レッドブル代役に岩佐歩夢が指名!角田裕毅は除外…マルコ博士が語る“昇格を阻む理由”とは?
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記事要約
・角田裕毅の2025年以降のF1残留が厳しくなる可能性が浮上。
・昇格の道が閉ざされた背景には、メンタル面の課題とホンダの支援終了の可能性。
・レッドブルは代役に岩佐歩夢を指名、角田裕毅はキャデラック移籍の可能性も。
■ 角田裕毅、2025年以降のF1残留が危機的状況に
角田裕毅が2025年シーズン以降もF1に残るのが難しくなる可能性が浮上している。現在、角田はレッドブルのジュニアチームで5年目のシーズンを迎えているが、リアム・ローソンの昇格により、レッドブル・レーシングへの道は閉ざされた状態だ。
チームアドバイザーのヘルムート・マルコ博士は、角田が昇格できなかった理由は「スピードではなく性格にある」と指摘する。ドイツの『Auto Motor und Sport』の取材に対し、「角田の感情の爆発は改善されましたが、完全にはなくなっていません」とコメント。
「昨年のメキシコGPで彼は、昇格の決定が迫る中で2度の不要なクラッシュを起こしました。彼自身、レッドブルのシート争いが佳境に入っていたことを理解していたはずです」と語った。
さらに、「プレッシャー下ではミスを犯しやすい傾向があるようです。スピードは申し分ないですが、フェルスタッペンと戦うということは常にプレッシャーと向き合うということです」と分析。
一方で、ローソンについては「彼は精神的に非常に安定しており、地に足がついています。彼の役割はフェルスタッペンを目指すことではなく、安定してポイントを獲得することです。彼はその点を理解していると思います」と評価した。
■ レッドブル・レーシング昇格の可能性はゼロ、昇格するのは岩佐歩夢
マルコは、仮にフェルスタッペンやローソンがレースを欠場する事態になったとしても、角田がレッドブル・レーシングに昇格する可能性はないと明言し、「その場合、リザーブドライバーとして岩佐歩夢を起用します」と語った。
また、レッドブルのジュニアドライバーであるアービッド・リンドブラッドについても言及。「彼はスーパーライセンスのポイントを満たしていますが、18歳になるのは9月です。そのため、FIAに特例措置を申請しています。これは(アンドレア・)キミ・アントネッリにも適用されたものであり、リンドブラッドにも認められるべきだと考えています」と述べた。
■ ホンダの支援終了で未来は不透明、キャデラック移籍の可能性も
角田にとってさらに大きな問題は、長年の支援を受けてきたホンダが2024年末でレッドブルとの関係を終了することだ。2026年からの新たな提携先であるアストンマーティンには、レースシートの空きがない。つまり、角田は自らレースシートを探さなければならない。
株式会社ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長は先日の記者会見で、レッドブルとのパートナーシップが今シーズン限りで終了することもあり、角田への支援が今季限りで打ち切られる可能性を示唆しており、F1での将来は不透明になっている。
角田は、ホンダのレーシングスクールを卒業し、若手育成プログラムの『HFDP』を経てF1へ昇格したが、今は「ホンダとスポンサー契約を締結」しており、すでに角田をプロの「独立したドライバー」として見ていることを明かしていた。大先輩の佐藤琢磨が「プロ」としてやってきたように、独自でチームと交渉し、自ら道を切り拓いていくことが求められている。
また、ホンダとしては角田を縛るつもりはなく、プロのドライバーとしてライバルチームと契約することに対して「足を引っ張ることはしない」と明言、一人のプロとして活躍していくことを望んでいる。フェラーリやメルセデスでも育成ドライバーが移籍することはよくあることだ。
そのため、一部では角田が今オフシーズン中にマネジメントを変更したのは、2026年に向けたキャデラックとの交渉を見据えたものではないかと推測されている。
角田はメルボルンで「自分の将来が結果次第であることは理解しています。でも、それはいつの時代も変わらないことです」とコメントしている。
■ トップドライバーへ生き残りをかけたシーズン
開幕前から角田裕毅には生き残りをかけた厳しいプレッシャーがかかっているが、他のトップドライバーも日々このようなプレッシャーを浴びている。世界からプロのF1ドライバーとして見られているという証でもある。
速さは十分評価されている角田裕毅は、セカンドドライバー向きではないとすれば、ファーストドライバーとしての一発の速さに加え、プレッシャー耐性、チーム内のリーダーシップ、高いレベルでの安定感を強化し、多くのチームの獲得候補リスト上位にも上がるよう、トップドライバーとしての評価を高め続けるしかない。5年目のF1、角田裕毅にとってキャリアの分岐点となるシーズンだ。
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