アフガン600万人超が食糧危機に、国際支援削減で=世界食糧計画

国連世界食糧計画(WFP)のアフガニスタン担当責任者シャオウェイ・リー氏は、国際援助の削減と米国の対外資金凍結によりWFPは困窮するアフガン人の半分にしか食糧を供給できないと訴えた。写真は地べたに座り調理するアフガン女性。昨年10月撮影(2025年 ロイター/Sayed Hassib)

[イスラマバード 27日 ロイター] - 国連世界食糧計画(WFP)のアフガニスタン担当責任者シャオウェイ・リー氏は、国際援助の削減と米国の対外資金凍結によりWFPは困窮するアフガン人の半分にしか食糧を供給できないと訴えた。

リー氏は18日にロイターとのインタビューに応じ、多くの人々が「パンとお茶」だけで暮らしていると述べた。

アフガニスタンは、2021年にイスラム主義組織タリバンが実権を掌握したことから開発・安全保障支援が全面凍結された。また、銀行部門にも制限が課され、経済危機の瀬戸際に立たされた。

その後は、非営利団体(NPO)を通じて政府を回避して資金を提供する人道支援がこの不足分を一部補ってきた。

しかし、NGOの女性職員に離職を命じるなど女性に対する制限への懸念などのため、支援は近年削減の一途をたどっている。

リー氏は、支援削減で食糧を切実に必要とするアフガン人1500万人の約半数が今年の厳冬に配給を受けられなかったと説明。「600万人以上が1日1─2食しか食べられず、それもパンと茶のみ。残念ながら、これが支援を受けられなくなった多くの人々の現状だ」と述べた。

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