オアシス、ウェンブリー・スタジアム公演での転落死について現場にいた人々が状況を語る

Photo: Big Brother Recordings

オアシスはウェンブリー・スタジアム公演でファンが転落死した現場にいた人々がスタンドの状況について「安全とは言い難かった」と語っている。

オアシスは再結成公演の一環で現地時間8月2日にウェンブリー・スタジアムでの4公演目を行っている。ライヴの終盤、40代の男性が転落による負傷で亡くなっている。

ロンドン警視庁は「何が起こったかの手がかりをお持ちの方は101番まで御連絡ください」と呼びかけており、男性はウェンブリー・スタジアムの上層階から転落死したと見られている。

オアシスは声明で事件について聞いて「ショックを受けて悲しんでいます」と述べている。「オアシスは犠牲者の御家族と友人に心からのお悔やみを申し上げます」

事件の現場にいた人々は『ガーディアン』紙に対してスタジアムの安全対策やアルコール規制に関する見解を口にしている。

ある人物は上層階のバルコニーで身を乗り出している人物を見たと語っており、次のように述べている。「止められた人はいたものの、その後は警備員は来なかった。警備はあまりに緩かったね。手すりと小さなガードはあったけど、あそこから誰かが簡単に落ちてしまうのではないかとは思ったよ」

「安全とは言い難かったね」とその人物は続けている。「人が頻繁に通る階段の下に警備員を配置していれば、転落は防げたんじゃないかと思う」

男性が転落死した場所に近かったカップルはコンサートでのアルコール消費量を指摘している。「コンサート全体を通して多くのビールが飛び交っていました。スタンドにドリンクを持ち込むのを許可していたのには驚きました。床が滑りやすくなっていたんです」と女性は語っている。

「すべての通路の下にも警備員を配置し、転落防止のために常駐させるべきですね」と男性のほうは続けている。「ビールが四方八方から飛んできました。空のカップが頭の横に当たったりもしました。もしビールが入っていたら本当に痛かったでしょう。オアシスがステージに登場した瞬間から、ビールが私たちにかかってきたんです」

ウェンブリー・スタジアムのスポークスパーソンは『NME』に次のように語っている。「ウェンブリー・スタジアムは非常に高い安全と健康の基準で運営されており、観客とスタッフの安全に関する法的要件を完全に満たしています。また、ISO 45001規格の認証を取得して、準拠しています。イベント主催者、地方自治体、運動場安全当局、警察を含むイベント開催に関わるすべての関係者と緊密に連携し、会場に来場する人や会場で働く人全員のために、高い安全基準、セキュリティ、サービスを備えたイベントを開催しています」

ウェンブリー・スタジアムのケータリングを運営するデラウェア・ノース社はウェンブリー・スタジアムの公演で一晩あたり25万パイント以上を消費して、新記録を樹立したことを発表している。これは昨年行われたコールドプレイ公演の12万パイント、テイラー・スウィフト公演の4万パイントを大きく上回っている。

オアシスは今後、エディンバラでの3公演、ダブリンでの2公演を行った後、大西洋を渡って、北米ツアーに向かう予定となっている。その後、ロンドンのウェンブリー・スタジアムでは2公演が行われる予定となっている。

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