米自動車関税、企業は価格設定で難しい選択に直面=地区連銀総裁

3月27日、米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は、トランプ政権が輸入車に対して設定した25%関税の影響を消費者が全面的に受けるとは考えていないとする一方、自動車会社は価格設定や利益率について難しい選択を迫られるだろうと述べた。2024年2月、ニューヨークで撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)

[レキシントン (米バージニア州) 27日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は、トランプ政権が輸入車に対して設定した25%関税の影響を消費者が全面的に受けるとは考えていないとする一方、自動車会社は価格設定や利益率について難しい選択を迫られるだろうと述べた。

「私の直感では、消費者が直面するのは(25%という)数字そのものではないだろう」と指摘。企業は消費者に転嫁するのか、利益率を犠牲にするのか、コストを下げるのかという選択に直面するとの見方を示した。

米連邦準備理事会(FRB)にとって、企業が労働者を削減することで値上げを抑えようとすれば雇用市場への波及を意味する。

バーキン氏は「それは価格設定側に分かりやすいリスクを生む」とした。

同氏はワシントン・アンド・リー大学で経済学の講義を行った後で記者団に対し、関税が物価に一時的な変動をもたらすだけで、持続的なインフレをもたらさないとの見方があることを認めつつ、それを受け入れることには「慎重」だと発言。「私はこれが物価水準の一過性の上昇をもたらすに過ぎないという仮定から出発するつもりはない」とし、「かなりのインフレ期を経験したという前提で始める。つまり、価格設定者にとっても、価格受容者にとっても、期待が緩んでいるということだ」と語った。

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Covers the U.S. Federal Reserve, monetary policy and the economy, a graduate of the University of Maryland and Johns Hopkins University with previous experience as a foreign correspondent, economics reporter and on the local staff of the Washington Post.

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