FRB利下げ再開は7月、堅調な雇用統計受け市場予測が後ずれ
米労働省が2日発表した4月の雇用統計を受け、金融市場が見込む米連邦準備理事会(FRB)の利下げ再開時期が6月から7月に後ずれした。2022年1月撮影(2025年 ロイター/Joshua Roberts)
[2日 ロイター] - 米労働省が2日発表した4月の雇用統計で、トランプ米大統領が大規模な関税措置を掲げる中でも労働市場が底堅く推移していると確認されたことを受け、金融市場が見込む米連邦準備理事会(FRB)の利下げ再開時期が6月から7月に後ずれした。
バークレイズとゴールドマン・サックスは、米雇用統計を受けてFRBの次回利下げを7月に実施するとの見通しを発表した。両社とも従来は6月と予想していた。
4月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月から17万7000人増加。エコノミスト予想の13万人増を上回った。失業率は4.2%と前月から横ばいで、予想と一致した。 もっと見る
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのマルチセクター債券投資責任者、リンジー・ロズナー氏は、堅調な労働市場を示す経済指標が発表されたことで、FRBが「忍耐強く」対応する余地が生まれたと指摘。同時に、4月の雇用統計は「過去を振り返るもの」で、「将来を見据える」見通しが悪化していることを踏まえると、経済の弱体化を受けFRBが利下げサイクルを再開する可能性は払しょくできないと述べた。
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