異例の抗議―レッドブルへの”不満”認めるフェルスタッペン、角田裕毅とローソンの日本GP交代劇めぐり

2025年F1シーズンの開幕からわずか2戦でリアム・ローソンがレッドブルのシートを失い、角田裕毅が代わって昇格するという異例の人事交代が行われた。その決定について、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が初めて公に言及。自身の不満をチームへ明確に伝えたと説明した。

SNSでの“いいね”に込めた本音

フェルスタッペンは今回の交代劇について、異例の形で不満を表明した。元F1ドライバーのギド・ヴァン・デル・ガルデがSNSに投稿した痛烈な批判がきっかけだった。

ローソンに対する扱いは「アスリートとしての結果」に基づく決定ではなく、むしろ「いじめ」に近いと指摘し、「正直、もううんざり」だとしたこの批判的な投稿に対し、フェルスタッペンは自身のアカウントで「いいね」をつけた

鈴鹿で行われた記者会見でこの件について問われたフェルスタッペンは、「投稿の内容が気に入っただけさ。間違って“いいね”したわけじゃない」と語り、チームの意思決定に対する不満を間接的に表明した。

「僕の考えはすでにチームに伝えてある」

フェルスタッペンはさらに、「僕の反応はチームと共有している。交代だけじゃなく、いろんなことについてね。先週末の時点でもう話しているし、ファクトリーでも話した。僕がどう考えているかは全部チームに伝えてある。すべてを公にする必要はないし、それで十分だと思っている」と述べ、ローソン本人とも話を交わしたことを明かした。

この件に関しては、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコも、「マックスが不満を抱いていることは分かっている」と認めている。

フェルスタッペンはまた、現在チームが抱えている「主な問題」は、ドライバーではなく、神経質で不安定なRB21にあるとの見方を繰り返した。

「クルマにより競争力があり、より運転しやすくなれば、もう一人のドライバーも、いずれはもっと自然に運転できるようになると思う」と分析。ピエール・ガスリー、アレックス・アルボン、セルジオ・ペレス、そしてローソンといった歴代のチームメイト達が苦しんできた理由の一端を語った。

また、ローソンが参戦わずか11戦という段階でレッドブルに放り込まれたことに触れ、「バラバラなタイミングでの出走だった」と擁護し、与えられた2戦という機会はあまりにも短かったと指摘した。

「今のF1はめちゃくちゃタフだし、シーズン序盤なんて特にそうだ。カレンダーもハードだし、ルーキーが走ったことないサーキットも多いし、いきなりスプリント週末だったりする。そんな状況、誰にとっても助けにならない」

「僕自身は他のクルマに乗った経験がほとんどないし、他のチームにもいたことがないから、他のクルマがどうなのかは正直分からない。ただ、自分が置かれてる状況に適応してるだけなんだ」

躍進VCARB「予選と決勝では話が違う」

Courtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンと角田裕毅、2025年4月2日(水) オラクル・レッドブル・レーシング・ショーラン(東京お台場)

ローソンに代わってレッドブルのシートを獲得した角田裕毅は、オーストラリアGPや中国GPの予選で上位に食い込むなど、好調なパフォーマンスを披露しており、レーシング・ブルズの「VCARB 02」は「RB21」との評価も聞かれる。

だが、フェルスタッペンは「レースになると話は変わってくる」と指摘し、予選の一発の速さと決勝における総合力の違いを強調した。

タイトル5連覇へ、焦点は“マシンの完成度”

フェルスタッペン自身は今季、開幕戦オーストラリアGPで2位、中国GPではスプリント3位、本戦4位と、着実にポイントを重ねている。

現在、ミハエル・シューマッハの記録に並ぶ5年連続のドライバーズタイトル獲得を目指すフェルスタッペンにとって、最大の焦点はマシンの完成度にある。

「僕らの一番の問題は、クルマが望んでる状態にないってことだと思う。それはチームの中のみんなも分かってることで、僕がフォーカスしているのもそこだ」と語り、RB21の開発と調整がシーズンを左右する重要要素であることを改めて強調した。

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