米国とウクライナ、鉱物資源交渉を強化-週内の取引策定を目指す

Daryna Krasnolutska、Alberto Nardelli

  • ゼレンスキー氏、米ロ首脳会談前にトランプ氏に会うこと望む

ウクライナと米国の交渉担当者は、両国間に生じた亀裂を乗り越え、今週中に主要な鉱物資源を巡る取引をまとめることを目指している。事情に詳しい関係者が明らかにした。

  交渉が非公開で行われているとして匿名を条件に述べた同関係者によれば、ウクライナ当局者はキーウ訪問中のケロッグ米特使(ウクライナ・ロシア担当)と鉱物資源の取引について協議している。トランプ米大統領は19日、ウクライナのゼレンスキー大統領を「選挙を実施しない独裁者」と非難、「ぐずぐずしていると、ウクライナはなくなってしまうぞ」と警告した。

  米国は当初、ウクライナに入る鉱物資源からの収入のうち半分の確保を求めていたが、ゼレンスキー氏はこの提案を退けた。同氏は20日のケロッグ氏との会談後に「希望を取り戻した」と述べていた。

  ゼレンスキー氏は20日遅くの定例演説で「われわれは米国と実際に機能する、強力な合意が必要だ」と語り、「経済と安全保障は常に共に密接に関連している」と続けた。

  安全保障と引き替えに米国がウクライナの鉱物資源へアクセスできる取引を成立できるかどうかは、戦争終結を目指す米政権にとって重要な鍵を握る。トランプ大統領は、ロシアのプーチン大統領と近く会談する可能性を示唆している。  

  同関係者は米国、ウクライナ両国の大統領が立ち会う中で鉱物資源取引を締結するのが理想的だと語った。ゼレンスキー氏は、米ロ首脳会談よりも先にトランプ氏に会うことを強く望んでいる。

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原題:US, Ukraine Ramp Up Talks on Minerals Deal During Envoy’s Visit

(抜粋)

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