アメリカのZ世代にBlackBerryがブーム。2025年になんでなの?
脱スマホ依存の選択肢
2007年にスマホが登場して以来、毎年新機種が発表されてどんどん性能が向上し、使いやすくなり、日常のあらゆることをスマホでこなすようになり、さらにスマホが手放せなくなっています。
そんな中、アメリカのZ世代の間でスマホが登場する前にムーブメントを起こしていたBlackBerry(ブラックベリー)がブームになっているそうなんです。あえて先祖返りする理由、一体なぜなんでしょうか?
TikTokでBlackBerryを“再発見”
TikTokで「Blackberry」と調べてみると数多くの動画が表示されます。
そこに表示されるのはZ世代の人々で、eBay(世界最大級のオンラインマーケットプレイス)でBlackBerryの端末を購入したり、親の持っていた端末を再発見しています。
再発見した端末をラインストーンやキーホルダーなどで装飾して、「カチカチ」というASMR的なキーボード音を撮影して、動画を公開しているのです。
スマホ依存に自覚的な若者の選択肢
Y2K(2000年代)ブームによって、これまでその時代のレトロなテクノロジーに触れてこなかった世代が、カセットプレーヤー、iPod、デジカメなどに興味を示しているのは、もうすでにご存知かもしれません。
今回のBlackBerryのブームもY2Kに乗っかったように見えますが、実はそれだけではないようなんです。
現在毎年発表される新しいiPhoneは、10万円以上するのが当たり前になり、誰もが常にスマホを見続けるようになっています。そんな状況に危機感を覚えたZ世代は、あえてSNSが使えない端末として、BlackBerryを選んでいる…ということなんです。
Z世代を中心に拡大しつつある「脱スマホ運動」は、オフラインの世界を真に受け入れ、コンテンツの消費についてより意識的になる方法として盛り上がりを見せています。
Z世代によれば…
これらのデバイス(日本におけるいわゆるガラケー)は、家族や友人とのより質の高い時間を過ごしたり、SNSなどで悪いニュースばかり延々と読むことや、コンテンツの一気見以外の趣味を見つけたり、より健康的なワークライフバランスを見出すことを促してくれる。
…ということです。
そこでふと考えさせられるんです。実はこれが正しいことなのではないか…。
日本でBlackBerryはまだ使えるのか
ここまで来て、いざ日本でBlackBerryを使いたい! と思ったらどうすればいいのか。
結論。日本で使うことはできますが、その状況は端末によって異なります。
BlackBerryは2022年、販売した端末のサポート終了を発表しています。そのため現時点で端末を再発見したとしても、正常に動作保証はしてもらえません。
BlackBerry OSを搭載した端末は、通話やネットなども正常に動作させるのは難しそうです。
ただし、Androidを搭載したBlackBerry端末なら通信自体は可能なので、運良くそちらを再発見できた場合は、使用できる可能性があります。これからBlackBerryを使いたいと意気込んで、使えないジャンク品を掴まされないようにご注意を。
令和時代にBlackBerryが復活するかも…なんて噂もありましたが、その後の動向はまったく聞こえてこなくなってしまいました。
私たちの生活に当たり前として普及したスマホは、世代を問わず皆が夢中になっています。そんなときだからこそ、今改めてスマホから視線を上げて、現実を見る転換点がやってきているのかもしれません。
Source: NEW YORK POST, TECH ADVISOR