「フォートナイト」がGoogle Playに復帰へ Googleがアプリ課金とストアの制限を大幅緩和

 米Googleは3月4日(現地時間)、Android端末向けアプリの新たなシステムを発表した。米Epic Gamesとの昨年11月の和解合意(司法承認はまだ)に基づく内容だ。

新システムには3つのポイント(画像:Google)

 今回のシステム変更により、アプリ開発者向けの課金方法の選択肢を拡充する。アプリ内で独自の課金システムをGoogle Playの課金システムと併用できるようになるほか、ユーザーをアプリ外の自社Webサイトに誘導して決済できるようにすることも可能になる。

 また、新たに「登録アプリストア」プログラムが導入され、一定の品質や安全基準を満たしたサードパーティ製アプリストアからのインストール手順が簡素化される。

 さらに、新規インストールのアプリ内課金(IAP)のサービス手数料が20%に引き下げられるなど、開発者向けの手数料引き下げも実施される。

(画像:Google)

 新システムは各地域の法律やプロセスに合わせ、段階的に展開していく。まず今年6月30日までに欧州経済領域(EEA)、英国、米国でスタートし、9月30日までにオーストラリア、12月31日までに日本および韓国で導入する。2027年9月30日までに、その他の世界全域へと拡大する予定だ。

 この発表に際し、GoogleのAndroidエコシステム担当プレジデントであるサミール・サマット氏はXへの投稿で「これらの変更は、ユーザーにより多くの選択肢を提供し、開発者がより高品質な体験に投資できるようにすることで、Androidエコシステムをより強力なものにするだろう」と述べ、「Epic Gamesとの世界的な紛争をすべて解決できたことも喜ばしい」とコメントした。

 Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOもXで、「Googleは競合するストアや決済を強力にサポートし、すべての開発者に有利な条件を提示することで、Androidを完全に開放した。これでわれわれは世界中での紛争を解決した。ありがとう、Google!」と歓迎の意を表明。人気ゲーム「フォートナイト」が間もなく全世界のGoogle Playストアに復帰すると発表した。

 米Appleもフォートナイトを巡ってEpic Gamesと長く法廷で争ってきた。2021年の米連邦地裁判決では、Appleが開発者に外部決済へのリンクを禁止することはカリフォルニア州の不正競争法に違反すると判断され、同社はこれを受けて米国のApp Storeのガイドラインを変更した。現在は米国などで、アプリ内から自社Webサイトなど外部の決済手段にユーザーを誘導するリンクを表示することが認められている。一方で、iOS向けアプリの配布自体は原則としてApp Storeを通じて行う仕組みが維持されており、アプリ内課金でもAppleの決済システムが引き続き中心となっている。

  • スマホ新法、きょう施行 Google Playの“課金”周りはどう変わる? 変更点を整理 スマホアプリ市場の独占是正を目的としたスマートフォンソフトウェア競争促進法(スマホ新法)がきょう(12月18日)施行される。すでに米AppleのiOSではブラウザや検索エンジンの選択画面などが追加されたが、米GoogleのAndroidやアプリストア「Google Play」の仕様はどう変わるのか。15日の説明会ではGoogleとその日本法人から概観が示された。
  • GoogleとEpic Games、独禁法訴訟で和解案に合意 Androidエコシステム刷新へ GoogleとEpic Gamesが5年にわたる独禁法訴訟で和解案に達したと発表した。2023年の評決を受け、Androidエコシステムを刷新する内容だ。サードパーティストアのグローバル登録や手数料上限設定、代替決済の許可などが盛り込まれ、救済策は2032年まで続く。今後、裁判所の承認が必要となる。
  • EU、Google検索とPlayストアがDMA違反との予備的見解 欧州委員会は、Googleの親会社Alphabetがデジタル市場法(DMA)に違反しているという予備的見解を発表した。Alphabetには書面で回答する権利がある。最終的に非順守と判断されれば、DMAに基づき制裁金が科される可能性がある。
  • Epic Games、GoogleとSamsungを提訴 「アプリ配信競争阻止で共謀」 人気ゲーム「フォートナイト」を手掛けるEpic Gamesが、GoogleとSamsungを独禁法違反で提訴した。Galaxyの「自動ブロッカー」がデフォルトでオンになったことで、8月リリースのEpicのゲームストアのインストールが困難になったとしている。

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