米30年国債値下がり-トランプ氏の動きでFRBの物価対応に懸念
Ruth Carson、David Finnerty
- イールドカーブがスティープ化、米金融当局のインフレ対応に疑念
- 米政権が型破りで予測不能であることを再認識-金利ストラテジスト
米30年国債はアジア時間26日の取引で値下がりし、イールドカーブがスティープ化した。トランプ米大統領がクック連邦準備制度理事会(FRB)理事を解任する意向を表明したことで、FRBのインフレ対応を巡り懸念が強まった。
米30年債利回りは上昇。トランプ氏が利下げに前向きな人物をクック氏の後任に据えるとの観測が浮上した。トランプ氏は連邦準備制度が金融緩和に動くのが遅いとみており、同氏の見解に沿った人選になるとの見方が出ている。
こうした動きは短期金利を押し下げる可能性がある一方、長期のインフレ期待を高め、米国債の魅力を損なうリスクがある。
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野村オーストラリアのシニア金利ストラテジスト、アンドルー・タイスハースト氏は、トランプ氏によるクック氏解任の意向について、「米政権が依然として型破りで予測不能であることを再認識させるものだ」と指摘。
FRB理事がハト派で占められるとの市場の懸念が高まり、タームプレミアムや、期間が長いブレークイーブンレート(BEI)が上昇する可能性があると説明した。
原題:Longer Treasuries Fall as Trump Moves to Fire Fed Governor Cook (抜粋)
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