中国、政府支出を拡大-関税による輸出落ち込みに備え景気支援
Bloomberg News
- 前年同期比5.6%増、1-3月としては22年以来の大きな伸び
- 1-3月GDP成長率は堅調も4-6月から急減速との見方多い
中国は1-3月(第1四半期)に政府支出を拡大した。1-3月の伸び率としては2022年以来の大きさだった。米国との貿易戦争が激しくなる中、外需の落ち込みに備えて景気支援を強化した。
財政省が18日発表したデータを基にブルームバーグが計算したところ、2大項目である一般公共予算と政府性基金予算の合計支出額は1-3月に前年同期比5.6%増加。1-3月としてはここ3年で最も大きな伸びとなった。
これは、年間支出計画の約22%が1-3月に消化されたことを意味する。前年同期は21.6%だった。
米国の関税措置による影響で中国の輸出は縮小に転じる恐れがある一方、長引く住宅市場の低迷やデフレ圧力で消費者や企業の心理も冷え込んでおり、政府は経済の下支えに向けて公的支出を強化する必要がある。
1-3月の国内総生産(GDP)成長率は予想を上回ったが、エコノミストの間では輸出の前倒しによる一時的な押し上げ効果が消え、消費者向けの買い替え支援策の追い風も薄れる4-6月(第2四半期)から急減速するとの見方が多い。
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複数の大手金融機関は25年の中国GDP成長率見通しを4%以下に引き下げており、政府目標の5%前後を大きく下回っている。
原題:China Accelerates Budget Spending to Counter Tariff Woes (1)(抜粋)
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