2026年のF1マシンは、F2マシンに似ている?? 王者ノリスの第一印象「それが気に入るかどうか分からない」
ランド・ノリス(マクラーレン)は、バルセロナ-カタルニア・サーキットで開催された非公開のシェイクダウンテストを終え、新レギュレーション下で誕生した新世代のF1マシンは、F2マシンを思い起こさせるモノであったと明かした。 【ギャラリー】ウイリアムズ、新車『FW48』のカラーリングを発表 ノリスは先週、シェイクダウンテストで新型のマクラーレンF1マシン”MCL40”をドライブした。そのマシンの出来についてはまだ判断を保留したが、少なくともドライブしている時のフィーリングは、F2マシンに近いという。 「確かに、ドライブの仕方はF2マシンに近いと感じている」 ノリスはそう語った。 「今のところ、それが気に入るかどうかは分からないけどね」 「バルセロナで、マシンのドライビング方法については既にかなり理解できたと思う。でも、バルセロナでは4速で走るコーナー、3速で走るコーナー、そしてかなり幅が広くて全開で走るコーナーが存在する。市街地コースやバンピーなコース、低速なコースではどうなるか、それはまだ答えが出ていない問題だと思う。バーレーンでは、その答えがいくつか出てくるだろう」 今季のF1マシンは、昨年までのモノとは大きく異なる。パワーユニットの出力における電力の比率が大きくなり、コーナリング区間とストレート区間で空力パッケージを変えることができるアクティブエアロを装備する。 そのため、使う電力量を枯渇しないように充電するため、マシンの走らせ方は大きく変わるはずだ。 これについて、F2に近いと言っているのはノリスだけではない。昨年のラスベガスGPの際、アストンマーティンリザーブドライバーであるジャック・クロフォードは、シミュレータで新型マシンを試した時の印象について「F2マシンの乗り心地にかなり似ている」と表現。当時はレーシングブルズのドライバーであり、今年はレッドブルを走らせるアイザック・ハジャーも、「パフォーマンスの面ではF2に近いね」と、クロフォードの意見を支持した。 しかしFIAは、ドライバーたちの「F2に似ている」という発言に反論していた。 「F2と同じようなペースであるという発言は、全くの的外れだと思う」 FIAのシングルシーター担当ディレクター、ニコラス・トンバジスはそう語った。 「我々が話しているのは、全体的に見て、現在のラップタイムよりも1〜2秒ほど遅いペースになるということだ。コースやコンディションにもよるけどね」 「新たなレギュレーションサイクルが始まった最初の段階で、前のサイクルよりも速く走るというのは愚かなことだ。レギュレーションの観点から言えば、マシンを速くするのは非常に簡単だ。でも、自然な発展によって得られていたモノを、徐々に取り戻していかなければいけない。だから前のレギュレーションサイクルよりも速く走り始めることはできないんだ」 「速くなり続けていったら、20年後にどうなるか想像つくだろう? だから、マシンが多少遅くなるのは当然だと思うし、『これはF1マシンじゃない!』という議論は、まったく当てはまらないよ」 なおバルセロナでのシェイクダウンテストで最速だったのは、フェラーリのルイス・ハミルトンで、タイムは1分16秒348であった。これは昨年同地で行なわれたスペインGPでマクラーレンのオスカー・ピアストリが記録した1分11秒546と比べると、5秒ほど遅いものだった。しかし今回はまだ走り始めたばかりのマシン。実際に6月に予定されているグランプリ(今年のグランプリ名称はバルセロナ-カタルニアGP)の時には、ラップタイムはもっと縮まっているだろう。 ちなみに昨年のF2でのポールポジションタイムは、アービッド・リンドブラッド(カンポス)の1分25秒180であり、F1マシンのタイムとは大きく差がある。 なおアウディのガブリエル・ボルトレトも、新旧F1マシンの違いについて、こんなことを語っていた。 「両者はまったく違うよ」 そうボルトレトは語った。 「少し感覚が違うんだ。過去に似たようなマシンをドライブしたことがないから、どう表現すればいいのか分からない。F2マシンは、前のレギュレーションのF1マシンよりもずっと遅かった。今回のマシンも、前のF1よりも遅くなると思う」 「でもパワーユニットの出力の50%が電気になったのは、すごくクールだね。コーナーを抜けるとものすごいスピードが出て、その力強さを実感できる。こういう部分はいままでと違うから、慣れて、ドライビングスタイルも変えていく必要がある」 「でもいつも言っているように、これはいずれにしたってレーシングカーだから、何も別世界になるというわけではない。レギュレーションの変更によって、大きく変わったというだけだ」
Benjamin Vinel