えるとみている。

28年半ば以降は、年間34万人の純移住者数を想定している。

欧州連合(EU)離脱後の査証(ビザ)制度変更でEUから英国への移民は大幅に減少。ただ、主に医療・社会福祉の欠員を補充するため、就労ビザの規則変更によってインド、ナイジェリア、パキスタンからの移民が急増した。

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Sachin Ravikumar is a correspondent for Reuters in London covering general news from across the UK. Over nine years at Reuters, he has helped run various breaking news teams, reported on business and general news from India and worked as a desk editor.

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