三菱商事、今期26%減益見込む LNGの価格下落などで
5月2日、三菱商事は、2026年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前年比26.4%減の7000億円になるとの見通しを発表した。都内で2017年撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 2日 ロイター] - 三菱商事(8058.T), opens new tabは2日、2026年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前年比26.4%減の7000億円になるとの見通しを発表した。円高の影響や前年度に発生した豪州原料事業の炭鉱売却益の反動、液化天然ガス(LNG)関連事業で価格下落などを見込む。
IBESがまとめたアナリスト10人の予想平均7510億円を下回った。
営業キャッシュフローの見通しは、前年比837億円減の9000億円。非資源事業が底堅いとみて、引き続き9000億円規模を見込む。
前提となる為替レートは1ドル=145円。前年実績の152円61銭から7円超の円高で設定した。1円の変動で利益に40億円影響する。年間配当は予想は、4月3日に発表した通り1株110円とした。前年実績から10円増額する。
会見した中西勝也社長は、米国の関税を含めた世界情勢のリスクを定量的に算定するのは困難と説明。競合となるプライベートエクイティファンドが投資を控える案件も出てきていることから「チャンスもある。慎重かつ大胆に、どう見極めていくか」と語った。
同時に発表した25年3月期の連結純利益は前年比1.4%減の9507億円だった。中国経済の低迷で豪州原料炭事業の市況悪化が続いたほか、東南アジアの自動車事業で販売が減少するなどしたが、日本KFCホールディングスの売却益やローソン株の再評価益などで横ばいだった。
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