日本版DOGEを「大歓迎」 独自に国の補助金ランク公開の佐藤沙織里都議が協力の意向

都政での税金のムダ撲滅を訴える佐藤沙織里都議=都議会議事堂

政府が租税特別措置(租特)と補助金の見直しに着手し、2日には初の関係閣僚会議が開かれた。米トランプ政権で歳出削減のために設置され、実業家のイーロン・マスク氏が率いた「政府効率化省(DOGE)」の日本版だ。この動きを、公認会計士で税理士と異色の経歴を持つ佐藤沙織里都議(36、千代田区選出)は大歓迎。全面協力する考えだ。これまでも独自にチームを設け、国や東京都の歳入や歳出の点検を進めてきた。

ーー東京都では、補助金の支出状況はどうすれば分かるのか

「小池百合子都知事が2016年に初当選後、各部局の補助金支出の状況は都政改革本部を通じ、ポータルサイトで公開されていたが、もはや役目を終えたのか、いまはほぼストップしており、ほとんど分からないのが実情だ」

IT専門家含む20人のチームで精査

ーー日本版DOGEを佐藤都議自身で既に形にしてきた

「トランプ米大統領がDOGE設置を打ち出し、今年2月にマスク氏とともに歳出削減への号令をかけた米国での演説会場に、実は私もいた。それをきっかけに『日本でもやはり同様の仕組みを作らねばならない』と考えた。帰国後、賛同するIT専門家を含むメンバー20人ほどでチームを立ち上げ、精査した」

ーーその結果は

「国が支出する補助金がどの法人に何回、総額でどれだけ最終的に流れていったかを、各府省庁や委員会のHPに掲載されている情報から一つずつ拾い、データベース化。交付先の多い順にランキング化もした。各省庁の令和5年度分を調べた結果、1位はエネルギー関係の国立研究開発機構で2.6兆円がわたっていた。最下位は個人名で、1220円だった。こうした一覧表を3月にSNS上などで公開したところ、大きな反響があった」

「都からは必要な情報が出てこない」

ーー都での補助金ランキング作りについては

「都議になる前の4月、今度は都の補助金支出ランキングを作ろうとした。でも、国とは違い、全くといっていいほど都から情報が出てこない。そこで一つ一つを情報開示請求し、必要な情報を蓄積している途上だ。令和5年分全体の情報を知ろうにもまとめては出してくれず、都の指示通り、小分けに開示請求した場合に『請求に3年はかかる』とチーム内で結論付けた。国がオープンで出せるような情報でもなぜか、都側の公開情報は更新が止まっている」

趣味で集めた古地図の前に立つ佐藤都議

ーーそうしたランキング作りで、何が見えてくる

「千代田区長選(2月)に出た際に、区が出す補助金の支出先を洗い、名寄せした。すると、過去に補助金の不正受給があった企業への補助金が1位となり、『あれ?まだ出していたんだ。不正受給対策はできているの?』といった課題が浮き彫りになった。そういった分析をし、補助金の交付先の見える化を図るべきだが、都では仕事が増えるためにやりたがらないようだ。もう少しこちらで触らせてもらえる情報があれば、うちのチームでも総額2兆円といわれる補助金を、都の6000ほどある事業とともに詳細に分析したい」

「ファンドにも切り込む」

ーー片山さつき財務相が主導する「日本版DOGE」にはどう関わりたい

「政府はX(旧ツイッター)などのSNSを通じ、補助金への意見を集めるようだが、おそらく過去の行政評価の過程などで疑問視されたものも含め、総点検するのに、圧倒的に手が足りないだろう。なにより、政策遂行では世論を味方につけることが大事だ。前出の補助金交付先一覧も含め、国からお声がけいただければ何でも協力する。都もそうだが、国はいま、補助金よりもファンド(基金)に公金を投入し、事業に投資するケースが多いようだ。そこにも切り込みたい」

都議選初当選の佐藤沙織里氏、かかった費用は「8458円」

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