竹田麗央は“悔しい”全米女子オープン2位 メジャー自己最高も「優勝できる自信あった」

◇女子メジャー第2戦◇全米女子オープン presented by アライ 最終日（1日）◇エリンヒルズ（ウィスコンシン州）◇6829yd（パー72）

3日間バーディを獲り続けた1番（パー5）で、いきなりドライバーショットが左に曲がった。「ティに立った時は、そんなに感じていなかったけど。どこか緊張していたのか」と竹田麗央は優勝争いの一発目を不安そうに見送った。優勝を目指した2度目の全米女子オープンは、昨年感じなかったプレッシャーがあったのかもしれない。

左のネイティブエリアに入って1罰打。それでも、8mのパーパットを流し込んだ。2番はティショットをグリーン手前数ヤードまで運んでバーディを奪ったが、5番もティショットを左に曲げてピンチに。ボールはバンカーの縁を越えてすぐのラフで止まり、レイアップしようと思った第2打が「うまく当たらずに、戻って来た」とバンカーに転がり落ちた。3打目でかき出して4オン。4m強のボギーパットがカップに蹴られても、「もったいないけどコースも難しいし、切り替えて」とくじけることなく次のホールに向かった。

6番（パー3）のティショットは「すごくイメージ通り」とピン方向へナイスショット。旗に当たって6mに乗せてパーとした。

徐々にショットの安定感を取り戻したが、後半はなかなかチャンスが決まらない。10番は6m弱のバーディパットが手前で切れて2パットのパー。悔しさを隠せなかったが、11番で1.5mのチャンスを生かして優勝争いに食らいついた。

17番のボギーで首位とは3打差に後退。最終18番（パー5）は「バーディで上がりたい」と3打目を4m強に乗せたが、バーディパットはカップを抜けて入らずパーでフィニッシュ。3バーディ、1ボギー1ダブルボギー「72」で、通算5アンダー2位で終えた。

初出場だった昨年の9位を上回るメジャー自己最高位にも、「スタートする時は優勝しか考えていなかったので、2位は何も思わない」と悔しい締めくくり。ノンメンバーとしてスポット参戦した昨年は「楽しかった」と気負うことなく戦えたが、今年は違う。昨年「TOTOジャパンクラシック」、今季3月「ブルーベイLPGA」で2勝を挙げて、自信を持って1年ぶりの大舞台に戻って来た。「今年は優勝できる自信もありました。その中で優勝できなかったので、悔しい」と振り返った。

「こういう状況になった時、どういうショットがでるかも分かった。次のチャンスが来た時に、この経験を生かせるように頑張りたい」。メジャーの頂は、はっきりと見えている。（ウィスコンシン州エリン／谷口愛純）