新しいKindle端末が4種もリリース!あなたにぴったりな1台はどれ?

Amazonは約3年の歳月を経て、Kindle端末の新ラインナップをついに発表しました。

1万9980円(税込)のベーシックモデルから、5万6980円のKindle Scribeまで、合計4つのモデルが出揃っています。

そのミドルレンジには、E-Inkスクリーン(※)のカラーを搭載したモデルも、ついに登場!(ただし、日本未発売)。

E-Inkスクリーンとは、電源供給がなくても電子ペーパーディスプレイ上の画面が消えずに表示され続ける技術を採用したディスプレイのこと。

一部のモデルは出荷がすでにはじまっていますが、Scribeについては少し待つことになりそうです。

となると、次に問題になるのは、自分にぴったりのモデルはどれ? ということ

価格に幅があるので、誰でも「自分に合ったモデル」が見つかると思いますが、それぞれの特徴を把握するのは、ちょっと大変かもしれません。

おまけに、上位モデルのシグニチャーエディションまであるのですから、なおさらです。

というわけで今回は、2024年発売の全Kindle端末の中から、自分にぴったりのモデルの選び方をお教えします。

Paperwhiteに近くなったベーシックモデル

Image: Amazon

今回の最新ラインナップでは、ベーシックモデルに新色のマッチャ(抹茶)が加わりました。値段は少し上がって1万9980円~です。

旧モデルと同じく、解像度300ppiの6インチE-Inkディスプレイが搭載されています。Amazonによると、プロセッサーがアップデートされたことで、ページめくりのスピードがアップ。

フロントライトも最大で25%明るくなり、Paperwhiteと同等の明るさになりました。バッテリーの持続時間も、旧モデルから変わらない6週間です。

Image: Amazon

ベゼルが少し小さくなり、本体デザインが一新されたPaperwhiteは、ベーシックモデルと比べると、アップグレードの幅が大きいようです。

スクリーンも、ベゼルとぴったり同じ高さでなめらかになり、見た目はまるでタブレット。ディスプレイのサイズは、旧モデルの6.8インチから7インチになりました。

スピードも25%アップ! Amazonによると、これはKindle史上で最速だそうです。

このモデルには、酸化物TFTディスプレイが搭載されており、そのコントラスト比もKindle史上最高です。この高コントラスト比のおかげで、黒い文字は、スクリーン上で飛び出してくるように見えます。

新モデルのフロントライトシステムには、10個のホワイトLEDと9個のアンバーLEDが使われています。

シグニチャーエディションには、アンビエントライトセンサーが組み込まれており、環境に合わせて明るさが自動調整されます(スマホと同じような仕組みです)。

シグニチャーエディションについて、もう少し触れておきましょう。

容量は、通常モデルが16GBであるのに対して、シグニチャーエディションは32GBで、ワイヤレス充電にも対応しています。

カラーは、通常モデルがラズベリーとジェード、ブラックの3色であるのに対して(ラズベリーとジェードは日本未発売)、シグニチャーエディションはメタリックラズベリーとメタリックジェード、メタリックブラックの3色です(メタリックラズベリーは日本未発売)。

ベーシックモデルと同じく、Paperwhiteの価格も少し上がっており、通常モデルが2万7980円~、シグニチャーエディションが3万2980円~。両モデルともバッテリー持続時間は12週間です。

▼New Kindle Paperwhite (16GB)

▼New Kindle Paperwhite シグニチャーエディション (32GB)

Image: Amazon

新しいKindleモデル「Colorsoft Signature Edition」が、ついに登場しました(ただし、日本では未発売)。

ベースになっているのは新型のPaperwhiteですが、最新のカラーE-Inkディスプレイが搭載されているのが大きな違いです。

このカラースクリーンは、本の表紙やグラフィックノベル、一部のマンガを表示するために設計されています。

読書体験そのものは、モノクロスクリーンとほとんど変わりませんが、さまざまな色でハイライトをつけることができます(やり方は、スマホ/タブレット用のKindleアプリと同じです)。

このディスプレイの基盤になっているのは、E-InkのKaleido技術ですが、Kindle端末用に開発された、まったく新しいディスプレイスタックが使われています。

カスタムデザインの波形が施された新設計の酸化物バックプレートにより、モノクロとカラーの両方で、速いパフォーマンスと高いコントラストを実現しました。

また、カスタムデザインの窒化物LEDによって、色がぐっと鮮明になり、明るさも増します(そのせいで細部がぼやけることもないでしょう)。モノクロのコンテンツはPaperwhiteと同じく300ppiで表示されますが、カラーに切り替えると、解像度は150ppiに下がります。

Colorsoftはワイヤレス充電にも対応しており、バッテリーの持続時間は8週間です。防水機能付きで、価格は289.99ドル(約4万4000円)~となっています。

AI化するScribe

Image: Amazon

Scribeの最新モデル(第2世代)は、旧モデルから若干アップグレードしました。

モノクロE-Inkディスプレイのサイズは大型の10.2インチ、解像度は300ppiで、これは旧モデルから変わっていませんが、縁がホワイトになりました。また、紙のようなコーティングが施されたスクリーンは、ベゼルと同じ高さになっています。

このモデルの大きな特徴はAIです。電子書籍やPDFをマークアップすることはできませんが、搭載されている新機能により、ページにハイライトや注釈をつけることができます。また、手書きのメモを添付すると、そのメモはページの余白に保存されます。

KindleのAIは、数ページ分の手書きメモの要約も手伝ってくれます。おまけに、手書きメモをきれいに整えて読みやすくする新機能も搭載されました。

Scribeの最新モデルも、価格が旧モデルから値上がりして5万6980円~。発売予定日は12月4日です。ちなみに、これらのAI機能は、Scribeの旧モデルにも追加されることになっています。

ほとんどのユーザーに最適なのはやはり、Paperwhiteでしょう。スクリーンのスピードは全モデルのなかで最速、コントラスト比も高く、色の暖かさも調節可能です。

Paperwhiteのシグニチャーエディションに5000円を余分に払う価値があるかどうかは微妙ですが、こちらには高性能LEDやアンビエントライティングなどが追加されており、カラーもメタリック。

グラフィックノベルやマンガが大好きな人にぴったりなのは、Colorsoftです。スクリーンのスピードが速いので、イラスト入りのストーリーもラクに読めます。

ただし価格は、他社の同じような製品のほうが正直お手ごろ。たとえば、こちらのKobo Libra Colorは、Amazon.comで3万8800円となっています。

電子書籍に注釈をつけたり、メモを書き込んだりしたい人にベストなのは、Scribeです。

予算に限りがある人なら、1万9980円のベーシックモデルは現実的な選択肢の1つ。

Paperwhiteとかなり似ていますが、ベーシックモデルには、フロントライトや色の暖かさを調節する機能や防水機能などがついておらず、性能自体もアップグレードされていません。

Source: 一般社団法人日本電子出版協会, Amazon.co.jp

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