ノリスが最速発進、角田は9番手―岩佐と平川の参加で18年ぶりに日本人3名が出走 / F1バーレーンGP 2025《FP1》結果と詳報

2025年F1世界選手権第4戦バーレーンGPが4月11日に開幕し、ランド・ノリス(マクラーレン)がカルロス・サインツ(ウィリアムズ)に0.238秒差をつけ、フリー走行1回目(FP1)でトップタイムを記録した。3番手にはルイス・ハミルトン(フェラーリ)が続いた。

3名の日本人ドライバーが同時出走

2007年のブラジルGP以来、18年ぶりに3名の日本人ドライバーが同一セッション中にコースを周回した。

角田裕毅(レッドブル)は9番手をマーク。マックス・フェルスタッペンに代わってRB21をドライブした岩佐歩夢は、角田から0.991秒遅れの19番手。オリバー・ベアマンに代わってハースVF-25をドライブした平川亮は17番手につけた。

このセッションでは、岩佐と平川を含めて計6名の若手ドライバーが出走したが、いずれもクラッシュやスピンなどはなく、順調に周回を重ねてチームに貢献した。

今季最も暑いコンディション

金曜のバーレーン・インターナショナル・サーキットは晴天に恵まれ、日本時間20時30分からのセッションは気温35℃、路面温度46℃という今季最も暑いドライコンディションでスタートした。2か月前に同地で実施されたプレシーズンテストとは対照的だった。

バーレーンGPでは予選・決勝が夕刻以降に行われる。そのため、日中に行われるFP1では例年、各チームが各々、異なるプログラムに取り組み、燃料搭載量も異なることから、タイムはあまり参考にならない。実際、首位ノリスと、10番手につけたオスカー・ピアストリとのギャップは1.304秒と大きく開いた。

暑さに加えて路面には砂漠の砂が積もっており、多くのドライバーがグリップ不足に苦戦した。リアム・ローソン(レーシング・ブルズ)はクルマのバランスについて尋ねられると、「ショッキングだ」と無線で訴え、ハミルトンはクルマの状態について「最悪だよ」と不満を漏らした。

角田、ソフトで自己ベスト更新も…

残り35分の時点で角田は、「スロットルの反応が悪い」と無線で報告。その後、新品のミディアムタイヤでコースに出たが、第1セクターで最速タイムを記録した後、ラップを終えずにピットレーンへ戻った。

ソフトタイヤでのアタックでは、全セクターで自己ベストを更新するも、最終コーナーで膨らみタイムを失った。

また、4番手タイムを刻んだアレックス・アルボン(ウィリアムズ)にピットレーンで進路を塞がれた結果、ファストレーンを離れて追い抜く場面もあった。アルボンは無線を通してすぐに「ごめん」と謝罪した。一件はセッション後に調査が行われる。

Yuki with a cheeky overtake in the pit lane 😮#F1 #BahrainGP pic.twitter.com/xpbwCi0Oyl

— Formula 1 (@F1) April 11, 2025

ウィリアムズ勢、チーム内で接触寸前

ウィリアムズ勢はさらに危うい場面に直面した。全開アタック中のルーク・ブラウニングが、フェリペ・ドルゴヴィッチ(アストンマーチン)を交わし、クールダウンラップ中の僚友アルボンに急接近。衝突を避けるためにランオフエリアに飛び出した。

一部始終を目撃していたドラゴヴィッチは「うわ、あぶねぇ」とコメント。このターン13での一件もセッション後に調査される。

Woah! That was a close call for Alex Albon and Luke Browning 🫣#F1 #BahrainGP pic.twitter.com/sY8SbSDMQi

— Formula 1 (@F1) April 11, 2025

アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)はエンジンのオーバーヒートに見舞われ、走行わずか3周の20番手最下位に終わったが、先述の通りバーレーンのFP1は重要なセッションとは言い難く、影響は限定的と見られる。

FP2は日本時間4月11日(金)24時から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2025年F1第4戦バーレーンGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps 1 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:33.204 23 2 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:33.442 +0.238 23 3 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1:33.800 +0.596 23 4 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:33.928 +0.724 24 5 31 エステバン・オコン ハース・フェラーリ 1:34.184 +0.980 19 6 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ザウバー・フェラーリ 1:34.262 +1.058 24 7 7 ジャック・ドゥーハン アルピーヌ・ルノー 1:34.396 +1.192 23 8 30 リアム・ローソン レーシングブルズ・ホンダRBPT 1:34.397 +1.193 23 9 22 角田裕毅 レッドブル・ホンダRBPT 1:34.484 +1.280 23 10 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:34.508 +1.304 25 11 5 ガブリエル・ボルトレート ザウバー・フェラーリ 1:34.628 +1.424 23 12 6 アイザック・ハジャー レーシングブルズ・ホンダRBPT 1:34.667 +1.463 22 13 46 ルーク・ブラウニング ウィリアムズ・メルセデス 1:34.885 +1.681 20 14 38 ディーノ・ベガノビッチ フェラーリ 1:35.055 +1.851 20 15 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:35.116 +1.912 23 16 34 フェリペ・ドルゴヴィッチ アストンマーチン・メルセデス 1:35.198 +1.994 19 17 50 平川亮 ハース・フェラーリ 1:35.261 +2.057 20 18 72 フレデリック・ベスティ メルセデス 1:35.325 +2.121 26 19 37 岩佐歩夢 レッドブル・ホンダRBPT 1:35.475 +2.271 20 20 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1:38.051 +4.847 3 グランプリ名 F1バーレーンGP セッション種別 フリー走行1 セッション開始日時 名称 バーレーン・インターナショナル・サーキット 設立 2004年 全長 5412m コーナー数 15 周回方向 時計回り

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