いちど無印iPhoneにしたら、Proシリーズがどれほど快適だったのか気付かされました

Photo: 中川真知子

iPhone 16 Proを使って半年が経とうとしています。

実機を触ったその日にポチるほど惚れ込み、期待もしていた最新iPhone。「買ってよかった〜〜〜〜〜! 」と天に向かって叫びたくなるほどの高揚感や満足感はないのですが、ちょっとしたことでジワっと「私の選択は間違っていなかった」と感じています。

というわけで今回は、長期的に使ってみた今なぜそう感じるのかを、いいところと期待外れだったところを含めて書いていきたいと思います。

やっぱり最新機種は良い

買ってよかったと感じるのは、なんといっても最新機種を持っているという安心感を得られるから。

私は、職業柄もあって、最新機種の話題にはついていきたい。いつでもiPhone 16 Proを触れる環境づくりは、そのための投資だと考えています。

カメラ忘れのリスクヘッジになる

これまた仕事関連ですが、急に撮影しないといけないときに大型のカメラを持っていなくてもiPhone 16 Proがあれば記事に使えるレベルの写真が撮れます。これは超便利。

広角(48MP)・超広角(48MP)・望遠(12MP)だし、光学5倍のテトラプリズム式レンズが搭載されているので、記者会見などで望遠が求められる場面でも不安はありません。

カメラ忘れのリスクヘッジになるのは本当にありがたい。頼もしい味方です。

期待していたカメラコントロールにはノータッチ

ただ、実は、超期待していたiPhone 16シリーズのカメラコントロールは、まったくといっていいほど活躍していません。これは誤算でした。

思い返してみれば、iPhone 16 Proを買おうと思ったのは、カメラコントロールの存在があったから。スマホ操作って単調だし、代わり映えがないし、正直いって退屈じゃないですか。そこにスマホ体験を変えてくれそうなオブジェクトが追加されたとあってすごく楽しみだったんです。

でも、いざ使い始めてみれば、画面タッチ操作に慣れすぎていて指がカメラコントールに向かっていかないんです。それはもう、指が意志を持っているかのようにタッチ画面に吸い寄せられていく。そこに私の期待が入り込む余地はありません。

あんなにカメラコントロールを楽しみにしていたし、カメラコントロールの使い心地を妨げないスマホケースを検索しまくっていたというのに。

なので、スペックなどで考えるならiPhone 15 Proで十分だったんだろうな、と感じています。誰かに「iPhone 15 ProとiPhone 16 Proのどちらを買おうか悩んでいる」と相談されたら、きっと「iPhone 15 Proでいいんじゃない? 」と言うと思います。

ただ、基本的に私はiPhone 16 Proを買ったことに後悔はありません。それは断言できます。

というのも、私には無印iPhoneだった頃の苦い経験があって、Proの良さを痛いほど知っているからなんですよね。実は、iPhone 16 Proに買い換える前はiPhone 14でした。その前はiPhone XSです。そのときに思ったんです。SやProの快適さを知ってしまうと無印では満足できない、って。

動物園に行ったときのこと。キリンの顔をクローズアップで撮りたいと思ってiPhone 14のカメラを操作しても、途中でボヤけてしまうんです。思いましたね、「XSならもっと寄れたのに」って。なんていうか、別れた恋人の長所を思い出して懐かしむ瞬間のような、小さな後悔の積み重ねが日々発生しました。Proを選ばなかったことを猛烈に後悔しました。

このときの経験から、私はこれから買うiPhoneは、絶対にProにしようと決めていました。たとえカメラを使いこなせなかったとしても、自分にはオーバースペックだと言われようとも。

幸せは失ってみないと気づけない。Proの快適さも、無印iPhoneにしてみないと気づけないんです。

だから、ですよ。私はiPhone 16 Proを買って「超満足ー! 」と叫びはしないけれど、じんわりと心が暖かくなるように「買ってよかった……」と思っています。

ええ、後悔はありませんとも。

Photo: 中川真知子

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