話題株ピックアップ【夕刊】(1):三菱商、カバー、Jパワー

三菱商 <日足> 「株探」多機能チャートより
■三菱商事 <8058>  2,589円  +208.5 円 (+8.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位  三菱商事<8058>、伊藤忠商事<8001>、住友商事<8053>、三井物産<8031>、丸紅<8002>など総合商社株が一斉高に買われた。全体相場は半導体関連などを中心にリスク回避の売り圧力が強いが、一方で大手商社が軒並み逆行高していることで日経平均株価を支えている。米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が22日に公表した「株主への手紙」で日本の5大商社への投資拡大に意欲を示したことが報じられており、これを追い風とみなした投資資金の流入を促している。バフェット氏はこれまで5大商社の保有上限を10%未満としていたが、上限を適度に緩和することで5社と合意したとし、時間の経過とともに持ち分比率は若干上昇するとの見方を示したことが材料視されたもようだ。

■カバー <5253>  2,537円  +162 円 (+6.8%)  本日終値

 カバー<5253>が3営業日ぶりに反発。同社は21日取引終了後、トレーディングカードゲーム「hololive OFFICIAL CARD GAME」の英語版を年内にリリースすると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。このゲームは、同社が展開するVチューバーグループ「ホロライブプロダクション」のトレーディングカードゲーム。日本国内では昨年9月にリリースされている。

■Jパワー <9513>  2,601.5円  +124.5 円 (+5.0%)  本日終値

 Jパワー<9513>が高い。大和証券は21日、同社株のレーティングを「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」に引き上げた。目標株価は2630円から2940円に見直した。26年度の予想ROEは同証券予想で4.8%と中期経営計画目標の5%を下回っており、株主資本の抑制が今後の課題となる、と指摘。米国ガス火力発電所の売却益に関して、第2四半期決算説明会で菅野社長は「還元を検討したい」と言及。25年度会社計画の公表に際し、同社初めての自己株式取得を実施する可能性があり、株価上昇のカタリストとなろう、とみている。目標株価は予想年間配当100円に配当利回り3.4%を適用し設定している。

■神戸物産 <3038>  3,309円  +104 円 (+3.2%)  本日終値

 神戸物産<3038>が続伸。前週末21日に1月度の単体業績を開示。売上高は前年同月比8.5%増の400億5300万円、営業利益は同8.4%増の23億100万円だった。増収・営業増益となったほか、足もとで円相場の先高観が広がりつつあることも相まって、円高メリット株とされる同社株への見直し買いを誘う形となったようだ。青果価格の高騰の影響で、冷凍野菜の売り上げが非常に好調に推移したという。経常利益は同74.4%減の26億4200万円となった。前年同月に為替変動による時価評価損の戻入が大きく計上された反動が出て、大幅減益となった。

■リケンテクノス <4220>  1,025円  +26 円 (+2.6%)  本日終値

 リケンテクノス<4220>が後場急伸。同社はきょう午後2時ごろ、25年3月期通期の連結業績予想を修正。純利益の見通しを従来の56億円から70億円(前期比1.7%増)に引き上げた。投資有価証券売却益の計上が見込まれることが理由だとしている。なお、売上高予想、営業利益予想、経常利益予想については従来見通しを据え置いている。また、あわせて200万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.8%)、24億円を上限とする自社株取得枠を設定したことも発表。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行し、資本効率を向上させ株主還元につなげるためで、取得期間は3月7日から6月30日までとなっている。

■アニコムHD <8715>  538円  +10 円 (+1.9%)  本日終値

 アニコム ホールディングス<8715>が堅調推移。前週末21日の取引終了後、1月度の月次経営パラメーターに関する開示を行った。正味収入保険料は51億8100万円(前年同月は47億3800万円)と増収基調を継続しており、評価されたようだ。保険契約件数は126万9979件(同118万363件)。平均継続率は前年同月と横ばいの88.2%となった。

■生化学工業 <4548>  776円  +12 円 (+1.6%)  本日終値

 生化学工業<4548>は堅調。前週末21日取引終了後、変形性関節症治療剤「Gel-One」について、変形性関節症(膝及び股関節)を対象疾患とした日本での開発を始めたと発表した。変形性関節症(膝及び股関節)を対象とした第3相臨床試験と両関節を対象とした長期投与試験を計画しており、被験者への投与が開始されたという。

■ソフト99 <4464>  1,440円  +14 円 (+1.0%)  本日終値

 ソフト99コーポレーション<4464>は高い。前週末21日取引終了後、取得上限12万株(自己株式を除く発行済み株数の0.6%)、または2億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は2月25日から8月31日まで。これが手掛かりとなっている。あわせて、株主優待制度の変更を発表した。「200株~499株保有区分の新設」「継続保有期間区分の廃止」を行う。26年3月期末を基準日とする優待から実施する。

■ホンダ <7267>  1,388.5円  +8.5 円 (+0.6%)  本日終値

 ホンダ<7267>が朝安後にプラスに転じた。22日付の日本経済新聞朝刊が、「台湾電機大手・鴻海(ホンハイ)精密工業がホンダに協業を提案したことが、21日分かった」と報じた。ホンダ株に対しては全体相場の調整が一服した後、報道を手掛かり視した買いが優勢となったようだ。記事によると、鴻海は電気自動車(EV)事業の強化に向けて、提携を模索する日産自動車<7201>と同社傘下の三菱自動車工業<7211>を加えた4社での協業を視野に入れているという。

■愛知製鋼 <5482>  7,280円  +40 円 (+0.6%)  本日終値

 愛知製鋼<5482>が底堅く推移。前週末21日の取引終了後、旧村上ファンド系の投資会社であるレノ(東京都渋谷区)が愛知鋼の株式を買い増していたことが明らかとなり、思惑視した買いが株価を下支えしたようだ。同日に提出された変更報告書によると、レノの買い増しに伴って、シティインデックスイレブンス(同)や野村絢氏を合わせた共同保有割合は9.67%(従来は8.85%)に上昇した。シティなどは保有目的について「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は14日。 株探ニュース

関連記事: